DMR REPORT FILE:2 「商用MWからの脱却! RDBMSを選定せよ!!」(下)
翌日……
オダ「ふあー、深夜アニメのペロペロ生放送に付き合っちまったせいで寝不足だぜ…… にしてもタコ娘ちゃん超かわゆすぎるでオクトパスぅ……」
シバタ「たたた、大変です!! オダさん!!」
オダ「はあ? どうしたんだシバタ。なまっちろい顔を真っ青にして…… ははあ、深夜アニメの録画でも失敗したな?」
シバタ「違うんですよ!! オダさん!! 『MySQL Migration Toolkit』が……」
オダ「あ?」
シバタ「どこにもないんです!!」
オダ「な、なんだってー!!!!」
……
オダ「どういうことなんだ!? ナカハラ!!」
ナカハラ「……その件については、二人の方から説明しよう」
カンダとトリイが、悲痛な面持ちで顔を上げた。
カンダ「実は『MySQL Migration Toolkit』は、すでに開発が止まっていて、公式サイトからのバイナリファイルダウンロードも不可能になっているんです……」
オダ「なんてこった……」
トリイ「どうやら完全に開発がストップしたわけではなく、類似の補助ツール『MySQL Workbench』の方へと機能がマージされたようなのですが、現在、その『MySQL Workbench』の方では、アルファ版でも該当機能が未実装扱いになっていて……(注: 2011/12/現在)」
オダ「ちくしょう……オープンソースのコミュニティではよくある話だが……こんなにもクリティカルに遭遇しちまうとはなあ……」
ナカハラ「すまない……判断を早まった俺のミスだ……」
カンダ「そう自分を責めないでください、ナカハラさん!! 今、みんなで商用ソフトも含めて、他のソフトウェアを探していますから!!」
シバタ「そうですよ!! 需要はあるはずなんですから、きっとあります!!」
トリイ「海外のエンジニアにも情報提供を呼びかけていますから、すぐに見つかるはずです!!」
ナカハラ「……みんな……」
オダ「つーわけだ、ナカハラ。MySQLを選んだのはお前1人の選択じゃねえ。みんなの選択だ。リーダーのお前があきらめちまっちゃあ、話にならないだろうが」
ナカハラ「……そうだな……すまなかった……」
しかし、代替となるソフトウェアはなかなか見つからなかった。
使えそうなソフトウェアが見つかっても、いざ試用してみると到底商用に耐えうる品質のものではなかったりと、調査は困難を極めた。
そして、ただ時間だけが過ぎていった……
23時。すでに定時などはとっくに過ぎており、室内に残るはDMRメンバーのみとなっていた。
そんな中、唐突にナカハラは皆を会議室へと呼び出した。
表情に披露の色が隠し切れないメンバーを見渡しつつ、ナカハラはおもむろに口を開いた……
ナカハラ「聞いてくれ……データベース移行で使うソフトウェアは……」
※この物語は事実をもとにしたフィクションです。
実在の人物、団体、商品とは一切関係ありません※