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BUG004 - 実はスカスカなシリコンバレーで脚光を浴びる1%未満の人々

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 こんにちわelcaminorealです。ちょっと間が開いてしまいましたが、エンジニアのみなさん、お元気でしょうか?さて地理のおさらいの続きということで今回はシリコンバレーの大きさを掴んでいただくために人口の話をしたいと思います。かなり大雑把な数字なので突っ込みもあると思いますが、この国には住民票なんてきっちりしたものはありませんし、合法&非合法の移民の方々もかなりいて、そもそも誰も正確な数字を知らないわけで、そこらへんはご容赦ください。

■実はスカスカな人口密度

 前回お話したようにシリコンバレーと呼ばれる地域は特に定義があるわけでなく、おまけにどんどん拡大を続けています。その周辺地域を合わせた都市圏という単位でいうとざっと400万人くらいの人々が住んでいると言われています。400万人というと日本の市で言えば大都市といった感じですが、都市圏というともう少し広くて、アメリカ国内の都市圏の順位で言うと、NY、LA、シカゴなどに比べると実はそんなに大きいほうではありません。おまけにその広さを考えると、人口密度でいえば実はかなりスカスカな感じです。とはいっても、アメリカ内外からの人の流入で年々人口が増加し、人が増えれば車が増え、渋滞はどんどんひどくなる、家賃は毎年上がる、何かと人口減少の話題の多い日本と比べると対称的です。

■10分も歩くと住宅地

 そのシリコンバレーで最も人口の多いサンノゼ市でもせいぜい100万人を少し超える程度です。実際、市の中心部にはそこそこ高層ビルが建っていますが、ほんの10分も歩けばすぐにのどかな住宅地がひろがっています。前回、サンノゼ市の姉妹都市が岡山市であるとお話しましたが、地下鉄もなく路面電車とバスしかないことを考えれば、ちょうど似たような規模かと思います。

■IT産業が支えるIT産業以外で働く人々

 さてその400万人のうち、なんらかの形で働いている人の数、つまり子供や高齢者などの働いてない人を除くと、ざっと150万から多く見て200万人程度です。そのうち、何らかの形でIT関連産業で働く人は30万から60万人といわれていますので、全労働者数に対して約4分の1以上がIT関連に従事していることになります。この割合は確かに世界中の大都市に比べてもダントツに高い数字ですが、とはいっても、ITエンジニアが増えれば学校の先生やレストランやその他地元のあらゆる産業が潤うわけで、数で言えばIT産業以外で働く人の数の方が圧倒的に多いわけです。

■1%未満のスタートアップのエンジニア

 さてそのIT関連産業で働く人々はいったいどこで何をして働いているのでしょう?GoogleやAppleのような巨大企業はまるでマンモス大学のキャンパスのようにいくつものオフィスビルが並んでいて1社で数万人の社員を抱えています。その他、半導体からSNSまでありとあらゆるIT企業が団地のように並んでいますが、いったい皆さん何をしているのかといつも本当に不思議です。一方、スタートアップ、いわゆるベンチャーですが本家シリコンバレーでは現在、およそ2000のスタートアップがあると言われています。そのほとんどが社員数人、ひょっとしたら一人かもしれませんが、大きく成長してもせいぜい数百人でしょう。ざっくり平均すると10人かせいぜい20人といったところでしょうから、掛け算するとおよそ4万の人々がスタートアップで働いていると推測できます。もちろんこの人たちが皆、バリバリ、コードを書いているわけではなくて、会社を運営するには総務やら経理やらの社員が必要なわけで、実際、開発に直結しているエンジニアの数となるとずっと少ないはずです。

 さて、始めの人口400万に戻ると、スタートアップで働く人々、その中でもメディアの脚光を浴びるエンジニアとなると、結局当たり前ですが、1%もいないことになります。大手メディアで紹介されるごとにこの1%未満の方々にスポットライトをあててシリコンバレーは今すごいことになってる!みたいに取り上げるのは間違いではないですが、日本人はみなアニメファンみたいな誤解と同じで、ちょっとどうかと最近思う次第です。

今日はこんなところで。

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