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笑ってメンタルヘルスケア

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 こんにちは。

 最近、メンタルヘルスケアを体系的に学びたくなり、大学で使っているような心理学の教科書を買いました。読んでいて飽きないです。心理学という学問の入門書なので、メンタルヘルスケア系の話までは書かれていないものの、「思考」の話など、興味がそそられる話が多く、面白いです。

■今まで学んだメンタルヘルスケアについて

 さて、前回、マインドフルネスについて書いた後、次回からは今まで自分が本を読んで学んできたメンタルヘルスケアについて、改めてまとめてみたいなと思いました。せっかく学んだことなのに、忙しい時期があると、すっかり忘れて元の性格に戻ることも多いので(本当なら、そういう時こそのヘルスケアですが……)、再学習する意味でも書いていきたいなと思いました。需要がないかもしれませんが、数回、お付き合いいただけたら嬉しいです。

■メンタルヘルスケアに興味をもった理由

 今回は、なぜメンタルヘルスに興味をもったかという話を絡めながら書いていきます。

 その第一歩としては、「ITエンジニアは、うつで休職する方が多い」という話を聞いてからです。といっても、最初のうちは、心の病にはどういったものがあり、そうなってしまった場合はお医者さんへ行きましょうね、というようなレベルの話をネット上のサイトや本で読んだ程度でした。

 ところで、自分の中ではメンタルヘルスとは関係ない次元で、自分の性格に悩むことが多々ありました。

○すぐ愚痴を言う

 職場(仕事中)でも平気で言っていました。例えば、複数の作業が立て込み、優先順位をうまくつけられなかった時。「もう嫌だ」的な愚痴を、恥ずかしい気持ちもなく、ねちねちと言っていました。それを嫌っていた同僚の方もいまして。嫌がっている旨を言われて、自分の方が苛立って(逆ギレして)口論になることもありました……。

○癇癪を起こす、八つ当たりする

 普段から精神的に負担があっても、誰にも不平不満は言わずに自分の中で溜めるような性格なので、溜まってた不満が爆発して愚痴を言うなんていう行動に出てしまいまして。その他にも、爆発したら癇癪を起こして人に八つ当たりするようなことも。その性格のせいで、同期と対立してしまったことも何回か……。

 また、ストレスが溜まっていると、街を歩いている知らない人達に意味もなく苛立つことも。例えば、公共の場で大声出すなよ、とイライラしてしまったり……。

○自分自身に対して完全主義

 他の方がミス等をしても何も思わないのに、自分が失敗した時は思い切り自分を責めてしまうんです。例えば、何度練習してもできないことに対して「普通の人だったら、これだけやったらもうできるようにはなっているよな」と思ってしまう癖がありまして。

■治そうと思ったきっかけは新人の教育担当になる時

 同僚と口論しても性格を治そうと思わなかった自分が、いい加減気をつけないとダメだよなあと思ったきっかけは、数年前、うちの部署に新人さんが珍しく配属される(少人数の部署なので、いつも新人さんの配属はお断りする方針のようです)という際に、上司から「教育に関心が高いきみが、教育担当者として指導して欲しい」と頼まれた時です。さすがに指導する後輩のいる前で愚痴は言えないなあ、と思ったので、性格を治したいと本気で思うようになりました。

■いつでも笑っている先輩の真似をする

 そうはいっても、どうしたら治せるかよくわかりませんでした。「先輩(指導者)としての自覚」があれば自ずと愚痴なんて言わなくなるのかなあ、とも思ったものの自信はなく。

 そんな中で思ったのは、ある先輩の真似をしよう、と。

 その先輩は、Webシステムの運用をメインに、改修やバッチプログラムを簡単に作成できる先輩でして。その技術力もすごいんですが、人間的にも尊敬している方で、何が起きても笑っているんです(イライラしたり怒ったりしているのを見たことがないです)。システムのトラブルの報告を受けても「おぉっ(笑)マジで(笑)」と笑ってますし、色々と作業が立て込んでいる時に上司から別の作業を頼まれても「今ですか!?(笑)」と笑ってますし。(文字だけでは伝わりにくいですね……)。

 その先輩の真似をしてみようと思いました。何があっても(一瞬、自分の中で苛立っても、それは出さずに)笑ってリアクションするように努力しました。

 それを実践しだしてから、少なくとも職場で愚痴を言うことがあまりなくなりました。笑う感情表現が小さすぎて「今、鼻で笑っただろ」と同僚に怒られることもありましたが……。でも、面白いから笑うのではないのに、笑うことで一瞬沸いた負の感情が長くは続かなくなりました。不思議なもので。当然、教育を担当した新人さんの前では愚痴を言ったことはないですし、愚痴を嫌がっていた同僚に「最近言わなくなったね」と褒められたこともありました。

 とはいえ、自分自身に完全主義な点や、ストレス過多の際に街の人に苛立つ癖は治っていません。何とかならないかなあと思っていたとき、たまたま本屋さんで見つけた「感情マネジメント-アサーティブな人間関係をつくるために」という本が気になり、購入して読んでみまして。

☆★☆

長くなるので、以下、次回とさせて下さい。申し訳ありません。

次回予告「アサーティブな生活でメンタルヘルスケア」

Comment(8)

コメント

組長

こんにちは。

なんか共感できます。私も愚痴は言うし、イライラしやすいし。自分だけじゃないだなってちょっと安心しました(すいません・・・)。

今、プライベートなことですが、かなり落ち込んでいるので、あずKさんを見習って無理にでも笑顔でいようと思います。本当に、いい歳してガキっていうか、落ち込むことがあると仕事中でも勝手に涙出てくるタイプなんで(苦笑)。笑顔、笑顔!

次回以降も楽しみにしてます!

第3バイオリン

あずKさん

私も任されてた業務で切羽詰まり、「泣きたい、逃げたい」気持ちが
心の8割くらいを占めている状態で周りに必要以上に不安感を与えてしまうことがありました。
(詳細はコラムで近日公開予定です)

そんなとき、いま私がついているテストリーダーはピンチのときにも慌てず、
いつも笑顔でチームのメンバーに的確に指示を出していました。
どうすればこの境地にたどりつけるのかなぁ・・・と思索中です。
せめて笑顔を忘れないようにしたいものです。

だからメンタルヘルス、というより感情のコントロールの方法について興味があります。予告からすると、次回はそのような話ですね。楽しみにしています。

あずK

コメントありがとうございます。


組長さん>

実は、自分の性格の欠点をここに書かない方がいいのかなと迷ったりもしました。
それもあり、「共感できた」「自分だけじゃないと思った」のコメントに
僕の方も安心できました。気にしないでください。
(逆に「僕の方も安心できました」で傷つけてしまったらすみません^^;)

> 落ち込むことがあると仕事中でも勝手に涙出てくるタイプなんで(苦笑)。笑顔、笑顔!
自分も似たようなものなのでお気持ちはわかります。
負の感情のスパイラルから脱するためにも、笑うことには意味があると思います。
その場を離れて、深呼吸や瞑想をするのもいいかもしれません。

ただ、泣くこと自体は僕は否定しないです。心が安定する手段でもあるので。
「泣くのはダメなこと(だから笑顔で)」という考え方は、精神的に良くない気がします。
人気の無い場所に移動する等が必要かもしれませんが
泣きそうなときは泣いちゃってもいいのではないでしょうか。


第3バイオリンさん>

元々の性格なのか、
実は無理をしている(けど、それを感じさせない)のかまではわかりませんが、
少なくとも、その先輩の振る舞いをロールモデルとして真似するだけでも
全然違いました。
第3バイオリンさんの身近にも、そのような先輩がいらっしゃるのは幸運なことだと思うので、
先輩の境地までは行けなくとも、真似だけはしてみるといいと思います。

> だからメンタルヘルス、というより感情のコントロールの方法について興味があります。

このコメントを見て、今更ながら「はっ」と気づきました。
自分のメンタルヘルス論は、前回のマインドフルネス含めて
感情コントロール論になっている事に気づきました。
それが「メンタルヘルス論」だと思っていたので…恥ずかしながら。
とはいえ、感情のコントロールがセルフケアになるのは間違いないと思います。

あと数回続きますので、読んで頂けると嬉しいです。

落ち込みクマタ

いつも笑顔でいることは大事ですね。イライラしても問題をこじらかしても解決しませんもね。でも最近仕事でいきずまっていまして、いつもイライラと不安な気持ちでいましたが、このコラムで笑顔でいることの大事さに再度気付きました。ありがとうございました

高田

あずKさん

こんにちは、コラムニストの高田です。

楽しく読ませていただきました。

あずKさんは自分の気持ちによく気づいていらっしゃいますね。
自分のことを客観視できるのは素晴らしいです。
きっと精神的に強くなれるのではないでしょうか?

また、読んでいて「あ、これ自分と同じだ」という部分も多く共感できました。

次回のコラムも楽しみにしてます。

あずK

コメントありがとうございます。
こんなに沢山の方からコメント頂けるとは思っていなかったので
大変嬉しいです。


落ち込みクマタさん>

自分も、最近(今回の記事を書く前)までは色々と忘れていたため
職場で愚痴は言わないもののイライラしやすい状態でした。
仕事が大変になると、笑顔でいることを、つい忘れがちになっちゃうんですよね。
ぜひ笑顔で仕事を乗り切ってください。自分も気をつけたいと思います。

> このコラムで笑顔でいることの大事さに再度気付きました。ありがとうございました

いえいえ。そう言って頂けて自分としても嬉しいです。ありがとうございました。


高田さん>

メンタルヘルス(感情のコントロール)を学びはじめたのは、
「このままじゃいけない」と思ったことがきっかけでしたが、
もし、そうは思っていなかったら、相変わらず愚痴っぽくてイライラしやすくて、
口論ばっかりして、何も変わらなかったかもしれませんね…。

> きっと精神的に強くなれるのではないでしょうか?

確かに、強くなれるかもしれません。といっても、
今でも精神的に強い人間ではないですが、昔よりは強くなった気がします。
あと数回続きますが、他の方の精神面にも良い影響を与えられれば幸いです。

友ぞう

こんにちは。
コラムを読ませていただき、「愚痴を言う」とか「イライラする」とかわかります。
私の場合どちらかというと、それでバランスをとっていた節もありますが。

とりあえず笑ってみるっていうのは良い方法だと思いました。
私は、子供に対してかなりイラッときたときは、まず顔だけ無理やり笑った顔を作ってみるようにしています。
そうするとまあしかたないか、という気持ちにだんだんなってきますね。

会社ではできませんけど・・・
それができるようになればもう少し落ち着いた生活ができるかも。

この先のコラムも楽しみにしています。
私も何かいいヒントを得られるかも、と期待してるんですよ。勝手に。

あずK

友ぞうさん>
コメントありがとうございます。

自分の場合、不満等を普段は内に溜め、溢れた拍子に一気に愚痴る所がありまして。
そうなると相手が誰だろうと愚痴が止まらなくなってしまうので、
色々な方に僕の愚痴は嫌がられていました…^^;
それもあり、「このままじゃダメだ」と思うようになりました。

> まず顔だけ無理やり笑った顔を作ってみるようにしています。
> そうするとまあしかたないか、という気持ちにだんだんなってきますね。
> 会社ではできませんけど・・・

「まあ仕方ないか」という気持ちになることが大事なんだと思います。
イライラした気持ちから、「まあ仕方ないか」になれるなら
手段は何でも良いと思いますよ。
たまたま、僕が実践したのが笑うことだっただけで。

> この先のコラムも楽しみにしています。
> 私も何かいいヒントを得られるかも、と期待してるんですよ。勝手に。

嬉しいです。ありがとうございます。
連続シリーズはあと数回(終了以降も何かあったら書くつもりです)続くので、
宜しければまた読んでやってくださいm(_ _)m

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