アサーティブな生活でメンタルヘルスケア
こんにちは。
先日、テレビドラマ版の「ツレがうつになりまして。」を観ました。1話目は、ツレさんが「うつ病」と診断されるまでのお話でした。ツレさん役の原田泰造(ネプチューン)さんの演技に惹きこまれてしまい、1話目から泣いてしまいました。原作の漫画版も、最近先輩に借りて読んでいます。ドラマ化されるにあたり若干変更された部分はあるものの、ほとんどの部分は原作に忠実にドラマ化していて、ものすごく勉強になると思うので、残り2回の放送(NHKで金曜22時)もオススメです。
■アサーティブとは
さて、今回は、前回の予告のとおり、「感情マネジメント-アサーティブな人間関係をつくるために」という本で学んだ「アサーティブ」について書いていきたいと思います。
アサーティブ(assertive)を和訳すると、「自己主張的な」という意味になります。名詞形はアサーション(assertion)で「自己主張」となります。アサーションといっても、Javaとは関係ないです。念のため。
■コミュニケーションの3つの形
上記「感情マネジメント」の本は「論理療法」(認知行動療法)による感情コントロールの話が書かれています。論理療法では、コミュニケーションの形としてアサーティブの他に2種類あります。
- アグレッシブ(攻撃的)
- ノンアサーティブ(非自己主張的)
- アサーティブ(自己主張的)
アグレッシブは、相手のことを考えずに自分の言いたいことばかり言うコミュニケーション。ノンアサーティブは、自分の意見は言わずに相手の言う事を聞くコミュニケーション。アサーティブは、相手を立てつつも、自分の意見を伝えるコミュニケーションです。
この3つのコミュニケーションがどういうものか、具体例を挙げます。
例) 経験がほとんどない、飲み会の幹事をすることになり、慣れないながらもお店の予約や出欠の確認、会費の徴収などの仕事をしたのに、「この店のビールは美味しくない」とか「(幹事としての)手際が悪い」と散々なことを言われた時(同期との飲み会での実話だったりするんですが……)。
このように言われた時に、どのように返答しますか。
- 「こっちだって、一生懸命やってるのに、何なんだよ、さっきから!! もう二度と幹事なんてやるか!!」 (アグレッシブ)
- 「ごめんね……。(心の声:僕だって、慣れない幹事を一生懸命やってるのに……。)」 (ノンアサーティブ)
- 「ごめん。飲み会の幹事の経験が少なくて慣れてなくて。次、幹事やるときは気をつけるね。」 (アサーティブ)
それぞれの返答の仕方は、上記のようになるかと思います。
当時の自分は、不満があっても内に溜めて、それが溜まりすぎて爆発し、癇癪を起こす人間でした。そのため、最初は「ノンアサーティブ」な返答をしていましたが、あまりにもしつこく不満を言われたので、お酒が入っていた勢いもあり爆発して「アグレッシブ」な返答をしてしまいました。それでまた、ほかの同期と口論になり、思ってもいないことを口に出して、一層、場の雰囲気を悪くしてしまったことを覚えています。今思えば、「幹事の経験がないから、慣れてない」という言い訳を冷静に伝える「アサーティブ」な返答が出来れば良かったなあと反省しています。
■アサーティブなコミュニケーションをするためには
相手のことを配慮しつつも、自分の言いたい意見はちゃんと伝える「アサーティブ」なコミュニケーションができれば、相手の言葉に対して落ち込んだり激怒したりすることがなくなります。
ただし、アサーティブな表現をするためには、その時の自分の感情を理解し、コントロールすることが必要です。落ち込んだままだとノンアサーティブな表現になってしまいますし、イライラしてしまったらアグレッシブな表現をしてしまうので。
自分の感情をコントロールする手段として、上記の「感情マネジメント」の本(論理療法)では、「ABC法(ABCDE法)」の実践を勧めています。
☆★☆
というわけで、ABC法の話を書きたいところですが、やはり長くなりそうなので、次回とさせて下さい。
次回予告 「ABC法でメンタルヘルスケア」
コメント
組長
あずKさん
こんにちはー。
何だかこのシリーズ、ものすごく自分に必要な連載だと思います・・・。私、めちゃくちゃアグレッシブなタイプなんですが、やっぱり心のどこかで「イカンよなぁ」と思わなくもないので、今後のお話を参考に精進したいと思います。
あずK
組長さん>
コメントありがとうございます。
「自分に必要」とのお言葉を頂けて、更にモチベーションが高まりました(笑)
> 私、めちゃくちゃアグレッシブなタイプなんですが、やっぱり心のどこかで「イカンよなぁ」と思わなくもないので、
そうなんですよね、後で感情的になったことを後悔してしまうんですよね…。
人付き合いは未だに苦手な性格ですが、
アサーティブなコミュニケーションを意識するようになってから
前より全然、人間関係がうまく行っているように感じています。
今回の記事も参考になりましたら幸いです。
第3バイオリン
あずKさん
>相手のことを配慮しつつも、自分の言いたい意見はちゃんと伝える「アサーティブ」なコミュニケーションができれば、相手の言葉に対して落ち込んだり激怒したりすることがなくなります。
今まさにそれで悩んでいるところです。
テストリーダーになって直接開発に質問にいくことが増えたのですが、
まだ評価物の仕様がよくわからなくて開発メンバーと話がかみ合わないことが多いのです。
そういうときに開発メンバーから「仕様書読んで出直してきな」的なことを言われて、
とりあえずおとなしく引き下がるものの心の中では「馬鹿にしやがって!今に見ておれ!」と悪態を付いている自分がいます。
(優秀だった前任者と比較されている感があります)
自分が言いたいことをどう言えば伝わるのか、言いにくいことでもなるべく角が立たない言い方はないものか、真剣に考えるようになりました。
開発と評価が険悪な関係になったらシャレになりません。
次回は実践編ですね。楽しみにしています。
あずK
第3バイオリンさん>
コメントありがとうございます。
先程、第3バイオリンさんの記事を読み、そちらでもコメントさせて頂きましたが、
初経験では、色々と至らない点があった事は仕方ないと思います。
それに、開発メンバーの方々も忙しいと、
ちょっとしたことでいきり立ってしまうのではないでしょうか。
> (優秀だった前任者と比較されている感があります)
自分も、相手の応対・態度によってネガティブな感情を持ちやすいので、
そう思う気持ちはわかりますが、
「何であんな奴が(前任は良かったのに)」だなんて嫌っていたりはしてないと思いますよ。
(作業と関係ない機会でも、そういう態度だと話が変わってきますが^^;)
まずは、悪態をつきたくなる感情を抑えることが重要かもしれませんね。
我慢できなくて爆発してしまうと、開発vs評価の対立が起きて
幸せに仕事ができなくなりますから…。
相手に対して、こう答えればいい、というようなケーススタディまでは
この連続シリーズでお伝えできないかもしれませんが、
次回以降でも、ほんの少しでもお役に立てられればいいなあと思っています。