エースに頼りすぎないで -チームの力を高めよう
打撃の天才から炎上させる天才に
高校野球の岩手県大会で大船渡高校が決勝戦でエースの佐々木投手を休ませて敗退してしまいました。最初はこの監督に苦情が殺到。某野球評論家も投げさせるべきだったと「渇っ」を入れました。それに対してネットでは、監督の采配は正しい。「喝」を入れる評論家のほうがおかしいと非難ゴウゴウ。私もこの評論家には呆れました。でも、炎上するようなことをいつもわざと言っているとしたらむしろ天才的です。
そして監督を支持する人の多くは、投手には休養が必要だから休ませたのは正しいと考えて支持しています。私には休ませたのが正しいと思う理由がさらに2つ(※1)あります。
エースに頼ってばかりじゃダメでしょ
1つめは、エースがいくらすごいからって、一人に頼ってばかりではいけないということです。二番手にも登板機会を与えて育てないと。
私は今年からおじさんソフトボールの監督に就任しました。前任の監督は一人の投手を引っ張って投げさせる人でした。二番手投手を登板させて育てるという気はなかったようでした。
そして「どこかにいいピッチャーはいないかなあ」とよく言っていました。選手を育てずに外からいい選手を引っ張ってこようとする。これでは他チームの四番を横取りする某プロ野球チームのようになってしまいます。私は前監督のそこが不満でした。
一人に頼らずチームで仕事を回す仕組みを作ろう
一人のできる人材にばかり仕事を詰め込んでいるとブラック企業になってしまいます。これではいけません。できる人の二番手を育てるべきです。仕事の俗人化を減らしましょう。チーム全体で分担して仕事をうまく回していく仕組みにしていかないと。
スポーツでも仕事でも、一人に負荷をかける、一人に頼りすぎる、というやりかたでは長くは続きません。二番手三番手も育てていきましょう。野球のエースも、仕事のエースも、ときにはズル休みしてでも、二番手に任せてみましょう。失敗を繰り返すでしょうが、そのうちにチーム力は上がってきます。エースにとってもそのほうがためになるはずです。
二番手以前にエースの乱調で困っているあべっかん監督でした。
(※1)2つめの理由はこちら。