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ハードウェアの寿命とソフトウェアの進歩

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 ガガガガガガー、ぷつっ

 自宅の食器洗浄機が壊れた。ついに止まってしまった。最近、調子が悪くなった10年前のテレビを買い換えたばかり。電子レンジもときどきエラー終了する。

■ハードウェアの寿命とソフトウェアの寿命

 家電製品には寿命がある。引っ越したときに家電を一新すると、10年後くらいに故障ラッシュにみまわれる。でも仕方がない。ハードウェアは寿命があるものだから。

 一方、ソフトウェアには寿命がないものが多い。

 去年、WindowsXPのサポート終了に伴ってOSを買い換えたり、そのために動作しなくなったアプリケーションソフトを買い換えた人は多いだろう。でもこれはソフトウェアの作り手の都合によるものだ。ソフトウェアの性能上の寿命ではない。

 かつて西暦2000年を迎えたとき、年号を2桁で扱っていたソフトウェアは使えなくなった。これは作りが悪かったせいだ。ソフトウェアの寿命というよりはバグの一種ではないだろうか。

 その処理自体が必要なくなって捨てられることはあっても、動作しなくなることはない。データが増えすぎて重くなるソフトウェアはあるけど。

■進歩し続けるソフトウェア

 通常はソフトウェアには寿命はない。だから、新たな機能を追加して進歩し続けないと次のソフトウェアは売れない。そんな機能はオーバースペックだからいらないよ、と思われても進歩しないわけにはいかないのだ。

 新機能を使いこなせる人がほとんどいなくても、エクセル方眼紙しか使われていなくても、おかまいなしにソフトウェアは機能を追加し続ける。止まることなんてできない。

 そんなふうに迷走されるとユーザーとしては迷惑だ。機能は必要十分なものだけでいい。一般ユーザーのはるか先まで進歩しないでほしい。

■買い換えてくれるから進歩が遅い?

 その点、寿命が来れば買い換えてくれるハードウェアは進歩する必要がない。他のメーカーとの競争に負けない程度(実はこれが大変なんだろうけど)でよい。

 音が静かで洗浄力が高い食器洗浄機。洗濯機自身に汚れがつかない洗濯機。吸引力が高い掃除機。どれも宣伝文句はご立派で買うときの期待は大きかった。だけど使ってみると宣伝文句ほどではないなと私は感じることが多い。10年前のものとあまり変わっていない。期待外れだ。

 ソフトウェアと違って、進歩しなくても寿命が来れば買い換えてくれるよ、と思っているからユーザーの期待するところまで進歩しないのだろうか?

 家電はもっと進歩してほしいと思う。画期的な家電ができないかなあ。洗った洗濯物を乾かしてタンスにしまってくれる全自動洗濯機。ホースレスで吸ったゴミを遠くの本体まで転送する掃除機。四次元ポケット内蔵で外形寸法以上に収納できる冷蔵庫。

 頼むよ、ドラえも~ん!

 abekkanでした。

 「食洗機、お前もかっ!家電の故障ラッシュ」

 

Comment(5)

コメント

仲澤@失業者

C言語で書かれた多くのソフトが2038/1/19に寿命を迎えます(2038年問題)。
ディスクシステムのFATは2107/12/31で終わり。
そんなことを言うのなら、西暦を4桁で処理しているシステムは9999年で終わります。
結局ソフトにも寿命はあるわけですね。
ちなみにY2Kは大騒ぎをして直しましたが、結構意味のない修正かもしれません。
よく考えてみると、この問題はもう当分は起こらないわけですね(大笑)。

32bit の time_t を直接間接を問わず使っているとCでどんなに正しく書かれていても、と言い換えしたいところだけど言っていることは同じで済むんだっけ?まあいいけど。
考えなしに年月日の加減乗除を大胆にやっている処理であれば、2038年問題を待たずに寿命が尽きてしまうことをリハーサルできますよ、という楽しみもありましたね。
Xデイ間近になればヨボヨボになった半引退の人がY2K祭りのときみたいに徴兵されるかもしれませんね。特に組み込み屋さんは。
その後で草木が1本でも残るかどうかは今からは予測困難。

Y2Kに関する暦年下二桁問題は(アプリケーションソフトウェアの)仕様バグというより、トレードオフにまつわる判断がプログラマとその他大勢で正反対に評価されたという共有されていない知識断絶に原因が。相互不信の根は深い。

abekkan

> 仲澤@失業者さん、nsh1960さん

おっしゃるとおり、日付がインクリメントされ続ける限り、どこかで寿命になりますね。Y2Kのようなことがまた起こるのでしょうか。

それとは話が違いますが、Windowsは7,8,10 とバージョンアップしていくようですが、いつかは95に戻るんでしょうかねえ? そこが寿命かな(笑)。

寿命が長くなれば、寿命をまっとうするを待たずして、役に立たなくなってしまうのが怖いですね。
いやいや、もちろんソフトウェアの話ですが。
辞書によると、「寿命」とは「物の使用に耐える期間」ともありますから、役に立たなくなった時点で、寿命なのかも。。。
結局、永遠の寿命は、やはり無い、という結論でよろしいでしょうか?(笑)

abekkan

> あ さん

ソフトウェアが古くなると使う人がいなくなって人の役に立つことはなくなるかもしれませんが、要求仕様どおりの動作ができるのであれば寿命ではないと私は思っています。
まあ、誰も使わなくなれば動作ができても意味はないので寿命と同じですどね(^^)

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