私、鬼ですから-相互評価で鬼になれるか
「東大に入ったぞ!」
先日、高校生の親を対象とした東京大学見学ツアーに参加してきた。10人くらいづつのグループに分かれて、東大駒場キャンパス内を見て廻った。その際に案内役の東大生に話を聞いた。
■先生を逆評定
東大生は講義を選択するときに、「逆評定」という冊子を参考にする。この冊子は学生からの情報を集めて編集されたもので、学内の先生たちの評価が載っている。単位が取りやすいかどうかで、仏、鬼、大鬼、などと判定されている。へぇ~。東大生でも単位を楽に取りたいと思うものなのか。
他の大学でも、鬼仏表などと呼ばれる情報がネットに出回っていたりするようだ。ただ東大の逆評定の冊子は購買部で堂々と売られているのが特徴だ。ではそれを見た先生が評価を気にして甘くなったりしないのだろうか?
■相互評価ってむずかしい
一部の会社では、部下が上司を評価するシステムを導入しているらしい。しかしお互いに評価するというのはいろいろ課題もあるようだ。
オークションで個人対個人で取引をするとき、相手に多少不備があっても「悪い」という評価はつけにくい。報復措置で自分も悪く評価されたら困ると思うから。
私はアメブロにブログを書いている。アメブロには批判的なコメントがつくことは少ない。アメブロに登録している人の大半はブログを書いている。誰もが自分が批判されたくないから他の人を批判することもない。
オークションにしてもアメブロにしても、相手の気持ちを考えて行動していると言えば聞こえがいいが、遠慮してしまってズバっとモノが言えないということでもある。相互に評価するっていいシステムのようだが実はむずかしい。
■目的が一致していればズバっと言える
大学では、楽に単位を取りたいという学生の目的は先生が思う目的とは異なる。ところがこれが予備校だったら、講師も生徒も「志望校に合格する」という目的が一致しているはず。そういう環境なら鬼にもなれる。相互評価でお互いが厳しい指摘を受けたとしても、反省して切磋琢磨して目標に突き進んでいくだろうから。目的が一致していれば鬼にもなれるし相互評価によってお互いが成長する。
■私は大鬼
「私は大鬼ですから」 と逆評定の結果を見て開き直っている東大の先生も多いとの説明を聞いた。さすが東大。日本一のインテリを世に送り出すのだから厳しくしてもらわなくては困る。
ちなみに東大卒ではない私は、仏の先生の楽勝科目ばかり取っていましたけどね(^_^;)。
abekkanでした。