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働かないアリに意義がある -アリの~ままで~♪

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 「働かないアリに意義がある」

 という本を読んだ。アリやハチの社会生活を説明した本だ。

■7割のアリは休んでいる

 イソップ童話の「アリとキリギリス」などで、アリは働き者だと思われている。しかし実はある瞬間で7割くらいのアリは働いていない。2割くらいのアリはずっと働かないそうだ。働きアリにはナマケモノもいた。ハチも同様だ。さらに、よく働くアリと働かないアリを別の巣に分けたところ、どちらの巣も一部のアリだけがよく働くという状態になったらしい。

■反応しきい値

 ミツバチは巣が暑くなると羽ばたきをして巣内に風を送って温度をさ下げようとする。この行動を始める 反応しきい値、つまり腰の軽さは個体によって異なる。例えば温度が1度上がったときは腰の軽いミツバチ5匹だけが羽ばたきする。3度上がると10匹が羽ばたきする。5度上がると20匹が。

 これは温度センサー付き扇風機みたいなものだ。もし反応しきい値がみんな同じだったら、1度上がっただけでいきなり扇風機が強風になってしまう。反応しきい値に差があることによって、稼働するファンの数を微調整できる。腰が重い怠け者がいることによって温度を均一に保てるのだ。働かないハチにも意義がある。

■2:6:2の法則

 人間界にも2:6:2の法則などと言われる法則がある。人間が集団になると、優秀な人が2割、普通の人が6割、デキの悪い人が2割になりやすいとう法則だ。デキの悪い2割をイニシアティブの五十嵐さんに頼んでクビにしてもらっても、しばらくすれば2割がデキが悪くなってくる。

 なにしろこの法則は、アリやハチの世界にもある自然界の法則なのだ。優秀な人だけを残してうまくやろう、という自然に反したやり方だとそのうちに不満や歪が出てきかねない。デキが悪い2割も含めたメンバーでなんとか工夫していこう、という方がうまくいくのかもしれない。この本を読んでそんなことを思った。

 んっ? 誰だっ、歌を歌ってサボっているのはっ!

 「働かないアリの~ままで~♪」

 abekkanでした。

 こちらにもこの本の説明があります。

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