いろいろな仕事を渡り歩き、今はインフラ系エンジニアをやっている。いろんな業種からの視点も交えてコラムを綴らせていただきます。

今、Windowsタブレットが熱い!

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■正にWindowsを手にその熱さを感じてみよう

 最近、家電量販店に行くとWindowsを搭載したタブレット端末を多く見かけるようになった。Windowsのパソコンというと、大きなケースに部品を詰め込んで自作した経験が多くある。あの、薄い板状の中にWindowsが動くだけの機能が詰まっていることに時代の進歩を感じる。

 そして、その端末でWindowsを起動すると、技術の進歩を正に肌で感じることができる。以前から、挑戦的に技術を駆使して定期的に小型端末はリリースされてきた。その度にPC関連の雑誌で大きく取り上げられていた。そんな感覚からすると、タブレットの技術の凄さに驚きを隠せない。

 ただ、特筆すべきはその熱さだ。端末を持っていると実際に熱い。インストールしたソフトウェアのアップデートが走って、実際に熱い。作業をしている裏で不意に変な処理が走ったのか、CPUの負荷が高い。

 熱いだけならまぁ許せるが、発熱した分、早々にバッテリーが切れた。アップデートしてるので、気軽に電源も落とせなかった。しかも、勝手に数百メガのファイルをダウンロードするので、テザリングしていた端末まで熱くなるし、バッテリーが干上がるし。Windowsタブレットは物理的に熱かった。

■Windows 10ってどうなん?

 Windows 10はいいのだが、8インチのキーボードの無いタブレットで使うと軽く死ねる。Serface等の画面が大きくて、大容量のバッテリーが積める機種だと快適なのかもしれない。

 まず、Windows自体が小さな画面で使う事を想定していない。WindowsのOSが頑張ってタブレットに合わせても、それに乗ってるソフトがバリバリのデスクトップ仕様だ。タブレットに合わせると、WindowsPCの強みである右クリックの操作の立ち位置に悩むことになる。

 あと、これは個人的な使い方かもしれないが、タブレットには細かい単機能のソフトを大量にインストールして使う。例えば、Facebook用アプリやらTwitter用のアプリ、ヨドバシのクーポンのソフトなどだ。こういう、細かいソフトとWindowsとの相性が凄まじく悪い。

 使い勝手の悪さでトドメを刺してくるのがダイアログだ。あれがある限り、タブレットでのスマートな操作は無理だ。タブレットに入れても、やっぱりWindowsのPCである感は拭えない。

■ハードウェアが進化したのに不便になった

 Windows 10 自体の出来は悪くない。だが、Windows タブレットで市場に逆イノベーションが起きた気がする。

 まず、手頃な値段のWindowsのモバイルノートが実質、市場から消えた。以前は4GBくらいのメモリを積んだ、4〜5万くらいのモバイルノートPCの選択肢が幾つかあった。メモリやHDDが気軽に増設できた。

 今では、4GBくらいのメモリを積んだモバイルノートPCを買おうと思ったら、だいたい10万くらいになる。画面が取れたりタッチパネルになった分、無駄にコストがかさむ。4〜5万円になると、2GBしかメモリを積んでいないタブレットになってしまう。しかも、ストレージが32GBや64GBで交換できない。

 Ubuntu等をメインに使おうとした場合、色々としんどくなる。しかも、使いもしない機能のためにコストがかさむ。メンテナンス性も落ちる。ハードウェアは進化したのに、市場の流れの影響で利便性はガクッと落ちた。

■本当に欲しかったもの

 普段はタブレットとして使えて、いざ必要となればWindowsPCがそのまま使える。そんなデバイスを想像してWindowsタブレットを買った。だが、実際は想像とはかけ離れた一品だった。

 できるかどうかは置いておいて、もし、WindowsとAndroidがデュアルブートできたら希望通りのデバイスに成りえたと思う。これを実現したのは中国の怪しいメーカーの製品だけだ。ライセンス的に双方をサポートするのは難しいようだ。

 結局、Windowsタブレットを買って、Androidの優位性を再認識した。一通りの機能を試して、Androidのタブレットを買った。今はこれを使ってモバイルライフを満喫している。満員電車でも、PDFで買った技術書を快適に読めて便利だ。

 デバイスの利便性を決めるのは、性能ではなく構成だと思う。用途にあった構成とソフトウェアを組み合わせることで実現する。Windows一強時代は、性能と小型化だけで勝負できていた。今はそれだけでは通じなくなってきたようだ。時代の流れを感じる。

 そして、私が地味に欲しいと思うもの。お手頃な価格で、タッチパネル無しのメモリとストレージを交換できる構成のモバイル PCだ。WindowsとUbuntuをデュアルブートで使いたい。以前の構成のPCが復活して欲しいものだ。むしろ、そうしてくれた方が多くWindowsを利用すると思う。

Comment(2)

コメント

michy2007

そうなんですよね、Windowsタブレットではマウスとキーボードでの操作を前提とした従来のWindowsアプリケーションガ絶望的に使いにくいんですよね。
Surface 3を持ってますが、タイプカバーを外して使う気になりませんもの

hage!

随分前の記事になってしまいましたが。
単にWindowsそのままでタブレットとして使おうとしたから使えないものになったのかと。
そもそも操作体系が違うものをそのまま使えるわけがない!

Surfaceはストアアプリを使ってナンボの物です。
AndroidやiPadはタブレット用の環境(OS)だから使いやすいのです。

Surfaceの特徴は、キーボード、マウスを付ければ、普通のWindowsとしても使えますよという事かな。

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