いろいろな仕事を渡り歩き、今はインフラ系エンジニアをやっている。いろんな業種からの視点も交えてコラムを綴らせていただきます。

部屋とYシャツと……なんかトロッとしたもの

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 なんでこのタイトルかって? 語呂が良かったからです。

 実は私、作詞をやっておりまして。あわよくば、1曲くらい私の書いた歌をプロが歌ってくれたら。そんな淡い夢を抱いております(笑)。

■ミーティング中、とある曲を思い出した

 とあるプロジェクトでのミーティング中のことです。いつものように激論(?)のようなもの、いわゆる駆け引きというやつを激しく繰り広げていた。

 細かい内容は覚えてないんですが、「あなたの会社と仕事がしたい。関係を大事にしたいので聞いてほしいことがある」という内容だった。ちょっと離れた立場から聞いていたので、言葉の一言一句を聞きながら、妄想にふけっていた。

 信頼から受注に至るプロセスって、恋愛から結婚に至るプロセスに似ているなぁ。そんなことを思いながらやりとりを聞いていると、昔はやっていた、とある曲の歌詞がふと頭に浮かんだ。

■愛情と苦労(?)はワンセット

 そのプロジェクトは、新婚の社員さんがメインで動いて取り仕切っていた。悔しいが、奥さんは美人だった。

 独身の私と違って、ぴちっとアイロンのかかったワイシャツで、手作り弁当。家に帰ると、きれいな奥さんが「お帰りなさい」と出迎えて、労をねぎらってくれる。まさに昔はやっていたある曲の歌詞の世界が展開されているようだった。率直なところ、うらやましかった。

 しかし、「行ってきます」と家を出て、行き着く先は炎上まっただ中の泥沼プロジェクト。立場的に引くに引けない。わが身1つの背水の陣の方が、ある意味やりやすい。彼のぼやきを聞くと、幸福の重さがそのままプレッシャーになっているようだった。

■会社では“義務と残業と過労”

 ちなみに、とある曲の歌詞だが、一見ほんわかした雰囲気なんだけど、よく読んでみると激しい駆け引きが繰り広げられている。あなたのためといいつつ、ちゃっかり自分がきれいでいたいと要求していたり、浮気をしたら道連れだとか……。

 仕事だろうが新婚生活だろうが、お互いの駆け引きに、尊重や信頼があれば問題はないと思う。これがなくなった時が悲惨だ。実際、このプロジェクトは悲惨だった。安く、早くシステムを仕上げるために、あらゆる人にあらゆる無茶を強いていた。

 結果、義務と残業と過労という三重苦でみんなボロボロだった。

■新婚生活も会社の仕事も似たようなものだと思った

 その、とある曲の歌詞だが、替え歌で会社の仕事の歌ができてしまう。

 著作権の都合と、歌のイメージをぶち壊すため、ここには書かない。愛情にしても名誉にしても、お金にしても、人は何かを欲すると同じような行動をしてしまうように思えた。

 うまくいっている時はほんわかと見えるが、一度冷めると針の山。本当に似て見えたんですよ。会社で立場を維持する様子と、新妻の愛情を維持する駆け引きが……。

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