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30年ぶりの図書館通い

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エンジニアライフ読者の皆様、こんにちは。

今回は図書館のおはなしです。

小学生時代の図書館通い

自分が小学生のとき、小学校にある図書館に定期的に通って、本を借りていました。本には貸し出しカードというものが付属していて、誰がいつ借りたか分かるようになっていました。いま思えば、個人情報の漏洩ですね。もっとも、当時は個人情報保護法なんてものはまだありませんでしたけれど。

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江戸川乱歩先生の少年探偵シリーズが好きで、よく読んでいました。小学生でも読める文章だったと思いましたが、内容はすっかり忘れてしまいました。この記事を書いていると、なんだか久々に読み返したくなってきましたので、後日図書館で借りてきます。

なぜ、図書館に通っていたかというと、単に学校の先生からの指示だったからです。「XX冊以上読むこと」という宿題があったのです。子供の頃は本が好きというわけではなく、むしろ読者は苦手でした。でも、漫画は好きでしたよ。コロコロコミックを愛読しておりました。小学生の時はまだ週刊少年ジャンプはデビューしていませんでした。

特に、読書感想文は苦痛でした。夏休みに入る前に、読書感想文で読む本を複数の選択肢から選び、選んだ本を学校で買ってもらい、夏休みに入る前に受け取るという方式でした。当時、選んだ本は「路傍の石」。学校で新品の本をもらって家に帰宅したときは、プレゼントをもらった気分で嬉しかったのを思い出します。

夏休みの間に路傍の石を読もうとしたのですが、当時小学生である自分にはちんぷんかんぷんで、まったく意味が分かりませんでした。結局、読書感想文は適当に本の文章を写して、適当な感想を書いた覚えがあります。はなまるはもらえなかったと思います。

こうして、小学校を卒業してからは図書館に通うこともなくなりました。図書館には古い本しかない、技術書は自分で買って読むもの、図書館に行く暇もない、そもそも図書館がどこにあるかもわからない、といった否定的な思いがあったからです。

社会人になって新卒で就職した会社には、会社の敷地内に図書館が入っていましたが、入ってみたのは一度だけでした。そもそも、就業時間中は業務で多忙で毎日深夜まで働いていたので、図書館に寄るどころではなかったのです。仕事中に職場からいなくなるのも、遊んでいるように見られて気が引けていたのもあります。そのうち、経費削減の煽りで会社の図書館はなくなりましたが、悲しい気持ちはありませんでした。

30年ぶりの図書館通い

そして、時は流れて......30年。

現在、住まいの市と隣の市にある図書館へ定期的に通っています。知らなかったのですが、自分が住んでいる市の図書館しか利用できないのかと思っていたのですが、そうではないのですね。

ITの進化

図書館の本にはバーコード一体型ICタグがつけられており、貸し出しは機械を使って自分で行えます。当然、貸し出しをせずに館外へ持ち出そうすると、ゲートでアラームが鳴ります。返却はポストに投函するだけです。

図書館のWebサイトにログインすれば、自分が借りている本の一覧を知ることができます。また、誰かが貸し出し中の本を予約することもできます。予約した本の準備ができたら、メールで教えてもらえます。

Webサイトでは新着図書の情報を見ることができます。思っていたよりも、新刊をぞくぞくと購入していて、図書館には古い本しかないという考えは誤りでした。

電子書籍

図書館では電子書籍の貸し出しも行っています。電子書籍ですので、自宅から図書館のWebサイトにアクセスして読むことになります。

図書館ではタブレットの貸し出しもしているので、図書館に行ってタブレットを借りて電子書籍を読むこともできます。少し不思議な感じがしますね。

コロナ禍で自粛ブームだった頃は、図書館が閉館していましたので、電子書籍の利用が活発だったようです。

新刊から漫画まで

下記は、今年の夏に出たばかりの新刊です。新しい本も案外入っています。そして、知り合いの本があると、ふふっ......となります。

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下記はフォーチュンクエストの最終巻。30年かけて、今年完結したのです。実はフォーチュンクエストは長らく離れていたのですが、図書館に全巻入っているので第1巻から読んでみる予定です。懐かしさを感じながら。

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下記はコミックです。図書館に漫画があるというのが驚きでした。

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購入リクエスト

図書館にない本はリクエストすると買ってもらえることがあります。どんな本が買ってもらえるのか、いろいろリクエストして試してみています。

乙一さんの小説が好きでして、下記の本がなかったので買ってもらいました。やったぜ!

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ヒロシさんの最新刊で、今年の夏に出たばかりの本です。こちらも買ってもらえました。

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新型コロナウィルス対策

コロナの影響で、図書除菌機というマシーンがぞくぞくと図書館に導入されています。以下に動画をアップしました。

https://twitter.com/55_yutamon/status/1314187635934470144

図書除菌機ではアロマ(マジョラム)の香りがつくので、本がほんのりいい香りがするようになります。古い本だと、カビ臭いような独特の匂いがすることがあるので、匂いが気になる人にはおすすめです。ただし、この機械では紫外線を照射するので、あまりやり過ぎると本が傷みそうです。やっぱり、コロナが気になる人が多いのか、機械には行列ができています。

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図書館に長居させないため、利用は1時間以内と告知されており、館内の椅子もだいぶ撤去されています。おかげで、館内は人も少なく、本も探しやすいです。コロナ禍以前は、混雑ぶりがすごくて、あまりゆっくり本探しができる感じではありませんでしたね。特に、夏場は冷房が効いているため、図書館に涼みに来ている人でたくさんでした。

おわりに

30年前と比較して図書館のサービスもずいぶん進化したもので感心しています。せっかく税金払っているわけですから、市のサービスをこれからも活用していこうと思います。なにより、本がゆっくり読めることにしあわせを感じます。

Comment(6)

コメント

山無駄

おっと。フォーチュンクエストと乙一懐かしいなぁ。フォーチュンクエスト
って30年も続いていたのかぁ。知りませんでした。乙一は昔、週刊少年ジャ
ンプの増刊号「ジャンプノベル」読んでいた時に、ジャンプ小説・ノンフィ
クション大賞を受賞作が掲載され、面白いなと思った記憶があります。

年がバレそうですが。

平田豊

>山無駄さん

たぶん、私と同世代ですねw

モンティホール

課題図書を買ってくれるとは羨ましい。私は図書室・図書館で借りるか自腹で買うかの二択でしたよ。
中学の時課題図書で『チボー家のジャック』選んでひと夏かけて読み切って感想文書いて出したら「まさかあれを最初から最後までちゃんと読み通した上で、自分なりに内容を消化してきちんと感想文を書いてくる生徒がいるとは思わなかった。その事実にまず敬意を表する」と評されたのもいい思い出です。
…いや実際、自分でも中学生であれを読み切ったことが今でも信じられません(苦笑)

平田豊

>モンティホールさん

中学生で難解そうな小説を読み切るとはさすがですね。
わたしは学生時代は読書が苦手でした。

空は基本的に高所恐怖症なんで、、海を泳ぐモンティパイソン

面白いコラムありがとうございます。本は書くよりも読む方です。むかしむかし今を去る55年前に江戸川乱歩先生の青銅の巨人や怪人二十面相など少年探偵団のシリーズはムシャブリ読んでいたのを記憶しています。近くにはまだ貸本屋さんがって図書館に行けないかない本は借りて読んでました。白戸三平画伯の忍者武芸帳 影丸伝やカムイ外伝(ガロ版)、紅三四郎なんかありましたね。少年少女文学全集の貸本で十五少年漂流記や巌窟王、海底二万マイル、タイムマシンなんか読み漁ってました。漫画か本かよくわからない読書でした。

平田豊

>海を泳ぐモンティパイソンさん

若い頃に読んだ本を、年取って読み返すと、また深い味わいがあります。
読書は人生で2度おいしいエンターテイメントですね。

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