エンジニアだって新人だった

職場

» 2009/04/02

　新人のみなさん、ドキドキしていますか？

　先輩のみなさん、新人のドキドキ感、今でも覚えていますか？

　わたしが新入社員でデビューしたのは、10年ほど前。部署に着任して初めて仕事を受けたあのドキドキ感、今でも覚えています。

　「あのさ、MSの表計算使ったことある？」

　「（え、エムエス？ ……MS？ ……モビルスーツ？？）」

　「これをパソコンでまとめてもらうだけだから、やってみて」

　「はい！ （まぁなんとかなるだろう）」

　分からないまま1日寝かし、翌日進ちょくを聞かれた際、

　「ガンダムの計算式って公式とかあるんですか？」

と逆に質問し、思いっきり怒られました。

　今なら分からないことがあっても、インターネットで検索すればすぐに分かりますね。しかし、当時はインターネットに接続するのにも、今のように常時接続なんかなく、社員一般開放もしていませんでした。家でもダイアルアップ接続が全盛期のころです。

　ご参考までに、当時勤めていた会社では、表計算は

• マイクロソフトのExcel
• ロータスの1-2-3

の2つがありました。つまり、「MSの表計算」＝「マイクロソフトのExcel」だったんですね。

　ちなみに、ワープロはワープロで、

• マイクロソフトのWord
• ジャストシステムの一太郎
• 富士通のOASIS

の3つがありました（みなさん、いくつ知っていますか？）。

　仕事を初めて頼まれたドキドキと、仕事で初めて怒られたドキドキ。期待からの「わくわく感のドキドキ」から一転して、怒られて「辞めたいドキドキ」を、わたしの場合はわずか2日で味わったのです。

　さて、新人のころの失敗談はこれぐらいにしましょう。今は4月、ちょうど今ごろは集合研修もしくはOJTをされている頃だと思います。

　新人の方の中には、

　「なんとなくもう辞めたくなった」

という方もいらっしゃるのではないでしょうか？

　そう思うのは自然です。

　十何年も続けていた学生生活とは異なり、今までと違う生活が始まったのですから、戸惑い悩むのは当然です。

　その「戸惑い」「悩み」「なんとなく感」はいったいどこから来るのでしょうか？

　おそらくは、

　「お金を払って何かを得る生活」

から一転して、

　「お金をもらって何かを得る生活」

になってしまったところから来ているのだと思います。

　もしそういう気持ちになっているのであれば、3つだけ、社会人10年目の先輩としていえることがあります。

1. お金をもらって何かを得ることができることほど、おいしいことはない
2. そこで得た経験は、成功でも失敗でも、お金を払って得ることは決してできない
3. ツラくても、これらは3年で慣れてしまう（なので、最初の3年間で転社はおすすめしますが、転職はおすすめしません）

　最後に、もう1つ言えることは、

　「マイクロソフトの略、MSをモビルスーツと思い込んだ人間でも、社会人として10年間なんとかやっている」

ということです。

　新人の皆さんは、ぜひ自信をもって研修を乗り切ってください！

　先輩の皆さんは、ぜひあたたかい目で見守ってあげてください！