@IT自分戦略研究所 メールマガジン「@IT自分戦略研究所 Weekly」に載ったアイティメディア社員のコラムを紹介します。

忙しさにも利点はあるけれど……

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 2005年4月20日の「@IT自分戦略研究所 Weekly」に掲載したコラムを紹介します。@IT発行人だった頃の新野さんが、「忙しさ」の良し悪しについてなにやら考えています。最近、「すげえ忙しい」が口癖のエンジニアライフ担当(岑)にとっては耳が痛い話です。

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 このところ忙しさに逃げているなあ、と思って反省しています。忙しいとき、というのはもちろん楽ではなくて、あれもやらなくては、これもやらなくてはと自分にプレッシャーがかかっています。睡眠不足になりますし、精神状態もあまりよろしくない。

 しかもマーフィーの法則が働き、「ちょっとご相談が……」と営業スタッフがやってきたり、「すいません体調が……」と休んだスタッフの仕事のフォローが突然発生したりします。「ToDoリストをまとめることもままならぬ」という状態です。

 でも、忙しいことの利点もあります。やりやすい仕事から片付ける、というのが効率を上げる方法の1つですが、これに従うと、嫌な仕事をどんどん先送りできるのです。それに、「忙しいから」と嫌な仕事を断ることだってできるかもしれません。やらずに済ませても「忙しかったから」と許してもらえるかも。忙しい状態に慣れてしまえば、それはそれでぬるま湯です。

 私が新人だった時代にいちばん尊敬していた先輩は、単純に優秀なだけではありませんでした。優秀なので仕事が集中して忙しくなりますが、それでも後輩からの質問には手を止めて答えたり調べたりしてくれていました。

 その先輩のことを思い出すたびに、忙しさに逃げてはいけないぞ、と思います。嫌な仕事もちゃんと順番にこなして、相談されたらちゃんと対応する。2005年度の初めに、そういう自分の理想像をあらためて再確認するのでした。

新野淳一

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