コンピュータを使った面白いことについて日々考えています。

人間がAPIになる日

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 エンジニアの皆さんのことですから、“Amazon Mechanical Turk”のことはもうすでにご存知だと思います。

 恥ずかしながらわたしは別の調べ物をしていて、つい最近このシステムを知ったのですが、これ結構スゴイことじゃないですか!?

●人間がソフトウェアに使われる?

 一応簡単に“Amazon Mechanical Turk”を説明しますと、コンピュータでは処理しきれないタスクを、人間にやらせちまえ、って主旨のシステム。

 たとえば画像認識なんかは昔に比べればだいぶ精度が上がっているとはいえ、人間にはかなわない。じゃあ、そんな仕事をコンピュータではなく人間にやらせましょう、というもの。

 タスクをこなした人間にはもちろん報酬が支払われるので、まあ、内職感覚で小銭が稼げる(ちなみに「会社の建物を撮影した複数の写真から、最も良いものを選ぶ」というタスクで3セントらしい……)。

 で、このサービス、何がスゴイかというと、Amazon Web ServiceのAPIとして使うことができる、ってのがスゴイ(Webインターフェイスからも使えるらしいです)。

 アプリケーションが必要に応じてAPIをコールすることで、仕事が発注され、それを人間がこなすという訳です。すなわちこれ、人間APIなわけですね。

 “Mechanical Turk”という名前の由来はまさにここにあって、ハンガリーの発明家がチェスロボットと称して、中にチェスの名人を隠していたことに由来するらしいです。

 しかしこれ、昔のSFなんかでは人間がロボットに搾取され、こき使われる、なんてネタがありましたが、その端緒となるかもしれないですねー。

 さて、そんなことを考えていたのですが、人間がコンピュータにこき使われる話ってのは、案外昔からあったんじゃないか、と思ったのです。

●コンピュータ・ゲームと“Mechanical Turk”

 それはコンピュータ・ゲームの中での話です。

 ドラクエやファイナルファンタジーに代表されるRPGなんかでは、昔からNPC(Non Player Character=コンピュータ)の王様からお使いを頼まれたりするのですが、コレ、なんとなく似てませんか?

 プレイヤーは王様からの任務を引き受けて、現実世界の時間を消費して「魔物を倒す」なんてタスクをこなしていました。コンピュータゲームの中での報酬は、ゲーム内の通貨やアイテムだった訳です。しかし! です。

 これからはゲームの中にAmazon Mechanical Turkのようなシステムを組み込むことで、ゲームのガワをかぶせた単純作業をすることでリアルマネーによる報酬が貰えたり、怖い話をすれば、気づかないうちにプレイヤーは無報酬でタスクをこなし続けている、なんてことが起こるかもしれない。

 こりゃ、すごい発明です!

 世の中には仕事をせずに家でネットやゲームばかりをしている、ニートのような存在が社会問題となっていますが、彼らをリソースとして新しいビジネスでもできるかもしれません!

 減り続ける日本の労働力をカバーする、新しい発明として、20年後くらいには、家でずっとゲームやってるヤツが金持ちになってる世の中が……。

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