初心者がJavaの講習を受けて、「こりゃダメだ」の理由
私は昔、ある会社で(頼まれて)、
Javaプログラム新人研修のオブザーバーをやったことがあります。
つまり、研修の先生がいて、
研修の生徒(新人)がいて、
その研修(授業)を観察する(オブザーバーの)私がいると。
そんな状況です。
例えるなら、
私は授業参観に出席した父兄みたいなもの。
で、父兄よろしく、
「研修の教え方がどうか?」
「生徒は理解しているか?」
ということを、チェックするのが私の役目。
ちなみに、その生徒(新人)は
プログラムを書いたことが無い文系チックな人たちで、
そんな生徒(新人)と私が一緒に先生の授業を受けたんです。
でもね、その授業を受けた私の感想は、
「・・・何言ってるか、わからん??」
というものでした(苦笑)。
あっ、勘違いしないで欲しいのですが、
もちろん私はわかりますよ。
私だってJavaを書いてきた人間ですからね。
そういう意味じゃなくて、
その授業を、
生徒の立場にたって受けてみると、
「えっ?、何?」
という感じで、(虚しく)言葉だけが進んでしまって、
理解不能の「わからん」状態になってしまう。
例えば、(先生曰く)
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「Javaはオブジェクト指向の言語ですが、
まず今日は手始めに、HelloWorldを動かしてみましょう。
特別なパッケージは必要ありませんからね。
インスタンス化は意識しなくてクラスだけ作っていきます。」
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と説明するのですが・・・・
(生徒の方をチラッとみると)
「イ・・インスタントを意識しない?」(←インスタンス!)
「と・・・特売パッケージ?」(←"とくばい"のわけねーだろ!)
って、「鳩が豆鉄砲」みたいな顔してるわけです(笑)。
そんな状況で、
もちろん私はオブザーバーですから、何も口をはさめません。
「ダメだ、こりゃ」って内心では思いましたが、
とりあえず聞き流しました。
で、最後に先生が「理解度アンケート」をやったのですが、
案の定、その結果を見ると、
「生徒たちが理解できていないこと」
がわかった、と。
で、その研修会後、
反省会が行われたのですが、
その先生が(真顔で)
「時間配分を間違えました」
とか言いだすから(笑)、
私もマジに焦った。
(・・・おいおい、問題は、そこじゃないだろー?!)
だから、とりあえず、
「この研修の先生をどうやって選んだのですか?」
という質問をしたんですよ。
すると答えは、
「入社3年目、
若手の一番優秀なプログラマーを先生にしました」とのことで、
「あ~、やっぱり」って。
つまり、こういうことなんです。
アナタの会社にも有能な技術者がいると思いますが、
でも、その人は必ずしも(技術的)解説がうまいとは限らないですよね。
(まー、たまに両方できる人がいますが)
むしろ、技術的に優秀であればあるほど、
専門用語と自分が知っている知識の全てを
「一方的に」
語り出してしまう傾向がある(悲しい人間の性ですなー)。
今回は、その典型的な失敗パターンなんですね。
特にJavaの場合は、専門用語がいっぱいあります。
だから、素人の生徒にJava教えるんだったら、
まずは、教える専門用語と教えない専門用語をきっちりわけること。
教える専門用語は、
生徒が(手にとって)感覚で理解できるところまで徹底的に
噛み砕いて説明すること。
ここがポイントだと。
・・・・・と他人の研修会ながら、
私も勉強になった。
正しいこと言っても、
相手がわからなければ意味がない。
高度なこと言っても、
相手がわからなければ意味がない。
当たり前ですよね。
で、最後、手前味噌になりますが、
最近、こんな教材を提供しています。
ここでは、難解な言葉、
言い回しはありません。
よかったら、Javaのとっかかりとして、
利用ください。
まずもって、「わかる」はずです。
(フルサポートもありますし)
では、またお会いしましょう。
ありがとうございました。
●ここでは言えない、
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コメント
通りすがりの人
どこの会社も、「入社してから研修で勉強させるのでプログラミング知らなくても大丈夫です」と、就活の説明会で必ず言います。学生はその言葉を真に受け、調べたり学習することを放棄して遊ぶことに全ての時間を費やします。
だから、いざ研修が始まると記事に書かれてるケースに陥る確率が高くなりますよね。でも、学生時代にプログラム書いてた人でも、研修で教わる内容と現場で使う内容には著しい乖離があるので、現場に入って躓くことになるでしょう。
結局のところ、教える側も教わる側も問題を抱えているのだと思います。