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ミュンヘンオリンピック金メダル、松平監督のマネージメント術

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サーチマン佐藤です。
こんにちは。

前回、
「若手・中堅・ベテラン」というテーマで、
ミュンヘンオリンピック金メダルへの道をお送りしました。


覚えていますよね?

松平監督の凄さ・・・・・

よかったら、

もう一回読みなおしてみてくださいね。


そのほうが今日のお話は効果があるし、
日数を経て読み直すと、
また違った側面も見えますので。


よろしいでしょうか。


では今日は、(その)
ミュンヘンオリンピック金メダルの松平監督の
マネージャー論に迫りますが、

ズバリ、
何故、松平監督はマネージメントの達人だったのか?


いってみますね。


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【生い立ち】母からの贈り物
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東京、メキシコ、ミュンヘンのオリンピックで、
銅、銀、金メダルを獲得した

全日本男子バレーボールチーム。


その中心選手たち、
南、猫田、大古、横田、森田等の強烈な個性を持つ選手を
しっかりまとめ上げ、

当時、松平一家とも言われ、
強烈なリーダーシップを発揮した

松平監督のマネージメント術。


その原点はなんだったのか?



その答えが、
彼の少年時代にあるのですが・・・


実は、松平監督の母は全盲だったのです。
生まれた時から「眼の見えない母」に、
松平監督は育てられた。


すると何が起きるのか?



例えば、普通だったら、
お母さんは、子供の様子をみながら子育てを行います。


子供が、
お腹が空いてそうだったら、食べ物を与え、
赤い顔していれば、熱がないかと心配し、
落ち込んでいれば、つらい事があったのではと話を聞いてあげる。



普通のお母さんは、
子供の様子を見て、子供の気持ちを察しているのです。



でも、松平監督のお母さんは眼が見えなかった。
当然、子供の気持ちを察することができない。



だから、松平監督は子供のときから、
自分の気持ちを全て言葉で表現しなければならなかった。


「お母さん、お腹が空きました」
「お母さん、今日は頭が痛いです」
「お母さん、悲しいことがありました」


全てのことを
言葉にして相手に伝える。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


この幼少時代からの訓練が、
松平監督を無類のコミュニケーション上手にしたのです。


さらに、もう一つ。


松平監督が、母に話しかける時は、
結論を先に言わなければならなかった。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


あーだ、こーだ、何か言いたいけど、
はっきり結論を言わない、
そうすると、お母さんは、すぐにイライラしたそうです。


松平監督曰く、
「母は眼が見えないので、会話の先が見えないだけで
気持ちが不安になるのです。
だから、私は母を落ち着かせるために、まず結論を先に言って、
安心させてから、その過程を説明するようになりました。」




こうして、全盲の母に育てられた松平監督は、

「当たり前のことでも、言葉にして相手に伝える」
「結論を先に言って、わかりやすくする」

この二つの能力を、自然と身につけたのでした。


後年、松平監督は、
「母からの最大の贈り物だった」
「私のマネージメント術に、どれほど役立ったかはかりしれない」
と言っています。



言うまでもなく、
この二つの能力がリーダーにとっての必要条件であることは、
アナタも同意できますよね。


でも、実際には出来ているようで、全然出来てないですよ。


ちょっと、振り返ってみてください。



何を言っているかさっぱりわからないリーダー、
いますよね?


説明が長すぎて疲れちゃう上司、
いますよね?


結論が無い会議、
ありますよね?


こういうの、全部打破しなくちゃ駄目です。



もし、アナタがマネージャーだったら、
部下に仕事の目標や内容を説明する毎日だと思います。


その説明、うまくいってますか?


もし、マネージャー初心者なら、
しっかり説明しているつもりでも、部下には
実際のところは3割くらいしか伝わってないと思ったほうがいいですよ。
(私の経験上でも(苦笑))



何故なら、アナタは、当たり前の事は説明しませんよね。


でも、アナタにとって、当り前と思っていることでも、
相手にとっては、ほとんど当り前じゃないです。


例えば、仕様書一つとってみても、
アナタにとって当たり前の「仕様書」のイメージは、
他人にとっては、全く別の書類になっているはずです。


さらに言えば、オフショア開発。
中国、インド、韓国の方とも一緒に仕事しますよね。


そんな時は特に、
「このくらい伝わっているはずだ」
が通用しません。


全く伝わってないことも多い。


言葉にしなければ伝わらない。

以心伝心といいますが、
それは同じ体験を共有している場合だけです。


特に初対面の頃は、徹底的に
当たり前のことでも、言葉にしてください。



重要ですよ。



次に、二つ目の
「結論を先に言う」って話も大切ですね。


結論までが長い人・・・・いますねえ。
まあ、結論が無い人よりましですが(笑)。


結論が最後ってのは、論理的には正しい話の構成かもしれませんが、
話が長いと、聞いてて疲れます。


「まだ、結論じゃねえの?」
「要するに、何なの?」
って(笑)。


確かに、起承転結よろしく、国語の教科書的には結論が最後なのでしょうが、
・・・・・・そのうち眠くなってしまう(笑)。

これがオチ。


だって、昼休み後の会議見てください。
あくび噛み殺して、眼に涙浮かべて説明聞いている奴ばかりです。


ハッキリ言って、大抵の部下は、
「要するに、どうすりゃいいの?」って事だけ聞きたいのです。



結論に至る論理構成や背景に興味ないのです。


そりゃね、一部の優秀な部下には背景の説明が必要ですよ。
アナタの右腕で、
自主的に動いてもらわなければならない部下なら必要です。
でも、それは一部なんです。悲しいかな。


だから、話す順番としては、
まずズバリ結論を言う(眠くならないうちに)。

その後に背景を説明してあげる。


こうすると、部下は安心しますし、
ほぼ全員にアナタの意思が伝わりますよ~。



以上、松平監督に学ぶ、
マネージメントの必要条件二つでした。


是非、明日から実践してみてくださいね。



では今日はこの辺で終わります。
ありがとうございました。


また次回、お会いしましょうね。


●追伸
松平監督の、あの強烈なリーダーシップの陰には、
こんなに辛いことがあったのです。
私は、このお話を聞いて涙がでました。

結果的に、リーダーになるための訓練が施されたとはいえ、
その苦労は、並大抵でなかったとお思います。

私も、甘えてられない。
もっとがんばらねばと、あらためて思いました。


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