270.またぞろ 高校野球の球審
初回:2022/8/17
夏と言えば、甲子園での高校野球でしょう。色々なドラマがありますが、ん?と思う事も多々あります。
P子「ラズパイ無双は終了なの?」※1
何度も言いますが、『ラズパイ無双』はのんびり行きたいと思います。
さて、以前にも書きました『255.審判の機械判定は時代の流れ』で、審判は自分が気に入らなければ、ストライクもボールと判定できる...そんな横暴をいつまで許すのか?みたいなことを書きましたが、今回もまた、審判の横暴が目に入りました。
P子「前も聞いたけど、野球に興味あった?」
全くありません。
この季節、ネットもテレビもちょっと見ると高校野球の話題があちこちで見られます。野球嫌いからすれば、一種のハラスメントですね。
P子「なら、無視すればいいんじゃないの?」
「お、髪の毛切ったの?」「今日のブラウス、かわいいね」って、毎日言われても無視すればいいって事?
P子「それとこれとは別問題です」
1.1球ごとに打席入れ替え、審判に制限
≪参考資料≫
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2022/08/13/kiji/20220813s00041000420000c.html
千原せいじ 「打席変えてもええやん」 1球ごとに打席入れ替え、審判に制限された甲子園球児を擁護
[ 2022年8月13日 16:28 ]
https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2022/08/13/kiji/20220813s00001002338000c.html
【甲子園】有田工の山口洸 1球ごとの打席入れ替え なぜ"禁止"された?大会審判副委員長が説明
[ 2022年8月13日 14:48 ]
ざくっと説明すると、
『1球ごとに打席を変えること自体は問題のない行為』
『投手を惑わし、四球だけを狙う意図がうかがえたら、フェアプレーの精神に反するので球審が注意することがある』
ルール上、問題ないが、フェアプレーの精神に反するとのこと。
投手の投球数を増やして疲れさせるとか、妙な動き(ルール上問題ない範囲)で投手を惑わす行為は審判の判断で『勝手に』アウトに出来る...最初は警告ですけど。
なら、高校球児にあるまじき怪物になって、相手投手の四球を誘うのは、フェアプレイではない行為にならないでしょうか?
≪参考資料≫
https://www.yomiuri.co.jp/sports/koshien/20210316-OYT1T50192/
松井秀喜を5連続敬遠した投手が「勝負!」コールの甲子園で「迷ってベンチを見た一瞬」
2021/03/19 07:49
P子「松井選手は、四球狙いで怪物になったわけじゃないわよ」
怪物って、失礼ですよ。
P子「あなたが最初に言い出したんでしょ」
それはさておき、5連続敬遠も戦略であれば、スイッチヒッターも戦略であり、今回のバッターは、自身で四球狙いが目的と言っていますが、左打席なら1塁に近いのでゴロで出塁を狙うとか、左投げ投手のスライダーに対して、右打席で勝負するとか、それらを視野に入れながら、四球でも良しと考えているのか、審判が打者の心理を判断する事なんで不可能でしょう。また、それによって、投手がプレッシャーで四球を出すのか、逆に闘志が沸いて三振に打ち取ることになるのか、判らないでしょう。
審判は、機械的にルールに基づいて判定してもらいたいものです。
2.カット打法はフェアじゃない
最近は関連する記事が出てきます。その中で、気になった記事を見つけてしまいました。
P子「気にしなければいいのに...」
「お、髪の毛切ったの?」「今日のブラウス、...」
P子「はいはい、判りました」
≪参考資料≫
https://www.asahi.com/articles/ASM7C64YYM7CPLZU006.html
球審は叫んだ「前に打て!」カット打法はフェアじゃない
編集委員・安藤嘉浩2019年8月2日 19時30分
https://full-count.jp/2021/01/07/post1019722/?utm_source=yahoonews&utm_medium=rss&utm_campaign=1265730_2
甲子園で物議醸した「カット打法」 元花巻東の"小兵野手"が切り拓いた生きる道
2021.01.07
要するに、自分の好きな球が来るまでカットしてファウルを続ける。または、四球で出塁して得点圏に進む...これも戦略だと思いますが、これも『フェアプレー精神に基づく項目』として高校野球特別規則に、そのときの打者の動作(バットをスイングしたか否か)により、審判員がバントと判断する場合もあるとしたそうです。
確かに、3バント失敗はアウトというのはルール上の規約ですが、カット打法をバントとみなすかどうかを審判にゆだねるというのはどうなんでしょうか?そもそも、ルールブック上にファウル数の制限がないのがダメなんで、そちらを整備すべきでしょう。
P子「2ストライク以降は打席を変えたらだめとか、ファイルは36球でアウトとかのルールは?」
あれは「ドカベン」の都市伝説です。
カットされ続けて、投球数を増やしたあげく四球で歩かせるくらいなら、最初から敬遠するのも戦略です。MAJOR(メジャー)の眉村なら『バントがどうした、嫌ならさせるな!』というでしょう。
P子「あなたの知識はアニメからの引用ばかりね」
投手も打者も自分の持ちうる最強の武器で全力で戦っているのだから、これをフェアプレーと言わずしてなんと言うべきでしょうか?
3.フェアプレーの精神と戦略の違い
例えばスクイズで、完全に外された場合、3塁走者がホームでアウトにされるくらいなら、反則打球(バッターがバッターボックスから出て打った場合)打者はアウトになりますが、3塁走者は元に戻されて試合再開になります。昔は三塁走者をアウトにするルールがありましたが、打者が必死に食らいついたプレイが、偶然なのか意図的なのか判断できないため、今のルールになっています。
もちろん、このルールを利用して『意図的に』反則打球にすると言う戦略も取れますが、フェアプレーじゃないと言い切れないと思います。2アウト2,3塁で、敬遠で満塁策とするのか、フォアボール覚悟できわどいコースを突くかも戦略ですし、きわどいコースをスクイズに行くのも戦略です。1アウト3塁で、真っ向勝負で全力で打ちに行かず、ワザとライトフライで3塁走者のタッチアップを狙う『犠牲フライ』も戦略です。バントで1塁走者を2塁に進める『送りバント』も戦略であり、投手と打者が正々堂々と戦っていないなんて思う人がいるでしょうか?
送りバントも犠牲フライも、ルール内の戦略であり、誰も正々堂々と戦っていないなんて批判する人はいないでしょう。
カット打法がダメというなら、ファイルは36球までにするとか、打席の入れ替えは、2ストライク以降は出来ないとかルールを定めればいいだけです。審判の個人的な裁量に任せるべきではありません。
ルールの範囲で全力で戦う事と、フェアプレイ精神で正々堂々と戦う事に矛盾があるというならば、ルールを改定すべきでしょう。
例えば、将棋の世界で言うと『鬼殺し』という奇襲戦法があります。
≪参考資料≫
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AC%BC%E6%AE%BA%E3%81%97_(%E5%B0%86%E6%A3%8B)
鬼殺し (将棋)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
昔ながらの『鬼殺し』はハメ手の要素が強く、対応手順を知らない素人なら、一発でやられてしまいますが、これをだまし討ちとか、卑怯な戦略とは言わないでしょう。
P子「裏の裏まで読み合うのが将棋の醍醐味だからね」
同じく将棋で『羽生マジック』というのがあります。プロでも読めない『妙手』ですが、これをフェアプレイ精神に反するなんて誰も言わないでしょう。
4.まとめ
ルール上、OKなら、何をしても構わないとは言っていませんが、フェアプレイ精神みたいなあいまいな考えを持ち出して、ルール上、OKな行為=戦略を、審判の独断でつぶさないで頂きたいと思います。
特に競技と言われるものについては、双方が同じルール内で戦うのであれば、審判にはルールに準拠しているかどうかのみで判定して欲しいと思います。そして問題行動があれば、ルールを改定すればよいのです。
P子「競技に限定するのね」
もちろん、社会生活においてもルールは重要ですが、国家権力による縛りはどうも信用できません。『強きを助け弱きをくじく』ルールになる気がしてなりません。
P子「被害妄想ね」
それなら、どれだけ良かったことか...
ほな、さいなら
======= <<注釈>>=======
※1 P子「ラズパイ無双は終了なの?」
P子とは、私があこがれているツンデレPythonの仮想女性の心の声です。
コメント
たーじん
主張されている事はすごく納得できます。
スポーツですから、問題があればルールを明確に決めれば良いだけです。
「フェアプレイ精神」を振りかざして高野連、審判が介入するというのは完全に間違っており、単に権力を使いたいだけとしか感じません。
カット打法の件については地方大会からこの打法だったそうです。
であれば「甲子園大会からはフェアプレイ精神や進行を考慮し、ファール5回でアウトとする」といったルール化をするというのが高野連、審判団の仕事と思います。
「選抜大会の選抜方法」「真夏の暑さ対策」と言い、高野連は解体した方が良いと思います。
ちゃとらん
たーじんさん、コメントありがとうございます。
「フェアプレイ精神」を本当に求めているならまだしも、ぽつりぽつりと商売っ気が見え隠れしていたり、権力を維持し続けたい…みたいな感情が裏側にある気がして、高校球児を、二の次、三の次にしている気がしてなりません。
> 高野連は解体した方が良いと思います。
御意!
文左衛門
打席やファウルの件は、ドカベンではなく一球さんでは。
ちゃとらん
文左衛門さん、コメントありがとうございます。
『一球さん』懐かしいですね。あれって、『男どアホウ甲子園』の続編として、水島新司さんオリジナルストーリーのマンガなので、『ドカベン』と同じシチュエーションが出ていたとしても不思議はないですね。
ファウルに関しては、『第20話 ファウルファウル!23球』という回で出てくるみたいです。スイッチヒッターの件は、殿馬が途中で打席変更した際、太郎が「ツーストライクまでは(打席変更)自由なんだ」と言っていた回が…どれか分かりませんでしたが。
どちらにしても、水島新司さんの勘違いから広まった都市伝説ですね。
文左衛門
打席については、一球さんの1話か2話で出てくるのですが、当時そういうルールがあったかもしれません。