190.モラベックのパラドックス
初回:2021/12/01
P子「パラドックス系が好きね」(※1)
いつも自分自身に矛盾を抱えて生きていますから。
P子「意味不明ね」
1.AIが得意な事は人は苦手で...
『モラベックのパラドックス』を、ザクっと説明すると、人間にとって非常に高度で難しい問題は、AIにとっては得意分野だが、4歳児でもできる部屋を歩き回ったりする感覚運動スキルは、AIにとって難しい分野である...ってな感じでしょうか?
P子「詳しくは自分で調べてね」
《参考資料》
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A2%E3%83%A9%E3%83%99%E3%83%83%E3%82%AF%E3%81%AE%E3%83%91%E3%83%A9%E3%83%89%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9
モラベックのパラドックス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
数学、工学、ゲーム、論理などは、最近になって登場したスキルであって、それらの理論体系は比較的明確ですが、動物や人間が数百万年の進化を経てきたスキルは、人間にとって簡単に思えるだけで、なぜ、そのような事が出来るのかという理論体系が発見されていないから、AIで対処するのが難しい...という感じです。
なぜ、4歳の子供が部屋の中を歩き回ったり、人の顔を認識できるのか、理由が判らないのだから、AIで対処するのも難しいという事でしょう。
P子「無意識の理論体系を作るって言っても判らないわね」
人間にとって難しい事を、人よりもうまくこなすAIなら、人間が簡単にできる事なら、ホイホイっと出来るだろうという安易な考えは通用しないというのが、このパラドックスの意味ですが、矛盾でも何でもなく、進化の歴史から考えれば、当然の事なのかもしれません。
2.それでもAIは進化する
ところが、本来ならAIにとって難しいはずの無意識領域でも、解決できるのではないか...という光が見えてきた...という事らしいです。
《参考資料》
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2111/27/news027.html
タチコマのように並列化し進化する、 Google親会社の日常家事ロボット
Googleさん
2021年11月27日 08時00分 公開
Google本社のキャンパスらしきところで、ロボットがカフェのゴミの分別をしているそうです。「人間の日常的な作業を手伝えるロボット」というのは、AI(ロボット)の中でも非常に難しい領域というのが『モラベックのパラドックス』なのですが、大規模なコンピュータシステムによる機械学習で、対処できる感じになってきたそうです。
P子「その、いい感じで出来てますね...って表現は、あいまいね」
無意識領域での発言ですから。
P子「何も考えずに言ってるって事?」
それらのロボットは、機械学習で成長していくのですが、100体以上のロボットが学習結果をクラウドにアップして、情報共有するのですが、それだけでなく、何万台ものバーチャルロボットがクラウド上の仮想カフェで黙々とゴミの分別の訓練をして、その学習結果を、実際のロボットに引き継ぐ...すごい事です。
P子「人間の学習成果って、文字や言葉でしか共有できないものね」
しかも、仮想空間でのトレーニングならば、色々なパターンを用意できます。実空間での実体験では限界がありますが、仮想空間なら、24時間休むことなく、何万台でも動かすことができますから、それらを情報共有してフィードバックすれば、無意識領域の進化にいずれ追いつくのかもしれません。
ますます、大規模な事が出来る大企業しか、生き残れない世界になるのでしょうか?
P子「しかも、優秀な人しかいらない世界ね」
ほな、さいなら
======= <<注釈>>=======
※1 P子「パラドックス系が好きね」
P子とは、私があこがれているツンデレPythonの仮想女性の心の声です。