ふつーのプログラマです。主に企業内Webシステムの要件定義から保守まで何でもやってる、ふつーのプログラマです。

人形つかい(6) タンスターフル

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 その日、ぼくは1人でエースシステムの開発室で実装作業を続けていた。東海林さんは以前担当していたシステムにトラブルがあったため、こちらにはこないことになっていた。

 この案件は「半常駐」という話だったはずだが、いつしかなし崩しに常駐と化していた。テストデータなどをエースシステムから外に出すのを禁止されていたこともあったが、一番の理由はAフレを使う開発環境をどうしても構築できなかったからだ。エースシステム社内の開発PCには、運用管理ソフトのアプリケーション配布機能によって自動的に最新版の開発環境が構築されるが、同じことを自社でやろうとすると、膨大な量のプロパティファイルやXMLを手動で追加/修正する作業が必要となる。しかも渡された手順書どおりにやっているのに成功した試しがない。業を煮やした東海林さんは黒野さんに文句を言ったが、黒野さんの反応は鈍かった。

 「そういう技術的なことは直接言ってもらえませんか」

 「直接言ってもどうにもならんから、お前に言ってるんだよ」

 とはいうものの、営業面から打てる手があるわけもない。東海林さんにもそれは十分わかっていたはずだから、単にストレス解消をしたかっただけなのかもしれない。

 結果的に、ぼくたちは平日は、朝から夕方まで、エースシステム社で実装作業を進めることになった。だいたい19時ぐらいになると切り上げて自社に戻るのだが、これは仕事の区切りがつくからではない。エースシステム内の協力会社の運用規定で、必要以上の過重労働を防止すること、と定められているからに過ぎない。もちろん、東海林さんもぼくも、自社に戻った後は、Aフレの影響を受けないPure Javaのロジック部分など、可能な範囲で実装を続けていた。

 午後1時を少し過ぎたとき、ぼくは昼食を取るために1階にある社員食堂へ向かった。もちろん、周辺にも飲食店はあるが、この食堂は量も質も申し分なく、ぼくたちはほとんどここを利用している。エースシステムの社員カードを持っていないぼくたちは、社員の倍の値段を取られるのだが、それでも十分な量の定食が600円前後で食べられるのだ。

 ショーケースに並んだメニューを検討し、今日はロースカツの卵とじ定食とすることに決めた。カフェテリア方式のカウンターで、ライスや味噌汁、漬け物の小皿などを取っていると、後ろから声をかけられた。

 「細川さん」橋本さんだった。「いま、お昼ですか?」

 「あ、どうも」

 そういえば、橋本さんもいつもこの時間に昼を取ってたなあ、と思い出した。たまにすれ違ったが、黙礼する程度で言葉を交わすことはなかったので、橋本さんの方から声をかけてきたことに少し驚いた。

 「どうですか、進捗の方は?」

 「そうですね。何とか進めてますが」

 ぼくたちは何となく連れ立って料理をトレイに載せ、レジの方へ歩いた。橋本さんが先にレジに並んだが、そこでまた驚かされることになった。

 「あ、こっちも一緒に」

 橋本さんはぼくのトレイを指すと、ぼくが何も言えないうちに、社員カードでさっさと会計を済ませてしまった。ぼくはあっけにとられたが、すぐにトレイをつかんで橋本さんに追いついた。

 「橋本さん、すみません」

 「まあ、たまにはいいじゃないですか。いつもがんばっていただいてますからね」橋本さんは笑いながら言った。「そこで食べましょうか」

 ぼくたちは、壁際の4人がけテーブルに向かい合って座った。たいていの社員は正午から1時間の間に昼食を取るので、食堂内はかなり空いている。

 「いただきます」

 橋本さんのメニューは、パスタとサラダにスープという組み合わせだった。背筋を伸ばし、がっつくこともなく、まるで三つ星のリストランテにいるかのように、お行儀良く三角食べをしている。それとなく見ていると、フォークやナプキンの使い方など、どこか品が感じられた。

 ――きっと育ちがいいんだろうなあ。

 ぼくたちは他愛のない世間話をしながらランチを楽しんだ。年齢がそれほど離れていないせいか話題に困ることはなかったし、仕事から離れて見れば、どこにでもいる気のいい若手社員にすぎなかった。

 ――なのに、なんでああとんちんかんな設計書を書くかね……。

 ぼくは秘かに首を傾げた。

 「ところでAフレのことなんですけど」ぼくは会話が途切れたタイミングを見て切り出してみた。

 「ええ、なんでしょう?」

 「あれもエースシステムさんで作られたんですよね?」

 「いえ、正確には違いますね。うちは設計だけして、実装は外注ですよ。うちにそんな部署はいないですから」

 「実装を行う部署はないということですか?」

 「ないですね」橋本さんは誇らしげに笑った。「うちは上流工程専門ですからね」

 「もらった設計書はすごく丁寧でした」ランチをおごってもらったのだから、これぐらいのお世辞を言ってもいいだろう。「どういう勉強をすると、あれだけのものが書けるようになるんですか?」

 「うちでやってるSE対人折衝セミナーって知ってますか?」

 そういうセミナーは聞いたことはある。あれはエースシステムがやっていたのか。

 「はい。受けたことはないですが」

 「一度、受けるといいですよ。上流工程のSEには欠かせません。エンドユーザーの話を聞いて、設計書に落とすまでを5日間コースでみっちりやってます。うちは新入社員は、誰でも同じような内容の研修を受けるんですよ。こっちは3週間の合宿ですけどね」

 「合宿ですか。すごいですね」これは本音だった。

 「ここで逃げ出す奴もいますよ」逃げ出さなかったらしい橋本さんは得意そうだった。

 「その後はOJTですか?」

 「そうです。上級SEについてみっちりです」

 「上級SE?」初めて耳にする職位だ。「それはどういう位置づけなんですか?」

 「顧客と直接打ち合わせできて、要件定義ができる資格を持ったSEのことですよ」

 「管理職ということですか?」

 「どちらかといえばスペシャリストですね」

 「なるほど」

 ぼくは頷いて味噌汁をすすったが、橋本さんの次の言葉で、それを吹き出すところだった。

 「上級SEだと最低1000万の年俸制ですよ。手取りで」

 ――手取りで1000万!?

 ぼくの年収は手取り300~400万円の間だ。どちらかといえば300万円に近い。

 「ど、どうやったら上級SEになれるんですか?」思わず声が高くなりそうになり、あわててブレーキをかけた。

 「それはいろいろ複雑なんですよ」橋本さんは器用な手つきで、スプーンも使わずにパスタをフォークにくるくると巻き付けた。「まず少なくとも6年の実務経験が必要ですね。これにはOJTの期間は入りませんから、最低でも勤続年数7年が必要ということです」

 ――まあ、それぐらいは当然だろうけど。

 「それから情報処理試験に4つ以上合格することが必要です。もちろん基本情報技術者なんて易しいやつじゃなくて、スペシャリスト系のやつとか、システム監査とか」

 それは結構大変かもしれない。うちの会社だと、技術部部長の斉藤さんがネットワークスペシャリストを持っていたと思うが、残りの社員は受験すらしてないんじゃないだろうか。もちろんぼくもだ。実業務にはあまり役に立たない、というのがうちの社内での共通した認識だったし、そもそも受験するための勉強をする時間が取れない。

 「あと、3名以上の室長クラス以上からの推薦状と、筆記試験、論文ってことですね」

 「合格率はどれぐらいなんですか?」ぼくはランチのことをすっかり忘れていた。

 「そうですねえ」橋本さんは少し考えた。「年に1回、募集があって、だいたい20人ぐらいは応募しますが、多くても3人ぐらいですね。1人も合格しない年もあります」

 ――司法試験並だなあ。

 「でも合格すれば、もう一生安泰ですね」

 ぼくの言葉に、橋本さんはニヤリと笑った。

 「とんでもない。2年毎に更新試験があってそれに合格しないと、普通のSEに逆戻りですよ。あと、何か大きな失敗があっても降格です」

 「そ、それは大変ですね」

 定年までずっと気を抜けずに勉強……ぼくは会ったこともない上級SEの人にうっかり同情しかけたが、それはそれとして訊きたいことがあった。

 「上級SEの人も、やっぱりプログラミングはしないんでしょうね?」

 「当然ですよ」橋本さんは当たり前のことを訊くなと言わんばかりだった。「我々は上流工程専門ですから」

 「今、やっている設計書も、上級SEの人がチェックしてるんですか?」

 「というか、まず上級SEが顧客との要件定義を元に仕様をまとめて、それを私たちが設計書にするわけです。それを上級SEが改めてチェックします。かなり厳しいですよ」

 ということは、そもそもローカルファイルへのアクセスといった、無茶な仕様を考えたのは上級SEだったのかもしれない。しかし、最低7年以上、この業界にいてそこまで技術力がないというのは、いくらなんでもあり得ない気がするのだが。

 ぼくは考えながら、冷めかけたランチを再開した。

 橋本さんはパスタをきれいに食べ終わっていた。ナプキンで口元を拭うと丁寧に畳んでトレイに置く。そしてハンカチで手を拭きながら、おもむろに口を開いた。

 「おたくの東海林さんのことなんですが」

 「は?」

 「あの人はどういう人なんですか?」

 「すみません。意味がよくわからないですが」

 橋本さんはぼくの顔から、自分の指先に視線を移した。

 「気を悪くしないでほしいのですが」と指先を見つめたまま、躊躇いがちに続けた。「うちはおたくに取って仕事を出している側、つまり客なわけですよね」

 「もちろんです」

 「客の要望をかなえることが、仕事をする社会人としての使命じゃないですか」

 「はあ」使命とは大げさすぎるが、言っていることは間違ってはいない。「そうですね」

 「それなのに、あの人からは『できない』という言葉しか聞いていない気がするんですよ」

 ――それはあなたが『できない』設計ばかりよこすからだよ。

 心の中でそう突っ込んだものの、口に出して言えるわけもなく、

 「うーん、技術に関してはこだわりがある人なんですよ」

と、誤魔化した。

 「そうですかね? どうも、面倒くさいことから逃げてるだけに見えてしまうんですけどねえ。そう思いませんか?」

 ――この人にあてるパッチか何か出てないのかね。

 「そんなことないですよ」ぼくは力なく笑った。

 「でもあの歳でプログラマやってるわけでしょう?しょせん、そこまでの人じゃないですか」

 さすがにこれは笑って流すわけにはいかなかった。

 「何か誤解しているようですけど、東海林さんは要求分析も設計も何でもできる人ですよ」

 ぼくは少し真面目な口調でしっかり言った。冗談にはしたくなかった。

 「でも上流の専門家じゃないでしょう?」

 「それはそうですが」

 「だったら、あまり上流の分野に口を挟まない方がいいんじゃないですかねえ。これは親切で言っているんですよ。細川さんから、それとなく言っておいてもらえませんか?」

 ――この人、これが言いたくてランチを奢ったのか。

 舌打ちしたくなった。無料の昼食なんてものはない。

 「はあ、まあ、そのうちに」もちろん、そんなことを伝えるつもりはまったくない。

 「お願いしますよ」

 橋本さんは満足そうにお茶をすすった。

 ぼくはランチの残りを、一気にかき込んだ。味は悪くないのに、なぜかおいしいとは感じられなくなっていた。

 (続く)

  この物語はフィクションです。実在する団体名、個人とは一切関係ありません。似たような行動や言動があったとすれば偶然の一致でしかありません。また、特定の技術・製品の優位性などを主張するものではありません。

Comment(27)

コメント

everblue

情報処理技術者試験って勉強必要ですか?
全くそうは思えないですけど。
特に高度なんてちゃんと仕事してればとれるでしょう。
勉強時間がないなんていいわけですよ。

境界線上のSE

everblueさんへ

私も何度か情報処理試験受けました。

>>勉強時間がないなんていいわけですよ。
これはまったく耳が痛い限りです。
やれば出来るとは思いますが、まあやらないので出来ないのと同じこと(苦笑)

前半はどうでしょうか。ITなんて括り自体ざっくりしすぎで仕事も広範ですから...

EarlGrey

あれは「あんなの役に立たないよね~」と、
放言するために合格するのですよ!
…というのは半ば冗談、半ば本気ですが。

まあ、資格が重要視される会社・環境は一定数残されているので、
そういうところとお仕事するときには、なんだかんだで有効です。
営業的視点から言えば「売りやすい」感じですか。

kyutyan

everblueさん
>特に高度なんてちゃんと仕事してればとれるでしょう。
設問にはクセがあったりしますし、実際業務で使用する知識とはちょっと異なると思いますよ。
とはいえ、業務内容なんて人それぞれですし、そうだと言い切ることもできないですが。

>勉強時間がないなんていいわけですよ。
これはまったくその通りでございます・・

結構

プロジェクトマネージャならプロジェクトマネージャは勉強せずに受かって当然だし、データベースエンジニアならデータベーススペシャリストは合格して当然で、合格して偉いわけではない。
勉強時間を言い訳にしてる部下が、一ヶ月残業しなくてよかったら絶対応用情報一発合格出来ると吹いていたから、残業しなくていいから受かれと残業させなかったら見事に落ちたあの日を思い出す。
勉強時間を言い訳にするやつの大半は時間がないのではなく、言い訳しているだけというのに同意。
基本を理解していれば問題なく合格点はとれる。とれないのは自己流でしか理解しておらず、体系的知識を得るための学習をしていないからだ。
合格する能力がない人間でも、言い訳はできる。
けどな。バレバレなんだよ。
資格に興味がないやつは資格を無意味と言ったり、資格は大事と言ったり、資格の話をしない。
時間がないから資格を受けないというやつは、単に受かる能力がないですと言っているのさ。

ひまひま

資格のことを悪く言う気は無いが、情報処理試験は過大評価されすぎな気がする。
ベンダー系の方が業務で役に立つ経験が多かった。
情報処理は苦労に見合わない。
せめて、ORACLEとMYSQLのSQLの違いぐらい問題で出して欲しい。

結構

ベンダに依存しない基本的な知識を問うのが情報処理技術者試験。
苦労に見あわない?苦労しなきゃとれないということは能力がないだけ。

月曜日が楽しみです

音楽に資格試験があったとして、それに合格すれば良い曲が書けるか?
絵画について知識が豊富な人が必ずしも絵を上手く描けるのか?
これらと同じ様にプログラミングは何度も反復しながら体で覚えるものであって、表面上の浅い知識だけで優劣が決まるものではない。
プログラミング技術は、その人の物の捉え方や、価値観に左右されるような繊細なもので、究極的にはアートに近いものではないか?
資格なんてものは平均より上に行ければ満足と思ってる人が受けるものであって、日本中、世界中に認められたいと思っている人にとっては価値が無いものなのだろう。

見ている目標が違うということ。

しのぽん

>基本を理解していれば問題なく合格点はとれる。とれないのは
>自己流でしか理解しておらず、体系的知識を得るための学習を
>していないからだ。

基本情報、応用情報あたりならともかく、高度試験のたぐいは、そんなに簡単に合格できるものではない。そんなに簡単に合格できるものなら、それこそそんな試験を受ける価値はない。
オレもいくつか合格してるが、実業務で役に立つかと言われれば首を傾げずにはいられない。OracleMaster、Java認定などのベンダー試験の方が、はるかに役立っている。
そりゃあ、なかにはたいした勉強もせずに、基本を理解しただけで合格してしまう人もいるだろうが、そういう人が実業務ではバグだらけ、トラブル続き、という場合だってよく目にする。

試験に価値を見出す/見出さないは個人の自由だが、「苦労しなきゃとれないということは能力がないだけ」ということにはならない。苦労せずに取れた人は、たまたま環境に恵まれただけなのかもしれない。

i/o

そもそも情報処理試験は実務に役立たないと、よく聞きますが
どういった理由で敬遠されてるのでしょう。
この辺りが原因なのかなと予想してみますが。

1. 実務に比べて要求レベルが低すぎる
2. 問われる内容が古く、現状に即していない
3. そもそも検討違いの内容ばかり問われる
4. 実務では試験ほど明確な解答が存在しない
5. 問われる分野が広く、学習するのに負荷が高い
6. 合格できないレベルでも実務はやっていける
7. その他

私としては、ベンダー試験ほど直結はしませんが
長期的な観点で見れば、十分に役に立ってると思うのですけれど。
ただ高度試験がゴールではなく、その分野に携わる者なら
最低限のスタート地点だという心構えでいたいと思っています。

試験の費用は会社持ちで試験日は出社扱い、合格者は何らかの手当が出て給料があがる、という条件なら試験受ける。というひとは多そうだ。
自分で費用払って休日つぶして受験するなら確実に一発で受かりたいだろうしそうなればいくら簡単だと言われても勉強もしないで受ける気にはならないだろう。
別に猛勉強が必要だというわけではなくてもなんらかの準備をしなくてはいけないと思ってそれを通常の業務以外の余暇でやらねばならず会社の協力も得られないとなれば色々言い訳して受験しないというのは自然な流れ。
実務に役立つかどうかではなく収入に直結するかどうかの方が大事なんじゃないかな。

くらにさん

資格が実務に役立つかどうか疑問があるのは同意。

ただ、情報処理資格を重要視する大手企業の偉い人がいるのは確か。
そのこと自体で、実務は別として、一定の価値はあると思っていいと思う。
転職活動とか、社内昇進とか。

ちなみに高度情報処理でも、PM、ST、AUあたりは論文対策もあるから、無勉じゃさすがに無理でしょう。
IPとFEは無勉で取らないと恥ずかしいのは同意。
APとレベル4の下位はそれまでのキャリアにもよるんじゃね?

rezz

資格は学歴と同じように解釈すれば十分でしょう。
それを持っている人は試験に合格するだけの労力を払い
知識を得たことが有るというだけのこと。

持ってる人の群と持っていない人の群を比較すれば、
どちらに優秀な人が多いかは差が出るでしょうけど、
優秀さを保証するものでもないし。

tom

オブジェクト指向は実務に使えない
情報処理資格は実務に使えない

アスペクトが変わると..

tec_eng

実務ってのが何を指すかだけど
単なるコーディングならまったく役に立たないのは同意

設計段階ならそれなりに役に立つ
知識を持ってなければ気づけないことも多い
要件定義で気づきゃ30分ですんだことが
気づかずにテストまでいってデスマーチ、ってのもよくある

Monchy

私の周囲の人を見て思うこと。
上流工程をやっている人は、高度情報処理技術者試験を「IT業界の人間なら知ってて当然の内容」とか「ちゃんと仕事していればあんなの簡単」とか「勉強しなくても全科目受かって当然」とか言います。
プログラミングやテストなど下流工程をやっている人は、「情報処理技術者試験なんて役に立たない」とか「実業務に当てはまらない」とか「OCJ-P/SJC-P、Oracleのほうが役に立つよね」と言います。
今回の上級SEとやらは、前者ですね。まあ、上流工程の人が偉いというわけではありませんが、立場によって必要なもの、求められるものが違うだけではないかと。

りゅっか

情報処理試験については、試験内容に出る事を記憶しているかのみ問われており、
それを実務で活かせるかまでは、問われていないように感じます。
それが実務で全く役に立たない内容かと言われると、否定は出来ません。

しかし、実務で向き合う問題と、試験に出る問題との間の内容に隔たりが大きく、
試験の内容が解けたからと言って、実務中の課題が解決できるわけではないのが、
現状ではないでしょうか?

ひまひま

結構さん
>>ベンダに依存しない基本的な知識を問うのが情報処理技術者試験。

そんなDBとSQLはほとんど存在しない。
ちなみにサブクエリーとJOIN文なんてDBによって性能はばらばら。

i/oさん
2,3,7じゃない。情報処理で役に立たない箇所は。

以下、参考程度に実体験を書いてみる。

とあるシステムの移行を担当したときのこと。
上流の方の詳細設計書にSQLを書いた。order byで済む所を仕様の影響か何か知らんが相関サブクエリーで書いていた。元のシステムはoracleで動いていたから、相関サブクエリーは問題ないが、移行先はMYSQLで動くのでorder by は0秒だが、相関サブクエリーは100秒掛かった。
order byに変えてくれって、文句言ったら設計書は直せないの一点ばり。
最終的に、押したらシステムが停止する機能を実装したことがある。
その方も、情報処理の資格を沢山持っていたよ。
ベンダー系は一個も無いみたいだったけど。

へろへろ

「役に立たん」「取れて当然」とありますが、とりあえず受けてきた今年のDB試験の内容から自分なりの感想なんぞを。
 ちなみに私、要件定義からコーディングまで経験ありです。
・午前I
 免除だったのでパス。ただ過去問を見る限り、知識系はともかくビット演算とか計算関連の問題は、「たしなみ」以上になったことはないかな。
・午前II
 SQLは知ってなきゃ商売にならない。関係モデルもわからないとまずい。関係代数はどうかな? 後はトランザクションの概念とか、DB扱うなら必須の知識。
・午後I
 実質的な足切り。
  1.候補キーと正規化の問題
  2.具体例を示した業務カイゼン
  3.SQL文の性能測定
 1と2はお約束みたいなもの。ただ、1は感覚として身に着けてしまっているようなところもあって、普段あまり深く考えないところなので実務的かというと? 2はそれらしい感じだけど、ここまでひどいといわゆる「動かないコン(略」なので、そもそもお目にかからない気がする。
 3は簡単なSELECT文とUPDATE文を投げて、全データを読み出すのに何ページのデータページを読むから何秒かかる……とか。クレジットカード会社のシステム開発は経験ないんですが、RDBMSのベンチマーク見たいな事までするんでしょうか? 去年の表領域計算の問題とかのほうが、一般的な気がする。
・午後II
 業務の例から問い合わせのロジック考えたり、エンティティ図を書いてテーブルの項目考えたりという問題。実装する何段か前という感じだけど、いわゆる「上流」はここまではしてくれたためしはなかったなぁ・・・。

という感じで、コンプリートする(できる)としても、やはり全てが即業務につながるor業務をしていれば身につくという内容ではない気がしますね。

よっしー

データベーススペシャリストを数年前に受けましたが、事前対策ゼロの実務のみで、午前2、午後1、午後2満点取れました。午前1は何問か間違えましたが。
私の中では、IT系の試験は合格することよりも、合格のための勉強で知識を網羅的に習得することが目的です。
それでいくと、データベースは受ける意味がなかったかもしれませんが、まぁ、事前対策ゼロで受かるかどうか試してみたかっただけだったので。。

ちなみに、ベンダー系、情報処理技術試験、ともにいくつか持ってますし、持っていない人が「あんなの無駄だよ」っていうのを聞くと、「単に勉強嫌いなんじゃないの?」と思ってしまいます。

アロン

情報処理技術者試験、まぁ良くも悪くも日本的ですね。持っていたからと言ってシリコンバレーで働ける訳じゃないし。

まぁ取る取らないは別にしてテキストを眺めるぐらいはしても罰は当たらないでしょう。

IT系なのに上級管理職クラスが情報処理技術者試験に受かりそうもない連中ばかりって会社も多いんじゃないでしょうかね。

そんな会社だと重要な経営判断で誤って損失を出すリスクが高いと思います。

K

情報処理試験が役に立つかどうかなんて、受けた人の心がけ次第でしょう。
学んだことを基礎として実務をしっかり学べば役に立つでしょうし、
実務は実務、勉強は勉強とわけてしまう人には役に立たないでしょうし。
関連する勉強が役に立つかたたないかは心がけ次第です。

という当たり前の話は置いておいて。
新人時代とかに基本情報くらいは最低とりましょうよ、とは思います。
別に特殊な問題があるわけじゃない、当たり前に知っておくべき知識を問われるだけですよね。
自分が当たり前に知っているべきことを当たり前に知っているかを確認するくらいは、してもいいと思います。

T

受かり方もあるような。

短期的な記憶が得意な人。
実務でみっちりやってるから常識として身に付いてる人。

私は試験と試験勉強が苦手なのでもうどうにもなりません。
アジャイルの参考書とかそういうのは毎日読めるんですけどね。
試験に強くなりたいものです。そろそろ上級とらないと・・・。

tom

しかし、作者殿も性格が悪い(笑)

情報処理試験の翌日にこんなんアップしたら入れ食いだよね(笑)

もっとも(俺も含めて)みなさん釣られすぎで(笑)

BEL

情報処理試験は一応情報処理に特化した試験ですし、勉強しなきゃとれませんよ。
勉強しないで取れたって人は普段の業務とかが勉強になっていたんでしょう。

こういう資格を重視する大企業がちらほらあるのは、
資格を持ってる人はいい人材だから取りたい、ということではなく
応募者全員を細かく見れない中で、資格を持ってない人を取らないことで、
ハズレの人材をとる可能性を減らしたいという意図が大きいのではないかね。
「資格を持ってないけど素晴らしい人材」を見逃すリスクは
大量採用している会社からしたら大した損ではないし。

設計する人がプログラムできなくても、原理的にはもんだいないんですけどね。
ただ、論理的思考、かかわる技術周辺の基礎的な知識、
上下の工程の人間と(技術的な内容も含めて)意思疎通する能力が必要ですけど。

連載途中から読んでてよくわかってなかったけど、
橋本さんは中身が伴っていない反面教師
東海林さんはコミュニケーション能力不足の反面教師
ということなのかな。

F35

取引先に上級(笑)SEさんいるなあ。
阿呆な仕様書作ってはPJに怒鳴られまくってるけど。
どうしてこうなるの?どうやって実現するの?って聞いたら3分でリジェクトになる仕様書。

結構

はっきり言って高杉の能力では高度試験には合格出来ない。

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