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人生はなりゆき(9) 仕事の効率化

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 こんにちは、せつらです。

 今回のテーマですが、最近私事ですがプロジェクト異動で新しい職場に移りました。そこで感じた仕事の効率化と残業の意識について書きたいと思います。

■残業多い事がヒーロー?

 一昔前、IT業界にまだ残業規制とか36協定とか耳に届かなかった時代。

 その頃IT業界では残業当たり前、徹夜当たり前な生活が横行していた。いや、今でも相当数な企業である事はあると思うのですが……。

 そんな頃に働いていた人はわかると思うが、「俺は一月の稼働が300超えた」とか、「今月は休み1日」とか、残業自慢をする人が多かった。まぁ、今でもトラブル自慢はこの業界ネタが尽きないわけですが、「残業=ヒーロー」みたいな風潮があったのは恐らく事実だと思う。少なくとも自分の周りもそうだったし、僕もその考えを持っていた1人だ。

 しかし、はたして残業が偉いのだろうか?

 そんなことは全くない。残業すれば人件費が高くなり、その分利益が減るのは自明の理だ。個人で見れば残業代が出ることで気分は「うはうは」な訳だが、それを職場全員が実施したら会社はもたない。

 会社からすれば残業の多い社員=出来の悪い社員と評価は下がってしまうのが今の常識だろうと思う。

■仕事の効率化

では残業を減らすにはどうすればいいか?一般的には残業するほど仕事があるなら人を入れて平準化することを考えるが、現場は実際のところ人を入れる余裕がない。

 では、次に思いつくことは出来ることと出来ないことを分けて優先度を付け、システムに付加する価値を減らして(要は機能を少なくして)その分残業をしなくて済むという考え。だが、これは非現実的だしビジネスとしては成り立たないと思う。

 では、次に思いつくのが仕事の効率化だと僕は思う。会社的に無理なら、個人レベルで仕事を早く終わらせようとする。しかし仕事の絶対量は減らない。

 とすれば、仕事をいかに効率よく実施するか?これに尽きる。

 僕も5年目ぐらいから仕事の効率化については重要事項として常に考えるようにしている。

■悪しき文化

 職場によるが、仕事の効率化を推進し、実行に移す部署もあれば、昔ながらの残業ありきな職場もある。残業があるところは、もちろん仕事がたくさんあり、忙しくて残業をしている部署もある。しかしマネージメントができていない職場(例えばマネージャがなかなか現場を見れない職場とか)の場合は、風紀が乱れ、仕事もだらだら、残業が増えても36協定内ならまぁいいかといった悪しき文化が出来上がっているところもある。

 仕事を効率化して、それでも残業があるならそれは仕方ないが、逆にそこまでしても残業があることはマネジメントができていない証拠だと僕は思う。

 仕事を効率化して、的確にかつ早く仕事を終わらせて帰る。これは仕事をするサラリーマンの絶対条件であり、永遠の命題であると思う。

■生活が……

 確かに仕事を効率化し、早めに帰ることで残業代を減らし、結果利益を押し上げる事が本来のあるべき姿である。

 しかしながら、現実はそんなに甘くない。早めに終わらせるほうが、だらだら残業している人よりも給与が少ないことが多いのだ。テキパキ効率よく仕事をしているほうが、長期的には上がると思われるものの、短期的にはだらだら仕事をしている人より残業代分、給料が少ないのだ。これではモチベーションが上がらないのは当たり前だ。

■ではどうすれば?

 真っ先に思いつくのが年俸制。日本でも着実に増えている制度であるが、まだまだ年功序列の文化が残る日本には定着しない。因みに日本の年功序列や終身雇用の文化自体は僕は否定しない派だ。古き良き文化もあるわけで、要は制度の使い方だと思っている。

 話がそれたけど、モチベーションを保ち、かつ仕事を効率よくこなすことを実現するにはどうすればよいか? 実現の難しさは僕には想像し難いのではあるが、それでも困難なことは承知の上で書いてみたい。どうすればよいのか? それには強いリーダーシップを発揮できるPMやマネージャの方々が必要である。

 時には強引と思われ批判されることもあるかと思うが、それでも全員に対して公平に扱い、効率化の推進と実行をすることで、目的である残業時間の解消を達成し、結果として利益率の向上がついてくると思う。

 今思い返してみると、現場には怖い部長、課長などが昔は1人2人は必ずいた。最近は罵声、怒号が社内を響かせることもないが、昔の現場では罵られ、人前でも平気で怒鳴られていた。そういった上司は経験上ほとんどの場合、世話焼きだ。そして強いリーダーシップと人を引っ張っていく力を持った人だ。

 僕はそういう現場で育ったから、今の職場はあれに比べれば……と思ってしまう。

 要はそういった上司に現場での生き残る術を学んだんだと思う。

 不況の世の中、求められる人材とはそんな強いリーダーシップを持った人なのかもしれませんね。怒号、罵声が飛び交う職場、これはこれで心地よい場所かもしれませんよ?

人を引っ張る力、引きつける力。自分にできないことはたくさんあるから、それは人に任せる勇気。まだまだ学ぶことはたくさんあるなと思う今日この頃です。

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