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IT関連企業をリタイアしてイタリア旅行に行ってきました

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皆さんお久しぶりです。

IT関連企業を定年退職し、再雇用期間を2年残して退職いたしました。現在求職中ですが、4月23日から8日間、夫婦と義理の姉との3人でイタリア旅行へ行ってきました。関西国際空港からカタール航空を利用し、ドーハを経由してミラノに到着後、ミラノ、シルミオーネ、ベネチア、フィレンツェ、シエナ、ピエンツァを巡り、最後にローマとバチカン市国を訪れる旅程でした。

クリスチャンである私にとって、今回のイタリア旅行で最も楽しみにしていたのはシスティーナ礼拝堂の見学でした。ところが、ローマ法王が崩御されたため、コンクラーベの準備に入っており、残念ながら立ち入ることができませんでした。いつか必ず再訪したいと考えています。

さて、ここからは旅行記ではなく、IT関連の話題として、今回のイタリア旅行で役立ったスマートフォンアプリ等についてご紹介したいと思います。道中のエピソードも少し入りますが、ご容赦ください。

【SIMカードについて】

やはり、現地でGoogle Mapを利用したり、インターネットに接続したりするためにはSIMが不可欠です。私はiPhoneとAndroidの2台のスマートフォンを持参しました。
バッテリーについては、リスク分散のため10,000mAhと12,000mAhのものをそれぞれ1つずつ用意しました。航空機内への持ち込みは2個まで、かつ総ワット時定格量(Wh)が160Wh(約43,243mAh)以下という制限がありますが、結局10,000mAhのバッテリー1個で十分でした

今回用意したSIMは2種類です。iPhoneには「eSIM Holafly」のヨーロッパ7日間データ無制限プランを、Android端末にはSIMカードの「Three」データ12GBのものを選択しました。Android端末もeSIMに対応していますが、あえて異なる種類のSIMを選んでいます。

「eSIM Holafly」のローミング先のキャリアは、WindTre、Vodafone Italy、Iliadです。一方、「Three」のキャリアはWind Tre、Vodafone Italia、TIMとなっています。

旅行中、石造りの建物内などでは電波が繋がりにくいことがありました。空が見えているにもかかわらず、電波が建物に吸収されたり、乱反射したりするため、電波が弱く、アンテナピクトが1本しか立たないような状況も経験しました。

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・スペイン広場の南東のミニニャネッリ広場、The Column of the Immaculate Conception(無原罪の御宿りの柱)
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トレビの泉は清掃中で水が張られており、階段下の泉の前までは立ち入り禁止でした。観光客は上段の通路からコインを投げていましたが、私の見たところ、泉に届くのは2割ほどでした。私も「またここに戻って来られるように」と願いを込め、上段から肩越しにコインを泉へと投げ入れました。入って良かった。
・トレビの泉
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【音声翻訳アプリについて】

海外で何かを伝える際、特に込み入った状況を説明するのは難しいもの。そんな時、片言の英語や身振り手振りよりも、音声翻訳アプリが非常に役立ちます。

過去の苦い経験として、シンガポールのマリーナベイ・サンズに宿泊した際、変換プラグ付きACアダプターをコンセントに挿したところ、ブレーカーを落としてしまったことがありました。フロントに電話(私の拙い英語で)して対応してもらったのですが、予備があるのが私の常。もう一つの変換プラグを試したところ、またもやブレーカーがダウン。

先ほど対応してくれたボーイは部屋を出たばかり。再度フロントに電話し、「ブレーカーを落としてしまった」と伝え、先ほどボーイをそちらに送ったはずなので少し待ってくれ、というようなやり取りの後、またやってしまったと説明しました。私の話が通じたのか、先ほどのボーイが、今度は両手に旧式で巨大なスライダックのような変圧器を持って現れ、テーブルにドンと置き、「これを使え」と呆れた顔で言い残していきました。

この出来事がトラウマとなり、海外で変換プラグを挿す際には、心の中で「ブレーカー落ちないで」と祈るようになりました。

ですから、複雑な状況を説明する必要がある場合に備えて、音声翻訳アプリは本当に頼りになります。通常であれば、「グラッチェ」「ノーグラッチェ」「チャオ」「ボンジョルノ」程度の挨拶で事足りるだろうと思い、使う機会はないだろうと考えていましたが、念のためiPhoneに音声翻訳ツールをインストールしておきました。

イタリア滞在3日目、風邪を引いたのか、咳が止まらなくなりました。もともと気管支が弱く、風邪をひくと最後に1ヶ月ほど咳が残る体質です。日本で処方される咳止めの薬は、吸入タイプを含めてほとんど効果がありません。しかし、何でも良いから試してみようと、街で見かける緑色の十字架の薬局のマークを探しました。立ち寄った薬局は珍しく赤い十字架のマークでした。

トレビの泉近く(Piazza di Trevi, 89番地)の薬局で、10ユーロで咳止めを購入しました。驚いたことに、この咳止めが劇的に効果を発揮し、咳がピタリと止まったのです。「Sinecod」という薬で、日本では販売されていないようです。トローチタイプでミント風味ですが、ミントの清涼感というより、主成分であるブタミラートクエン酸塩が咳に効果があるようです。再使用には6時間の間隔を空ける必要があるとのことでした。

・Piazza di Trevi, 89番地
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【単眼鏡の活用】

フィレンチェ美術館やバチカン美術館では写真撮影が許可されています。そこで、私はスマートフォンに接続できる単眼鏡を持参しました。

観光ガイドの説明で細部について言及された際、この単眼鏡があると非常に良く見えます。また、建物の壁面の装飾や、塔の上に設置されたオブジェなどをじっくり観察する際にも役立ちました。

旅行中、周囲の観光客で単眼鏡を使っている人を見かけることはありませんでした。

【位置情報ツールの活用】

私はひどい方向音痴で、特に地下街から地上に出た時など、自分がどちらを向いているのか全く分からなくなってしまいます。北の方角さえ把握できれば何とかなるのですが、それすら難しいのです。体感で方角が分かる方がいらっしゃいますが、一体どのような感覚なのでしょうか。また、迷路のような場所でも目的地の方向を見失わない方も不思議でなりません。

そんな私にとって、頼りになるのはやはりスマートフォンアプリです。実は、Androidアプリとして自作の「3D行先コンパス」というものがあります。以前はGoogle Playで公開していたのですが、OSの度重なるバージョンアップに対応できず、現在は公開を停止しています。しかし、Android 15でも問題なく動作します。

このアプリの使い方は簡単で、集合場所で現在地を登録しておけば、どこへ行っても元の場所に戻ることができますし、目的地の情報を入力すれば、そこまでの方向と距離を教えてくれます。さらに、実際のカメラ映像に、方向、距離、そして天候情報まで3Dで重ねて表示できます。
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さて、今回のイタリア旅行では、あと50メートルという目の前にあったシスティーナ礼拝堂が、コンクラーベのために立ち入り禁止となっていました。次に訪れる機会があるかどうかは誰にも分かりませんが、もしかしたらトレビの泉に投げ入れたコインが、いつかその時を教えてくれるかもしれませんね。
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【Tap & Go(タッチ決済)の利用】

非接触決済のマークである「リップルマーク」が付いたクレジットカードをお持ちであれば、日本ではタッチ決済対応の公共交通機関を利用できます。

今回のローマ旅行中、鉄道でもこのタッチ決済であるTap & Goが利用できました。テルミニ駅からオッタヴィアーノ駅まで1.5ユーロで乗車でき、改札を通る際にタッチするだけで、降車時はそのままスムーズに通過できました。切符を購入する手間が省けるため、非常に便利でした。

私はリップルマーク付きの三井住友VISAカードで決済しました。このカードは、対象となる旅費にいくらかでも利用すると、海外旅行保険が自動的に付帯されるのが魅力です。

日本国内で関西国際空港へ向かう際、近鉄、京阪、JR、南海と乗り継ぎましたが、その中でタッチ決済乗車サービスを利用できたのは近鉄と南海のみでした。宇治に住む私としては、日常的に利用する京阪とJRがタッチ決済に対応していないのは、少し残念に感じました。

最後にベネチアのベネチャアガラス工房付属のお店で買ったベネチアンガラスのロザリオを載せておきます。
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このロザリオが、皆様にとって幸せのお守りとなりますように。

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