『天気晴朗ナレド 波高シ』の海をエンジニアとして、泳ぎ切るためのコラム

リスク管理スペシャリストの必要性

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最近、米軍や自衛隊のヘリが事故を起こしますね。

過去に、国産メーカーの自動車のブレーキやエアバッグに不具合が生じたニュースが報じられました。

マスコミは、どうしてこのような事態(リスク)は防げなかったのか?という論調でしたが、原因の特定に関しては事故調査の情報を流すだけであったと記憶しています。コンピュータの設計でも「人間はミスをするモノ」を前提に設計を行います。例えば、通常考えられない閾値を超えた単価入力があった際に、「単価の値が正しいでしょうか?」とか、同一振込先に1度に何回も振込する際「この振込先は本日、振込を行っていますが、再度、振り込みますか?」等の警鐘メッセージを表示するように設計しています。

20年前のシステムでは、そのような配慮(いま風に言うと忖度?)は設計する余裕や経験がなかったため、色々とトラブルを起こし、その経験が活きているのです。そういった安心安全のシステム思想が、Excel等の計算ソフトで作成したシステム運用との差別化のひとつでもあります。

事故の際に、経営者や大臣が「今後、このような~・・・~改善し鋭意努力します」とコメントを発表しますね。

具体的な対応策と予防策が発表される事がないし、マスコミも求めないのは、何故でしょうか。

当該の企業や各省庁のトップがリスク管理について関心がないことが問題の根本にあるように思うのです。

「きっと、事故の原因を作った担当者は悔やんでいるだろう・・・」なんて忖度して、武士の情けでござる的な忖度ではないでしょうね。

「不注意だった」「整備ミス」で片付けて(現場担当に責任を押し付けて)も良い問題ではない事故(人命が損なわれる)が発生しているのに、「以後厳重に注意します」で終わりにしてよいのでしょうか。

事故などのリスク管理に、「お金」と「時間」と「人材」を使い、予防と対応をキッチリと検討して頂きたい。

事故対応にかかる費用と時間、社会的信用の失墜による損額を換算すれば、予防対策に出費する費用なんて、全体の損害額の消費税以下金額でコト足りる筈です。

予防ができれば、ベスト、予防できずに発生してしまったら、どうするか対応策を準備するコトを惜しんではいけない。

リスク担当役員が居て、リスク管理スペシャリストが在籍する部署を作り、事故の発生予防、発生時の対応指揮をとるといったダイナミックな発想を持ってほしいですな。

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