『天気晴朗ナレド 波高シ』の海をエンジニアとして、泳ぎ切るためのコラム

必要なのは働かせ方改革?

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某有名な広告代理店の長時間勤務の末の自殺という悲しい事件があり、マスコミでも随分と騒がれ、働き方改革は一般にも認知されたように見えます。 あの不幸な事件は、長時間勤務も原因のひとつですが、根本的な原因は、上司の人間性を否定するような発言や職場の雰囲気になると私は思っています。

長時間労働が解消できたとしても、必ずしも、「働き方改革の成功」には、ほど遠いように思います。


◇チョット、【おさらい】◇

安倍晋三首相は「モーレツ社員という考え方自体が否定される日本にしていきたい」という発言をしています。 戦後の高度経済成長期から、バブル景気の時代では「24時間働けますか?」などといったCMが毎日の様に流されていました。 今では信じられませんね。

安倍首相が推し進めます働き方改革により時間外労働の法改正では、36協定の見直しや、特に、今まで36協定を「骨抜き」にしていた特殊条項(労使の合意があれば、労働時間を延長可能)に新しい制限が加わりました。 また大企業を対象に、月50時間を超える時間外労働賃金の割増率を50%とする労働基準法の規定がすでに適用されました。

◇【おさらい】ここまで◇


もう時効ですが、私も、29年前に、1日AM9:00~翌AM2:00まで、休日関係なく勤務し、12/16~翌年1/31間で休んだのは1/1の午前中だけというハードワークを経験しています。 後から知ったのですが、ちょうど11月に結婚したばかりの妻は「うちの旦那は眠らなくでも平気な人なんだ」と感心していた模様です。当時は毎日、信じられない要求追加や、不具合、環境変化との闘いでしたので、「あぁもう逃げ出したい」と口では言っていましたが、本心でそう思う事はありませんでした。私が楽観的な性格であることも、ひとつの要因かもしれませんが、お客様や職場の上司、仲間から「責められた」という記憶がありません。今思うと、あの時「仕事も出来ないのに眼を赤くするな」とか「無能」などの罵詈雑言を浴びていたらと思うと、ゾッとします。

エンジニア、特に日本のエンジニアは責任感が強く、我慢強い人種が多いと思います。そして、日本の企業は、エンジニアの技術習得や育成には積極的に、時間とお金を使います。ところが、管理者としての対応や、コミュニケーションのノウハウや知識に関しては、あまり熱心では無いようです。

個人の力量でこなせる仕事総量 < グループ内の協力でこなす仕事総量 

上記の関係式は、正しいと理解できても、実践していない企業が多いと感じますが皆さんはどう感じますか? 例えば、野球の場合でも「名選手、必ずしも名監督にならず」というケースは沢山見ている筈です。役職が上がれば、上がる程、そういったノウハウを身に付ける必要性を感じています。

そういった点に着目する企業が増えない限り、本当の意味での「働き方改革」への道は程遠いと感じます。人間は「気持ち」の持ち様で、その行動が良い方へも悪い方へも変化する生き物ですから・・・。

「責める上司や仕事から逃げてもいいじゃないか?自殺するよりはまし・・・エンジニアだって人間だもの」

Comment(1)

コメント

Mc

>今思うと、あの時「仕事も出来ないのに眼を赤くするな」とか「無能」などの罵詈雑言を浴びていたらと思うと、ゾッとします。

自分もそれなりに長時間働いた経験がありますが、そこまでつらくなかったように思います。
確かに言葉の圧力がなかったからかもしれません。

一方、勤務時間は短くとも怒号が飛び交う職場は働きづらいのだろうと感じます。

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