システムオーディタ川辺によるキャリアアップを目指したIT資格取得に関するコラム

新情報処理試験に勝つ(4)

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■目指せ高度共通午前Ⅰ合格(2)

 いよいよ10月18日の情報処理試験まで10日あまり。勉強しようと思っているうちに10月になってしまったという方も多いと思う。

★46%14問の正解力で合格する!!

 前回の午前 Ⅰ対策で分からない時は「ウ」と解答すべしと述べたが、反響は「不謹慎な」という方も、「気が楽になった」という方もおられた。

 ア~エを解答する4択方式は平均して25%正解となるため、30問に全て「ウ」と解答した場合、約8問程度は正解になる。

 従って、60%の合格ライン18問まで「あと10問」と書いたが、正確には10問以外の20問の25%は5問なので合計15問では合格に到達しないとのご指摘があった。ご指摘のとおりで「10問33%の正解力」では合格に到達しない。

 正確には「14問の正解力」が必要だ。筆者が言いたいのは、合格には60%正解力は必要ではないということだ。合格ラインには、14問(30問の46%)の正解力があれば到達できるということだ。

 高度の試験は欠席者が多いの特徴といわれている。実際、午前に自信がなく欠席する方も多いと言われているが、46%正解力で合格圏にあることを認識して、ぜひ受験して合格を目指してほしい。

★鍵を握るマネジメント・ストラテジー系の問題

 午前Ⅰ・Ⅱに分かれ、午前Ⅰは確かに23分野の広い領域が出題範囲となったが23分野にとらわれず、大きくテクノロジ系、マネジメント系、ストラテジ系の分類で考えることだ。

 平成21年春試験の午前Ⅰの出題割合は以下の通り。

  • テクノロジ系:16問
  • マネジメント・ストラテジ系:14問

 先に述べた14問正解力は、偶然にもマネジメント・ストラテジ系の出題数と一致する。ストラテジー系・マネジメント系は23分野中の9分野を占めるが、中分類の5分野で見ると学習計画も立てやすい。

  • マネジメント系:プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント(2分野)
  • ストラテジー系:システム戦略、経営戦略、企業と法務(3分野)

 高度、特に論文系ITストラテジスト、ITサービスマネジャ、システムアーキテクト試験受験者はプログラム・システム開発などのテクノロジ面は業務として直接係わっていない方も多く、マネジメント・ストラテジ系を主業務とする方も多い。

 半日3時間ほどのマネジメント・ストラテジー系学習と過去問を解くだけで「14問合格力」は獲得可能だ。該当する午前Ⅰ共通セミナーを利用するのもよい。

 また、比較的テクノロジー系が得意な情報セキュリティやネットワークなどのテクニカルスペシャリスト系受験者はマネジメント・ストラテジ系分野を学習することによって、14問合格力がより確固としたものになるはずだ。

★情報セキュリティ・標準化関連分野の問題に着目せよ。

 より合格を着実にしたい方への方策として、情報セキュリティ分野と過去問学習を挙げておきたい。

 平成21年春試験では、セキュリティ関連分野から5問が出題されている。

  • 問14 情報セキュリティ基本方針
  • 問15 侵入者が不正行為に利用するために設置するもの
  • 問22 情報システムの安全性のコントロールに関する監査証跡
  • 問23 システム管理基準
  • 問25 共通フレーム2007

 今後もこうした傾向は続くと考えられるので、情報セキュリティ・標準化分野の要点学習と過去問演習は非常に有効だ。

★今からでも間に合う午前Ⅰ対策

 試験まで約10日になったが、今からのマネジメント・ストラテジー系と情報セキュリティ関連分野の学習で「14問正解力」は十分に習得可能だ。最後まで諦めずに頑張ってほしい。

 新情報処理試験に勝つ(4)終わり。

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