(新)目指せ、システム監査人!!(1)
(新)目指せ、システム監査人!!(1)
◆今後を考えて、望ましい資格は
秋の情報処理試験が10月17日に終わり、わたしのところにも論文試験結果についてのコメントが寄せられております。
「2011年春はシステム監査技術者試験を受験したい」など、早くも学習方法などの質問もあり、気が早いと思う一面、その向上心に頭が下がります。
システム監査技術者試験については、20年前から対策講座を実施し、60名以上の合格者を輩出しております。10名の対策講座で5名の合格者が出て「祝勝会」に招待されたこともありました。
また、最近は「将来に向けどのような資格を取得すれば……」といった質問をよく受けます。
マネジャクラスの個人ベース、企業の人事・総務関連マネージャからです。
個人の場合は、今後を踏まえて目指すべき目標や資格を求めていると思います。「定年を3年後に控えているので有望な資格を」と尋ねてこられる方も多いです。
◆まだ取得者が少ないシステム監査関連資格
わたしは、そうした場合に「システム監査関連資格」をお勧めしています。理由はまず、システム監査技術者は1万人に満たず、取得者が少ない点が挙げられます。
第2に、公官庁ではシステム監査・情報セキュリティ監査関連の入札案件が増加し、監査人資格としてシステム監査関連資格が要件になり、今後の需要が期待できるからです。
民間でも、J-SOX法の影響からIT統制が注目され、監査部(室)でシステム監査導入の動きがあります。わたしも複数企業でシステム監査導入の支援をしましたし、システム監査基準研修などで、監査室からの紹介も増える傾向にあります。
国際会計基準 IFRSへの対応などを考慮すると、情報システムと監査室の関係は重要であり、システム監査への関心は増大するに違いありません。
一方で、まだ「システム監査は関係ない」とする監査部(室)も見受けられますが、わたしはかえって「システム監査はこれから」という思いを強くしています。
事実、最近は情報セキュリティ監査ではなく、「システム監査」と指定されるケースも見られますし、監査報告会に社長が出席される、監査報告会とは別にマネジメントサマリーを作成し、社長報告するケースも多くなってきました。
会計監査、監査役監査、業務監査の三様監査にあっても、システム監査は避けて通れないと思いますし、その傾向は一層大きくなると思います。
また、監査人も力量を問われる時代ですので、資格の1つも欲しいところと思います。
情報システムが社会・経済生活の中に深く浸透して、情報システムなしには業務遂行が成り立たない場面も多く見られます。これらのシステムが停止・誤作動した場合の影響は極めて大きいことを知る必要があります。
情報システムを点検・評価するシステム監査は不可欠です。
そうした状況を踏まえ、システム監査関連資格の取得を是非、目指してほしいと思っております。
(新)目指せ、システム監査人!!(1)終わり