ITエンジニアとして時流に乗って高年収を掴み取り、勝ち逃げ人生謳歌に特化した戦略コラム

「蜘蛛の糸」- あるITエンジニア編 -

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ある日の事でございます。プロジェクトマネージャーは開発室のほとりを、独りで御歩きになっていらっしゃいました。パーティションの隙間から、ふと中の様子をご覧になられると丁度そこは、炎上プロジェクトが燃え盛っておりました。すると、その中に他のエンジニアと一緒にうごめいている、ある男が御眼に止まりました。

その男はプログラムコーディングの際に、一切のコメントを残さず、趣味感覚でスパゲティコードを作成する悪行三昧を繰り返した挙げ句、ついにはその炎上プロジェクトに投入されたのでございます。それでも男はたった一度だけ、ソースにコメントを入れた覚えがございます。

と申しますのは、ここまで一度たりともソースにコメントを残さずにやってきたものの、「いやいや、コメントも残さずにコーディングするのは、いくらなんでも保守担当が可哀相だ。」と思い返して、プログラムにメッセージを残してやったからでございます。

'バグは認めるな。仕様と言って切り抜けろ。あとは運用でカバー

男は、プログラム解読には全く役の立たない、男の哲学を残しておいたのです。プロジェクトマネージャーは炎上プロジェクトの様子を御覧になりながら、この男にある新規機能を作らせようと思い、一本の仕様書を渡しました。

こちらは炎上プロジェクトの真っ只中で、男は、他のエンジニア達と、他人のスパゲティコードに苦しんでいるのでございます。なにしろ先行きは真っ暗で、その心細さと云ったらございません。

ところがある時の事でございます。何気なく男がメールボックスを眺めていると、新規の仕様書が目の前にあるではございませんか。スパゲティコード解読から逃れられると思い、男は大好物の新規プログラム開発に取り組むことにしました。

しかし男はあいもかわらず、コメントを入力することなく黙々とプログラミングに打ち込んでおりました。とうとう男はくたびれて休んでいると、他のエンジニアたちが、男のプログラムソースの解読に困っているではありませんか?

「こら、この仕様書はおれのものだぞ。チームプレーなんてゴメンだ。」そしてあわてて、スパゲティコードの作成を再開させました。

その途端でございます。男が作成した機能をまるごとクラウド化することになったのですから、男もたまりません。趣味の延長で作り続けたプログラムは、ファイルサーバのバックアップフォルダの中に落ちていきました。

プロジェクトマネージャーは開発室のほとりに立って、クラウドベンダーと打ち合わせをなさっておりました。プロジェクトはまもなくカットオーバーを迎えることでしょう。

あとがき

最初からクラウド化にするつもりだったのか、途中で仕様変更が入ったのかはわかりませんが、その意図はプロジェクトマネージャーのみ知っているのでしょう。IT版「雲の意図」・・・どうやらおあとがよろしいようで。

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「蜘蛛の糸 〜ITエンジニア編〜」を合成音声Amazon pollyに読ませてみたら、想像以上の世界観を作り上げてくれました。お時間があれば、ぜひ聞いてやって下さい。

「蜘蛛の糸 〜ITエンジニア編〜」 (リンク先:youtube)

※天国の芥川先生、著作権切れを確認した上でオマージュさせて頂きました。感謝。

提供元:ITエンジニア高年収勝ち取り戦略 kachinige.com

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