高年収エンジニア副業の心得
働き方改革と副業
働き方改革という言葉が世の中に現れて結構な月日が経過しました。企業側もだいぶ副業というライフスタイルを受け入れるようになってきたと思います。企業のそういった姿勢には大歓迎なのですが、稼げるからといって、何の考えも持たずに適当に副業をはじめるのは控えた方が賢明です。きちんとした人生の設計図があって、それを実現させる為の手段としての副業ならば良いのですが、単にお金だけが目的の場合なら一旦立ち止まって、冷静に計算をした方が良いと思ってます。なぜならば安易な副業には、時給換算という考え方がごっそり抜け落ちているからです。
全ての時間を時給換算で比較しよう
例えばコンビニのレジ打ちの副業を始めたとしましょう。時給は1000円程度です。2時間働けば貰える金額は2000円ですね。ただ、気をつけなければいけないのは、2時間働く為には2時間以上の時間を浪費しているという事です。バイト先までの往復時間や着替えや片付け時間も加味しなければいけません。もし片道30分かかるバイト先なら往復1時間。3時間働いて2000円となり、時給700円を切ってしまいます。
そんな副業をするくらいなら、今いる会社で2時間残業をした方が儲かります。残業は通常の単価に1.25倍加算されるので、どんなに給料が少ない会社でも時給1500円にはなるはずです。2時間働けば3000円です。残業の良いところは勤務地までの移動時間を加味しなくても良いので非常に効率的ですね。純粋に時給1500円として計算が成り立つのです。
もし今いる会社の残業の時給換算が1000円程度だったり、そもそも残業代が出ないような会社は普通の会社ではないと思うので、転職を検討したほうが懸命です。世の中もっと時給換算の良い会社は沢山あります。本当にそんな会社で働いているならば、転職するだけで年収を大幅に上げることが期待できます。
今いる会社の給料を時給換算して、それよりも時給換算が低いバイトは、副業の対象として選んではいけないわけです。もちろん移動時間も加味した時給換算との比較です。
時給換算の結果、
・今いる会社 > 副業バイト ならば、副業バイトしないほうが良い
・今いる会社 ≦ 副業バイト ならば、転職を検討したほうが良い
という計算式が成り立ちます。いずれにせよ、副業バイトに手を出すのは懸命ではないとの答えが導き出されます。(補足ですが、残業を推奨してるのではありません。比較する為の一例です。)
副業には2タイプある
実は、副業には2つのタイプがあります。フロー型副業とストック型副業です。
フロー型副業
フロー型副業とは、上記例のコンビニバイトや梱包のお仕事など、拘束時間と引き換えにお金を稼ぐ副業を指します。副業ではありませんが、サラリーマンもフロー型と言えます。能力の有無で多少単価は変わるのかもしれませんが、基本的には拘束時間と引き換えに金銭を受けとります。ようするに、いつか必ず限界が来ます。非効率な上に限界も来るので取り組むべきはフロー型副業ではない、と判断出来ます。
例えば、夢であるラーメン店を開く為の資金稼ぎの手段としてITエンジニアを本業でやっていて、修行の意味も込めて夜にラーメン店でバイトしているならば、その選択に間違いはありません。副業を頑張って下さい。副業バイトの目的がお金ではなくて経験を積むことに焦点があたっているので、それならば非常に意義があります。ただ、お金が目的になった瞬間にフロー型の副業はどう転んでも詰んでしまうのです。
ネットショップやせどりも同じことです。家にある不用品をヤフオクやメルカリで処分をして小遣いを稼ぐくらいならば良いのですが、仕入れて売り始めるとなると、必ず全てを時給換算する必要があります。めちゃくちゃ頑張れば、副業でも月商30万円位はいけますが、利益はよくて3万円程度です。商品画像編集や、価格設定、仕入れやら梱包、配送までを毎日2時間やれば、月間60時間働きます。時給500円ですね。他にも在庫リスクやキャッシュフローのコントロールなどなど、かなりしんどいです。自分の今いる会社での時給を超えるか、超えないかが一つの判断になります。
ストック型の副業
一方ストック型の副業とは、やればやるほど積み上がっていく資産構築型の副業です。この副業ならば挑む価値はあると思います。ブログや今流行のyoutuberもストック型と言えます。記事や動画を毎日コツコツ上げることで、じわじわとアクセス数を伸ばし、少しずつPVをお金に変えることが出来ます。たまにバズったり、しばらくアクセスがなかったりを繰り返しますが、資産価値として蓄積され続け、基本的には減ることがありません。デメリットとしては換金までに時間が掛かる点だと思います。自分自身を信じてモチベーションを切らさずに、毎日淡々と記事や動画を蓄積し続ける強い意思が必要です。
もちろん簡単なことではありませんが、フロー型のように手を止めれば収入も止まるという事態には陥りません。気が向いた時にアップロードする程度の頻度であっても、資産価値は増え続けます。
セミナー講師とかも狙い目
または、セミナーなどの講師業は良いと思います。ぱっと見、フロー型の副業のようにも見えますが、てこの原理が使えるので効率は良いです。集客人数が増えれば増えるほど、一回あたりの収益が増えるし、その様子を動画撮影して販売すれば、半永久的に資産として活躍してくれます。IT関連のネタであれば、本業とのシナジー効果も期待出来ます。
オンラインのプログラミング講師とかも本業とのシナジー効果を得ることが出来るのでおすすめです。ココナラとかタイムチケットで受講生を集めて、Zoomなどのビデオ会議サービスを使えば、低コストでプログラミング教室を開校できます。one-to-oneの家庭教師型でもいいのですが、やはりこれも複数人を相手にする方が収入が掛け算になり効率的です。そして録画したものを動画編集して販売すれば、フロー型からストック型に変換することが出来てしまいます。
講師業とかプログラミング講師などが少しハードルが高いようであれば、役立つ情報をnoteにまとめて有料で販売するのも手です。情報の内容が陳腐化するまでは資産価値としてお金を生み出してくれます。同じ時間を割くならフロー型の副業よりも、ストック型の副業に力を注いだほうが、有益だと思います。
先程もお伝えしたとおりストック型は、どうしても軌道に乗るまでに時間を要するので、本業とハイブリッドが最良の組み合わせとなります。フロー型と組み合わせてはいけません。本業とストック型のハイブリッドが最強です。
まずは、今いる会社で本業を頑張る。ついでに昇進を狙う。見込みがないなら本気で転職を考える。余力でストック型の副業に取り組む。
世の中、簡単に稼げるものほど先細りしやすい特性があります。「働き改革=副業」と決め込み、安易にフロー型副業に手を出さないようにしないといけません。高年収エンジニアを目指すなら、このあたりには注意しておきたいところですね。自戒の念を込めて心得を残しておきます。
まとめ
・副業にはフロー型とストック型がある
・フロー型をやるなら時給換算で比較せよ
・資産価値が増え続けるストック型がおすすめ
・いますぐ年収を上げたければ、本業がんばる
・余力でストック型副業にチャレンジ