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健康について第35回 薬と基礎体力の話(2)

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 お世話になります。龍澤と申します。

 「第33回 薬と基礎体力の話」の続きになります。

 私は、田舎の子にしては相当ひどいアトピーだったと、両親や近所のおばちゃん、祖母、親戚など、複数の人から聞かされました。なんとなく、自分でもおぼえています。

 何をおぼえているかといえば、母親がお風呂上がりに、僕の身体に軟膏を塗ったくっている情景です。

 それが、かなり有名なステロイドの軟膏でした。僕の子供時代はまさに「ステロイド漬け」でした。

 そういう時代だったのです。母親は幼い私のために総合病院をいくつもまわって(今でいう「セカンドオピニオン」)もっとも「効果的な」治療法を見つけてきました。それが、ステロイドだったわけです。当時はまだ、「画期的な新薬」という扱いで、ステロイドに対するネガティブなイメージは少なかったのでしょう。

 薬は、「効けば効くほどよい」という時代でした(日本の高度成長期は、薬も「イケイケ」だったのでしょうか?)。

 私の母親にはまったく非はないのです。聞いた話ですが、乳飲み子の私は、いつもかゆくて泣いてばかりいた、と。それが、ある日母が持ち帰ってきた軟膏を私がぼりぼりとかいているところに塗ったら、ぴたっと泣き止んだ。私も母親も、おかげでぐっすり眠れるようになったそうです(時は過ぎ、話はだいぶオーバーになっているのでしょうけど)。

 となれば、もうこれは魔法の薬でしょう! そして、「麻薬」でもあります。母親は当然、毎日寝る前に魔法の薬を患部に塗ってから寝るようになります。それで我々母子は、少しでも幸せになれた(安眠を手に入れた)のですから……。

 おそらく、いくらなんでも毎日毎日はステロイドを塗らなかったとは思います。でも事実として、私は幼少の時期でアトピーが完治することはありませんでした。その原因として継続的なステロイドの使用は、もっとも疑われるところです。

 ところが、中学校に上がるぐらいから反抗期に突入しまして……。反抗期の男子にとって、風呂上がりに母親に裸になって薬を塗ってもらう、なんていうことは死ぬほどハズカシイことです。ですのでだんだんと嫌がるようになり、おそらく、母親に「あとは勝手にしなさい! かゆいときに勝手に塗りなさい」と薬を渡されたのだと思いますが、反抗期の子がこまめにやるわけもなく。

 中学、高校の頃はずっと乾燥肌で、慢性的に、通奏低音のように体中がかゆい時代でした。でも部活もやってましたし、トモダチと遊んだり、なんだかんだとそれなりに青春を謳歌していたので皮膚科に通うこともなく……結果的には反抗期に突入した時期から自らステロイドから脱皮したわけです。軟膏を塗るのをサボったおかげで。

 うーんこんなに自分の昔話を引っ張るつもりはなかったのですが…今回も強引にまとめると、「何か別なことに熱中していれば、薬依存からは脱却できます」ということですね。

 「薬と基礎体力」のうちの「基礎体力」について後日、もう少し書きたいと思っています。読んでいただきありがとうございました。

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