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健康について第15回 「不健康な自分」に酔うのはやめにしよう

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 お世話になります。龍澤と申します。

 今回は健康について、実践的なことではなく概念的なことを書きます。この連載を始めてからしばらくは概念的なことを書いていました。それに戻る感じです。

 このコラムの主目的は、「健康的な食生活を送る」「健康的なライフ・スタイルを確立する」「健康的な生活習慣を継続する」など、そういった「手段」のHowToをお伝えすることにはありません。面倒なことを考えずに、ただ「健康になる」ためにどうしたらよいかということを考えたいと思っています。

 前者と後者はまったく違います。何度も書いてきたように、「『健康になる』にはどうすればよいか?」と考えても、人間はそれぞれ育った環境や現在置かれているポジションなど、さまざまな点で違いがあります。そして、個々人の「健康になる」というイメージやゴールも違います。当然マニュアルはありません。しかし前者の「手段」を実践するためのマニュアルなら、世の中にあふれています。

 そのようなマニュアルを読むのは悪いことではありません。数冊は読んでおいたほうがよいでしょう。一般的な健康法は絶対に知っておかなければなりません。

 先に挙げた「健康になるための手段」を実践することで、「健康になる」ということにつながるのが理想ではあるのですが、なかなかそうはいきません。それは1つの正攻法、王道ではあります。しかし、面倒なことは考えずに、各自が「健康になる」ための「ショートカット」とも言うべき方法はあるはずなのです。

 そのショートカットのうちもっとも有効なのは、「思いこみ」です。一般的観点で不健康な生活を送っていても、自分は健康である! と100%思い込むことができれば、それは(かなり「おめでたい」状態ではありますが)健康な状態であるといえるでしょう。

 実際は100%思い込むなんて無理です。せいぜい自分は「健康な方だ」と思うのが精一杯でしょう。でも、それで十分なのです。この業界の方々によく見られる、「自分は不健康な人間であると思いこみ、不健康である自分に酔っている」という状態に陥らなければそれでよいのです。

 まずは、不健康な(生活を送っている)自分に酔うことなく、「同世代のやつらと比べても、自分ってけっこう健康的だよな…イケてるよな…」と思い込める要素、自分の長所なり、意識せずとも続けられている良い習慣なりをピックアップしてゆくクセをつけましょう(それが1つもない、ということはありえません)。

 特に「健康」というキーワードを意識する必要はありません。自分の長所を列挙できさえすればよいのです。長所が見あたらないというときは(本当はそんなことはないのですが)すぐに、無理やり善いことをしてください。「善いこと」はなんでもよいのです。今すぐ家族の肩をもんでください。それが照れくさいのであれば家の前のゴミをひろってください。家族が快適に使えるよう、トイレ掃除をしてください。

 これだけで「自分の長所」一丁あがりです(簡単なことです)。

 そこからが自分が「健康になる」ためのショートカットを見つける旅の始まりです。つまり、山に登ろうとして海に向かって歩いている自分を、山の方向に向かわせるところから着手しなければならないということです。

 ここまで読んでいただいて「別に自分、健康になんかならなくてもいいし」と思われた方もいるかもしれません。「オレは海に向かって歩いてるんだよ、山なんか登りたくねーんだよ!」ということですね。

 ですがこの連載は、「エンジニアは健康になるのがMUSTである」という基本スタンスで書いています。(これも、繰り返しになってしまうのですけれども)

 なぜ我々は健康にならなければならないか? 仕事の生産性を上げるためです。我々は仕事の生産性を上げる義務があり、不健康では仕事の生産性は上がらないのです。不健康なりに仕事の成果を上げてきたという自負をお持ちの方は、健康になることによりもっと上のステージに上がりましょう。もっと高いレベルの仕事をしましょう。

 ところで...「一日一善」を1週間続けることができたら、おおよそ健康になっているのではないでしょうか? 私はそう思います。

 読んでいただきありがとうございました。

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