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仕事に絆は必要ない

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私のもっとも嫌いな言葉の一つが「絆」です。東北の震災からこの「絆」が嫌いになりました。確かに人と人との繋がりは大事です。人の温かさに触れることも大事です。しかし、人情と人間性は比例しません。また、人に依存しているのは「誰かと繋がっている」ではありません。人の温かさというのは非常に心地良いです。しかし、腹は膨れません。人が生きていくにはお金が必要です。本当の人の温かさとは、お金を出すことだと思います。何の代償も払わずに成り立つほど、優しさというのは甘くありません。

絆が仕事で大事かと言えば、全く関係は無いです。信頼は必要と思いますが絆は無意味です。絆でチームワークが構築できると思うかもしれませんが、チームワークに必要なのは手段と情報連携です。単に仲の良さだけでチームワークと言っている人は、いつまで経っても二流です。嫌いな人とでも折り合えるポイントを見つけて連携できるのが本当のチームワークです。仕事で「みんなで助け合う」と言えば聞こえはいいが、実際のところは作業の効率化を怠ってみんなで残業というのが実態です。

絆と辞書で調べると、「馬などの動物をつないでおく綱」という意味もあるようです。なるほど、社畜をつなぎ止めるには絆は活用できそうです。サービス残業や実質強制参加の会社のイベントで「絆」という帰属意識を試されていないでしょうか。本当の人との繋がりは、相手の自由を認めてこそ成り立ちます。絆で実現しているのは、繋がりでしょうか、拘束でしょうか。それは各自がもっと真剣に考えるべき問題かと思います。

基本的に人情というのは単なる感情の揺れです。実質、どれだけ困っている人を助けられるかは手段に依存します。「お互いを信じ合って」とか「時にはお互いにぶつかり合って」と言えばドラマティックです。しかし、仕事で結果を出したいなら、信じるべきは現実に基づいたデータです。人とぶつかり合といっても、無能な人のぶつかり合いほど不毛なものはありません。何かにぶつかりたいなら、自分の限界にぶつかって乗り越えてください。その方がよっぽど成長すると思います。

自立していない人同士で何人繋がったとしても半人前です。繋がりよりもまずは自立することです。仕事をするにしても、エンジニアとして自分のスキルで自立できているでしょうか。繋がるだけで満足して何の行動もしなければ、いつまで経っても成長しません。仕事で成果をだすのに絆は要りません。そんなものより、業務を効率化して毎日定時に帰ってください。そして、自分の家族を大事にしましょう。もっとも大事な絆をほったらかしにして、どの口で絆を語るのでしょうか。そんな人に仕事で絆を語る資格はありません。

Comment(1)

コメント

n700a

全く同感です。
日本の職場は、もっと合理性を大事にした方が良いですね。
日本人の気質のせいかもしれませんが…

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