言語の歴史は人類の歴史。そして人類はコンピュータを言語で動かすようになった。

情報発信に人格を求めすぎだ

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仕事で出す実績と人格は別です。スティーブ・ジョブズも社内での振る舞いに関してはかなり難があったらしいです。私見ですが、波風を立てずに組織の雰囲気を穏やかにする人が、一般的に人格者と言われているように思います。このような人がいれば、確かに組織の居心地は良くなります。しかし、改革のようなことはできそうにないです。本当に結果を出そうと思うなら、人からどう思われるか等、吹き飛ばすくらいの勢いが必要なのかもしれません。

TwitterやFacebook等、SNSで情報を発信する企業も多いです。ただ、そのスタンスは様々です。ただ、社会的な目を気にした企業の情報発信はつまらないです。むしろ、エンジニアライフの編集者さんのTwitterの方がフリーダムな感じで、読んでいて楽しいです。親近感があって、紹介されているコラムを読んでみたくなります。多分、私たちの欲しているのは、きちんとした企業のイメージではなく、親近感ではないでしょうか。方の力を抜いてコミュニケーションを取れる相手が求められているのかもしれません。

情報を発信するのは人間です。肩の力を抜けばその人の偏っている部分や趣味趣向、汚い部分もでてきます。例えば、エンジニアライフの編集者さんがジャニーズのヘビーなファンで、常人の思考を脱した熱意をもっていたとします。※1 もし、Twitterで「ぽろっ」とその常人を脱した熱意が露呈したとしたらどうでしょう。その熱意にドン引きする人もいるかもしれません。ただ、その熱意は編集者さんの個性に過ぎません。個人の個性を基準に組織や企業を批判しだすと、何の個性もない面白みのない人しか情報発信できなくなります。

行為の一つだけを見てその人の人格を判断し、一人の人だけを見て組織を判断し、一つの組織だけを見て企業を判断する。こういう短絡的な思考が世の中に溢れているように思います。ちょっとした欠点や失敗に過剰なほどに敏感になっていないでしょうか。実際のところ、非難する対象がどういう個人で所属している組織や企業がどうなのか、ほとんどが未知の領域です。一つでも欠点があると、この未知の領域を全部ブラックに塗りつぶすような思考をしていないでしょうか。

情報発信ができる仕組みが揃ったのはいいですが、それを使いこなすには人間というものを理解する必要があります。目についた欠点を片っ端から非難、批判していたら、誰も情報を発信できなくなります。軽薄に非難、批判を繰り返す人たちは、自ら価値のあるものを潰しています。情報発信が世の中の役に立つか否かは、あくまで私達の価値観の成熟にかかっているのではないでしょうか。

※1 実際にジャニーズが好きかどうかは知りません。あくまで例です。

Comment(2)

コメント

仲澤@失業者

確かに
「安易な発言」=>「安易な避難」
の様なルーチンワークになってますね。


そもそもそも論として、
(1)一般的な人格の人の平常時の発言には、重要な情報は含まれないと予測できる。
(2)それに対するリプライも同様と推定できる。


ので、SNSの内容のほぼ全ては自分にとっては重要でないとすぐにわかります。
つまるところ読む必要も書く必要も無いのではと思うのですが、どうなんでしょう。
その仕組み自体の話は面白いのですけどね。

匿名

SNSの発展は間接的な情報統制からの脱却欲求なのではないでしょうか
自由な発言、加工されていない生の情報、情報のライフライン
何かのバイアスを通過した情報は
意図的に加工されていたり不都合な情報が隠されていることがあり
生データが多めで新鮮取れたてなのがSNS
多少雑でもそういうのを求める人が多いのだと思います。


また情報の取捨選択が可能なので8割がた不要な情報でも
自分で必要な情報だけをチョイスでき
使いこなせば自分オリジナルの情報媒体を作成できるのではないでしょうか

まぁ、じぶんはつかったことないんですけどね

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