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外部イベントに参加しよう~JaSST nano vol.1に参加して思ったこと

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6月15日(火)にJaSST nanoという新たに始まったイベントに発表者として参加したので、今回はそのことを書こうと思います。

JaSST nanoとは

JaSST(ソフトウェアテストシンポジウム)は東京をはじめ、関西や北海道などの地方やオンラインで行われているソフトウェアテストのイベントですが、今回"JaSST nano"という小さな規模でのJaSSTが始まりました。
オンラインで約2時間、完全無料のイベントになります。

通常のJaSSTでの登壇は、基準などはないものの、ある程度の実績(他イベントの講演)や知名度がないと実際はなかなか機会が得られないのですが、そこのハードルを下げた気楽さがコンセプトになっているようです。

新たなイベントということで、知名度がない私でも発表できる&盛り上げたい気持ちから、参加してみることにしました。
話すネタは色々あったのですが、ちょうど現場でユーザーテスト、UXテストのアプローチを試していたところだったので、その方向性で話すことに決めました。

タイトルの語尾に見るイベントのフランクな姿勢

今回の発表タイトルは下記で、タイトルの付け方のフランクさからもイベントの趣旨が伝わってきます。

1.

リモートワークでも伝わりやすいはじめてのバグ票作成(5分) かわくみ

2.

"映え"を評価する~UXテストの取り組みなの (5分) HOLLY(@engineer_holly)
3. QA素人がゼロからQA組織を立ち上げるの 石橋(@cactaceae)
4. TOEIC500点未満だった私がアメリカに赴任してQA組織を立ち上げたの(5分) ひでちん(@hide_ramen_san)
5. 「テストの7原則から学ぶ恋愛のヒントなの」(10分) もがね(@moyashinomegane
6. テストケースを作ってもらうときに気を付けていたことをお話するの(10分) ぞの(@yurizono
7. テストケースってなんなの?(5分) やまずん
8. 行ったことない新興国で触ったことないプロダクトのQAを2週間で立ち上げたの (10分) とく(@tokutaka)
9. 10年選手なプロダクトの品質向上に挑むの (5分) ren(@ropQa)


語尾に「~の」「~なの」を付けるのはJaSST nanoから来ている洒落みたいなものでしょう。もちろん強制ではありません。

このイベントに見たQA/テストエンジニアの未来

今回は発表者が多く質疑応答の時間はなかったのですが、Twitter上では大いに盛り上がり、発表者と聴講者の垣根を越えた交流があちこちで見られました。

これまでのソフトウェアテストのイベントにあった『固定ファン』『マニアックさ』『The テストエンジニア』といったイメージではなく、テストをするにせよ『QAエンジニア』の方が多かったような、これまであまり自分が関わらなかった層の盛り上がりから、次世代の存在をひしひしと感じて、刺激的である反面、私は少し背筋が凍る思いをしていました。
私がステレオタイプのテストエンジニアだと感じ、自分が古く見えてきてしまったからです。

・・・しかし、この危機感こそ自分が欲していたものでもあります。
明日への自分の活力になる危機感です。

とあるイベントのテーマでDXとソフトウェア開発の未来を調べていく中で、QA/テストエンジニアの未来に憂慮していた自分にとっては、それが杞憂であると希望を持つことができました。

未来を作るのは「人」だな、と。
技術はもちろん必要なのですが、それらを学び、使い、生み出すためにはこのQA/テストエンジニアという職業が魅力的でないとそもそもが始まらないからです。

JaSST nanoは毎月開催です

さて、そんなJaSST nanoですが毎月開催されるとのことです。
現在決定しているのは、2021年7月20日(火)、8月17日(火)で、connpass上で募集がされるので気になる方は要チェックです。
そして、このイベントは発表のハードルも低いわけで、聴くだけでなく、ぜひ話す側に立ってみてほしいと思います。
現場でのちょっとした工夫、成功体験、書籍の感想、問題提起などなど、ざっくばらんに話してみませんか。

※関連ページへのリンク
JaSST nano Wikiページ
JaSST nanoのConnpassページ

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