奥深く悩ましく、そして楽しいソフトウェアテストの世界

2022年のソフトウェアテスト

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お久しぶりです、HOLLYです。1か月程、コラムの更新が滞ってしまいました。

年明け早々、仕事始めの前日に39度近くの高熱を出してしまいました。
「まさか2回目の新型コロナ感染か!?」と焦りましたが、抗原検査では陰性。
インフルエンザでもなく結果は、細菌性の風邪とのことで、年末年始にしっかり休んでいるにもかかわらず、医者からは「しっかり療養しなさい」と言われてしまいました。
そこで1月はこのコラムも含めて諸々の活動をややセーブしてましたが、またぼちぼち活動開始していきたいと思います。
引き続きお付き合いくださると幸いです。

2022年のソフトウェアテストはどうなるだろうか?

さて、今年最初のコラムということで"2022年のソフトウェアテストはどうなっていくのか?"予想がてら考えてみたいと思います。
ただ、私は業界に精通していないので、周囲の状況からみたふわっとした予想ということでご容赦ください。

⑴ テストエンジニアからQAエンジニアへのキャリアチェンジが加速。弱体化したテストベンダーが合併を模索し始める

DXの推進~システム内製化に伴い、QAエンジニアの募集が増えている背景から、テストエンジニアからのキャリアチェンジが加速していくことも考えられます。
幾多あるテストベンダーから、技術レベルの高いエンジニアが流出し、やや弱体化するかも知れません。すると将来的にテストベンダー同士の合併なんてことも起きるかも知れません。

⑵ AIの品質保証、モデルに対するテスト技術への関心は一旦落ち着きを見せる

AIプロダクトの品質保証に関する動きとしては、QA4AIや産総研がガイドラインを更新していますが(産総研「機械学習品質マネジメントガイドライン」第2版(2021年7月)、QA4AI「AIプロダクト品質保証ガイドライン2021.09版」)。これらのアップデートは2022年もあると思いますが、今一つこうしたガイドラインの議論が盛り上がっているように思えない(外に聞こえてこないだけかもしれませんが)のが気になるところです。
また、メーカーが独自のAI品質基準を打ち出すのか、打ち出さないのか、といったところも気になりますが、何となく後者な気がしますね。
AIのモデルに対する評価、テスト技術として、メタモルフィックテスティング、ニューロンカバレッジと呼ばれるものは、アカデミックなものではなく実際に活用されつつある段階(導入期)に来ているため、それ以降のブレイクスルーとなるような新しい手法が現れるまではこちらも一旦の落ち着きを見せるような気がします。

⑶ 溢れかえるテスト自動化コーチによる戦国乱世突入

テスト自動化の導入事例、失敗事例といった発表をあちこちで見かけます。
同じ内容ではないとは思うのですが、もう少し視点を変えた講演が聞きたくなってきました。
また、自動化の普及に伴い、"テスト自動化コーチ"と呼ばれる存在が溢れ返り、あちこちでマウントを取り合うなど、戦国乱世が始まる予感がしています。
アジャイル原理主義と似たようなもので、テスト自動化原理主義などと言い出すとか言い出さないとかエトセトラ、エトセトラ。

⑷ JSTQB認定テスト技術者資格に"テスト自動化エンジニア"が追加される

・・・これは予想でも何でもなく、既にシラバスがあるので時間の問題かと思います。

緩やかな時流の中、新技術が成熟期に向かう2022年

2022年は基本的には、2020年前後に見せたテクノロジーの時流の速さがやや緩やかになるのではないかと私は予想しています。というのは、最新技術を研究するエンジニアと、そこにタッチできていないエンジニアの技術格差が開いていて、その距離を縮める動きがあると思うからです。
新技術が成熟期に向かうために必要なクールダウン、とでも言えるでしょうか。
・・・ただ、これはそうあってほしいという私の願望であって、そんな甘言が通じないほど厳しい世界なのかもしれませんが・・・

今回は2022年の予想ということで色々書きましたが、
何はともあれ良い一年にするには健康が第一です。熱を出している場合ではありません。
うがい、手洗い、忘れずに。
それでは今回はこの辺で。

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