貯蓄が足りないならプログラマやめなければいいじゃない!ってかなり本気!
手塚さんのコラム『定年後でもフリーランスなら働けるから、貯蓄の心配はない!って本気!?』を読ませていただきまして、なんか呼ばれたような気がしたので、ちょっとわたしなりの回答を勝手に書いてみることにしました。
ちなみに当方、現在53歳。フリーランスでプログラマをやってる者です。
1:健康上のリスク
まあ、フリーランスやってると、これが一番キツいのかもしれませんね。
実際、わたしは4回目の手術を終えて、なんとか仕事復帰できた時点で、貯金がほぼゼロでした。
「40間近で貯金なしとか、大丈夫なのかな、この人」と他人事のように思ったわけですが、特に不安はなかったですね。
「借金せずにすんだし、プログラマでまだ稼げるから大丈夫だろ」と気軽に考えていました。
友人には「君は大きな問題ほど軽く考えるからちょっと怖いよ」と言われました。
だって、大きな問題ほど、構成要素が複雑になるから、深く考えてもあんまり意味ないと思うんですよ。
考えを重ねた分だけ結果がよくなる問題なら、ちゃんと考えますよ。多分。
そんなわけなので、「まだ発生していないことを心配するな」の精神で、みないフリして生きてます。
2:その仕事、ずっと好きでいられますか?
20代の頃、仕事がイヤになって、正社員やめて、数ヶ月ほどプログラマ以外の仕事をやってみたんですけど、それもなんかイマイチでした。
それで考え直してみたところ、「プログラマの仕事はそんなイヤじゃなかった。イヤだったのは納得いかない指示に従うこととか、人間関係とかで、それを除けばプログラマでもいいような気がする」という結論にいたって、派遣社員という形でプログラマに出戻りました。
以来、ずっとプログラマを続けています。
プログラマはやめない。
でも、環境がイヤになったらその職場からはできる限り速やかに逃げる。
というスタンスを守り続けてきたから、ここまで続けてこれたんだと思います。
わたしはプログラマという仕事が好きだし、好きな仕事で生きていきたい。
そのためには、この仕事を嫌いになっては困るわけです。
だから、嫌いになりそうな気配がしてきたらとにかく逃げます。
はたから見れば「ちょっとは我慢しろよ」って感じなんでしょうが、そういう面での自分のメンタルの耐久性能はまったく信じてないですからね、わたし。
フリーランスの不安定さは重々承知していますが、プログラマという仕事を嫌いにならないためには、フリーランスの方が都合がよい、と今のところ感じています。
正社員になって、そこで落ち着いてプログラマを続けられればいいのに、と心底思ってますけど、わたしにはそれがとてもむずかしいんです。
3:そもそもその仕事、あると思う?
あるかもしれないし、ないかもしれないです。
わたしはただ、プログラマとしてのスキルを淡々と積み上げていくだけです。
それ以外のことはあまり考えていません。
30代の頃から「ずっとプログラマなんて無理に決まってるだろ」「いずれ仕事がなくなるぞ」と言われ続けてきました。多分、これからも言われ続けるんでしょう。
わたしは長いことこの質問に対していろいろと考えをめぐらせてきたんですけど、いつもこの答えしか返せません。
「仕事がなくなった時のことは、仕事がなくなった時に考えます! 今は仕事がなくならないようにがんばります!」
皆さん、あきらめてくれますよ(←見捨てられてるとも言う)。
最後に:
それでも貯蓄は大事です。超大事。
楽観的にものを考えるのと、リスクに備える、というのはそもそも別枠の話です。
世の中、お金で解決できない問題はたくさんありますが、たくさんあるからこそ、お金で解決できる問題はお金で解決したいです。
そのために貯蓄は大事です。
でも、そのために趣味にお金を使うのはやめて貯蓄をしよう、とはならないんですよね、残念ながら。
だって、好きなコンテンツはリアタイでお布施しないと簡単に消えちゃうんだよ?
そんな調子なので、65歳までに4883万の貯蓄、は無理だと思いますけど、65歳のわたしは、ゆとりある老後のための貯蓄より、仕事を続けるためのスキルを残してもらった方が喜ぶと思います。
きっと大丈夫! あの人の好みにわたしは詳しいんだ!
コメント
仲澤@失業者
1:
大事なのは老眼鏡ですかね。
これがないと大好きなプログラムで稼げません。
モニタの代わりにVRゴーグルを使ってみましたが、重くって首が死にました。
だれかバトーみたいなの作って下さい。
できたら、血圧と心音も記録したい(自分で作るの面倒そう)のでよろしく。
2:
嫌いになったら別の好きなことを仕事にします(過去もそうしてましたし)。
3:
IT土方は別にして、自動化の需要が無くなるとは思えませんので、仕事は増える一方でしょう。
言語、プラットホーム、手法などが変わるだけで、今も昔も大差ありません。
要は「チップにやらせる」だけですね。
貯蓄:
なぜか増えません。全部飲んじゃってるのでは、と言われてますが、ささやかなもんなんですけどねぇ。
誰も否定することは出来ない
拝読しての感想は、ぶっちゃけ1.の「みないフリして生きてます。」が全てなのかな、とは思います。
でも、ご自身の生き方なので誰も否定は出来ないですね。
むしろ、好きなことをちゃんと続けて仕事に出来ているなら、それに優ることはないのではないかと思います。
ただ、60になっても70になっても現役でいるということがどれだけ困難かは、周りを見渡してみて、自分より10歳年上の現役のプログラマがどれだけ希少かを見ればある程度推測できるのではないかと。
幸か不幸か、最近ヒトって結構長生きしちゃうんですよね。
ゼロ
現在59歳。プログラマ兼SEです。平成10年に独立して以来フリーランスとして活動しています。仕事がいつ枯渇してしまうかとびくつきながら過ごしてきましたが、結局20年以上持っています。特に今年は消費税改正のせいで馬鹿みたいに忙しいし、来年以降も仕事が絶えることはなさそうです。なので、自分の経験から言えば、ずっと仕事を継続し続けていけば、体を壊すか、ボケるかでもしなきゃ、年齢だけでプログラマを失格になることはないと思います。
Anubis
大きな問題ほど、構成要素が複雑になるから、深く考えてもあんまり意味ないという意見に賛成です。
社会の大きな流れに対して、個人がいくら考えたところで決定的な解決策はでません。それぞれの思考の方向性で上手くいく人、上手くいかない人に分かれます。観察力を培う目的で深く考えるのはいいと思いますが、不安に駆られて考えるのは意味がなさそうです。
hayate
お疲れ様です。
某会社で派遣で入り、実業務をしながら、システム開発をしています。
プログラミング、という武器は捨てたくないです。
テケテケ
3:私の身近にもお一人で長くプログラマとマネジメントをされている方がいらして、信頼も厚くとてもお仕事がなくなるような気がしません。
私はというと元々プログラマではないのですが、頼まれることが多岐に渡るので仕方なくプログラミングもやっているという感じですが、そもそも仕事がなくなったら元の働き方に戻ればいいと考えているので不安はありません。仕事がなくなった時に考えるというのは同感です。
2:プログラミングは専門外で嫌になったり不得意と感じることは多いですが、嫌いにはなれません。お菓子を片手にうきうきしてモニターに向かっていた遠い学生時代を思い出すのです。その仕事を選ばれる方には何かしら必然があるのではないでしょうか。
1:これだけは皆さんご心配なのではないでしょうか。
仕事に関わる皆さんにご迷惑がかかることだけは避けたいと思ってしまいますね。
私も含めて皆様、お体大切に。