キャリア20年超。ずっとプログラマで生き延びている女のコラム。

「職業はプログラマです」

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 年が改まりました(←だいぶ出遅れてますがお気になさらず)。
 今年は年号が変わるそうなので、1年間で2度、「年が改まる」という言葉を使えるということになるんでしょうか?

 「平成最後の〇〇」といった言葉をきくたびに、昭和が終わりかけていた頃のことを思い出します。
 わたしは毎日、皇居の門の前で待機している報道の人たちを、通勤バスの中からながめていました。
 あの頃は「これが昭和最後の○○かもな」と思っていても、決して口にできない空気感があったので、今のちょっとしたお祭り気分はとても良いなあ、って思います。

 昭和から平成にうつるくらいの頃は、まだプログラマという職業がマイナーで、いつも説明に困っていました。
 困ったあげくに先輩に自分の職業をどう説明しているのかきいてみたところ、「機械系のエンジニアだって言ってる。だって、説明がめんどくさいだろ」という答えでした。多分、みんな説明に困っていました。

 そんなマイナー職業が、いまや、学生さんのなりたい職業にランク入りするほどのメジャー職業です。
 ITの世界って変化が速すぎるし、社会がその流れに巻き込まれまくってる感があります。プログラマは平成の30年間でもっとも社会的な立ち位置が変わった職業かもしれません。

 そんなITが生活に浸透しているご時世になって、「職業はプログラマです」と言いやすくなったかというと、また別の問題が発生するようになりました。
 どうやらプログラマは20代から30代の男性というイメージが強いらしくて、50過ぎのおばさんがプログラマを名乗ると、ものすごくびっくりされます。「またまたご冗談を」と言われたこともあります。しくしく。
 まあ、業界内にいるわたしですら、50代女性プログラマをほとんどみたことがないので、業界外の人に存在を疑われても仕方ない、と思いますが......なんというか......ココニイルヨ......。

 平成のはじまりの頃に「えっ? プログラマ?(なにそれ?)」だったものが、平成が終わりかけてる現在「えっ? プログラマ?(この人が?)」になってるわけで、結局、いまだに「職業はプログラマです」と言うたびに、相手の反応を気にして身構えてしまいます。
 だったら馬鹿正直に本当のこと言う必要ないだろと思って、たまに「事務職です」と言ってみたりすると、「そうですか」となんのひっかかりもなくスルーしてもらえるんですが、なんだかものすごい罪悪感におそわれるんですよ、これが。

 そんな右往左往を繰り返したあげく、今は正直に「職業はプログラマです」と言うことにしています。
 まだ昭和だった昔、何も知らなかった高校生のわたしが選んで、平成がそろそろ終わる今、それなりにいろいろと知ったわたしがまだ選び続けている職業がプログラマです。
 だからやっぱり「職業はプログラマです」と言いたいのです。

 多分、人それぞれにこだわりがあって、「エンジニア」とか「システム屋」とかいろいろ名乗っているんでしょうが、わたしは「プログラマ」を名乗っていたいのです。

 そんなこんなでまだプログラマを続けています。
 いろいろなトラブルはあるけれど、わたしにとってはおもしろいお仕事です。

Comment(9)

コメント

じぇいく

ひでみさんこんにちは。
あけましておめでとうございます。
>「えっ? プログラマ?(なにそれ?)」
>「えっ? プログラマ?(この人が?)」
そりゃあひでみさんがパイオニアってやつだからですね。
ぜひリアルコンピュータおばあちゃんの元祖を目指して下さいー。

仲澤@失業者

発表元にもよりますが、子供のなりたい職業ランキングを見ると、
プログラマ(ITエンジニア)等は、結構上位にランクしているようです。
ちなみに平成元年頃のアンケートには、そもそもそういう項目すら無かったのかもしれませんw。

それで思い出したのですが、以前エンジニア向けのアンケートに答えたとき、
「職業」欄に該当するものがなくて、「その他(プログラマ)」と書くしかありませんでした。
プログラマってばエンジニアじゃないのかっと突っ込みたくなりました。

ちなみに職業を聞かれると言えば、入国カード。
Occupation欄には堂々とProgrammerと書いてます(仁王立ちっ)。

きっくす

私も同じ50を過ぎてまだプログラマを名乗ってます。
小数民族だという認識もあったのですが、同様の方が
頑張っておられるのを拝見すると、少しホッとします。
お互い頑張りましょう。。。

onabake

還暦過ぎてもプログラマです。
男性ですが・・

すまとらとら

私も職業は「プログラマ」と言うことにしています。
(50代、男)

情報処理試験でCOBOLがなくなるんですね。

同じく 50台、もうすぐ還暦のプログラムを触ってる人です。
なんか、ひでみさんと、このコラムはどうしても見逃せないです。
共感するんでしょうねぇ、みなさん。
ほとんど匿名で申し訳ないですが、ビッグデータの1ビットに協力します。

ハヤテ

ご無沙汰してましす。40歳です。体調の問題で長時間労働できなくなり、運用の仕事に派遣で入っています。
しかし、そこで使うシステム開発を任されてます。結局プログラマなのは変わらないです。
就職時はガラケー全盛期で最先端、といわれたのも、今は不人気職種になりました。悪いのは職種でなく、業界だと思いますが。

ハヤテ

ブログ拝見させていただいております。
今は社内システムの開発を提案~開発までやっています。
プログラマ―なのかソフ開なのか、呼称はそのときのトレンドでしょうか。

ソフトウェア作る仕事、って感じですね。

ゆー

初めまして。通りすがりのプログラマです。
たまたま、このサイト見つけました。
30代後半でプログラマになった変わり者です。
「プログラマは下っ端か?」の記事を最初に読みました。
僕も自分の意見をガッツリ言うタイプなのですが、
確かにおっしゃる通りで、先に、設計書見た段階で、矛盾に気づくことがあります。
それを言うと、揉める。もしくは揉め事避けるために揉み消される。
プログラマ歴まだ4年くらいですが、こんなに事無かれな世界だと思いませんでした。
辞めよっかな?と思っていた時に、このブログに出会って、50過ぎてもプログラマーって・・・勇気づけられました。
僕もプログラムが好きで仕事にしているので、設計から全部できますが、プログラマって名乗っています。ありがとう。

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