職場と言語を流浪して四半世紀
はじめまして、ひでみと申します。プログラマやってます。
エンジニアライフのコラムニスト様たちのコラムを読んでいたら、突然「わたしも書きたいかも!」とか思い立ち、そのまんまの勢いでコラムニストに申し込んでしまいました。思いつきと勘だけで生き延びている女です。
更新ペースはだいぶのんびりめになると思いますが、よろしければおつきあいくださいませ。
今回、お初なんで経歴なんぞを書いてみることにしました。ちゃんと書くと長くなりすぎますので、とりあえずプログラミング言語遍歴を中心に……。
高校3年になって、いよいよ将来のことを真剣に考えなければいけないことになった時に、「コンピュータ業界に入る」と決めて専門学校に入りました。
コンピュータに興味があった、なんてことはまったくなかったです。専門学校に入るまでコンピュータの類に触ったことがなかったので、好きも嫌いもあったもんじゃありません。
周囲にコンピュータに関わっている人も皆無で、予備知識ゼロでこの世界に突入しました。知ってるコンピュータの名前は「HAL」(from『2001年宇宙の旅』)だけ(←実在しないです。念のため)。専門学校の入学案内書を読むまでコンピュータなどというものはどこかの研究所かSFの世界にしか存在しないと本気で思ってた、ぐらいの状態でこの業界に飛び込んだわたしはかなりなチャレンジャーだった……。
専門学校に2年通ってFORTRANを覚え、卒業後はFORTRANの仕事をしつつ、当時はプログラマの基礎教養と言われていたBASIC(←Visual Basicにあらず)を覚え、その後「FORTRANの仕事が少なくなってきたから」とか言われてC言語を覚えさせられました。
で、プログラマとしてそこそこ使える人になってきたかな~と自信がつきだした頃、いろいろとトラブルがあって会社を辞めました。その後、オペレータ的な仕事とヘルプデスク的な仕事をやってみたんですけど、両方とも数カ月で辞めるという惨事に。
1年の間に3回も退職するというなかなかハードな現実に直面し、3カ月くらい半ひきこもり状態になったんですけど、さすがにそのままだと生活できなくなるので、派遣社員としてプログラマ職に復帰しました。
それ以降、現在に至るまで、プログラマの仕事しかやっていません。
派遣社員になってからはずっとC言語で仕事をしていたんですけど、ある日、いきなりC++のプロジェクトに放り込まれました(C++の存在そのものも知らなかったのに!)。
最初は「オブジェクト指向」という、それまでになかった概念の理解にかなり苦労したんですけど、一度納得してみたらC++はとてもおもしろい言語で、コードを書くのがめちゃめちゃ楽しくなっちゃって、コーディングが「仕事」から「趣味」にシフトしてしまいました。できるだけ長いことこの仕事を続けていきたいなあ、と本気で思い始めたのはこの頃です。
そんなC++耽溺時代(?)に、JSPのプロジェクトのテストを手伝う機会があり、Web言語に興味が出たので、遊びでHTML/JavaScriptを覚えました。
それでもやっぱり本妻さんはC++よね~とか思っていたんですが、ある日、課長と課長代理と主任が3人そろって「Javaを覚えてくれないか」とか言い出し、わたしは「この歳になって新しい言語を覚えるのイヤです~」と言って断りました。派遣社員なのに役職付きの正社員の依頼を断るあたり、我ながら強気だったなあ(苦笑)。
わたしはC++より美しい言語はないと固く信じていたので、他の言語にうつるのがイヤだったし、先輩方から「プログラマ35歳定年説」なんて言葉を聞いて育ったもので、その「定年」の歳になって新しい言語を覚える気力がなかったんですよ。
とはいっても、上の方々に逆らい続ける気力もなかったので、しかたなくJavaの勉強を始めたところ、ちょっとてこずりはしたものの、仕事で使えるレベルになんとかこぎつけました。
この一件は、まだまだプログラマのままで働いていける、という自信をわたしに与えてくれました。目指せ、定年までプログラマ!(笑)
Javaをマスターして以降、新しい言語を覚えることが楽しくなったわたしは、頼まれたらどんな言語でも引き受ける! という姿勢にシフトし、5年くらいの間に、Python、Excel VBA、Visual C++、SQL、JSP/Servletを覚えました。
なんかもう完全なよろずやです。しまいには1つのプロジェクトで5つの言語を使う、なんていうわけの分からないことになってました(便利に使われすぎだよ、自分)。
職場と言語を流浪し続け、今の会社に正社員として雇われたのは3年くらい前です。入社してからVisual Basic、ASP、ASP.NETが使えるようになり、現在はVisual Basic三昧な日々を送っています。
そんなこんなで、18歳で専門学校に入ってから、気づけば四半世紀、コンピュータと付き合っているわけで……はしょりまくって経歴を書いたつもりなのにこんだけ長くなるわけです。
就職した時に「男女雇用機会均等法第一世代」と呼ばれたんですけど、今や「アラフォー世代」とか呼ばれるらしいですよ。なんだかなあ。ちなみにバブルに浮かれていた記憶はさっぱりありません。どうやら、デスマーチをしている間に通り過ぎていたらしいです(泣)。
夢とか希望とか目的とかがあったわけじゃなく、消去を繰り返したら残ってた、という理由だけで選んだ職業です。何度も辞めようと思って、「ちょっと待て、今さら他の仕事で今以上に稼げるか?」と考えて思いとどまるということを繰り返してきました。
それでも、今のわたしはプログラマという仕事が大好きです(なんだか小学生の作文っぽい)。
これまで、与えられた仕様をプログラミングするだけの仕事を、ひたすら続けてきました。
これからも、それだけの仕事で生き延びていくつもりです。
今のところは、ね。
コメント
インドリ
はじめまして、ひでみさん。
私もプログラミング大好き人間です。シンパシーを感じます。
もしまだならば、LISPなどの関数型言語とPrologもお勧めです。
きっと面白いと思います。
それから自分で新しい言語を作るのも面白いですよ。
是非おためしあれ。
ひでみ
はじめまして、インドリさん。
コメント第1号! ありがとうございます。
> もしまだならば、LISPなどの関数型言語とPrologもお勧めです。
> きっと面白いと思います。
いろいろとがんばって覚えてきたつもりなんですけど、まだまだ触ったことのない言語がたくさんあるんですよね。
機会をみつけてつっついてみたいと思います。
> それから自分で新しい言語を作るのも面白いですよ。
> 是非おためしあれ。
オリジナル言語をつくることにも興味はありますが、今のところは既存の言語を覚えるのが楽しいですね。
開発者の方々の思想みたいなものがみえた瞬間が特に。
にゃん太郎
はじめまして、ひでみさん。
年齢的にもほぼ同世代ですね。私も目的や希望があった訳ではなく(他に夢はありましたが)消去法で結局今の仕事に就いています。ロジックを考えるのが好きなのでいろいろな言語でたくさんプログラミングをしました。
私もずっとプログラマで行きたかったのですが、結局現在はプロダクトマネージャーになってしまい製品企画から仕様書と工程管理がメインになってしまいました。でもこっそりいろいろなツール作りながらプログラムはしてます(笑)
行けるところまでプログラマで頑張って下さい!
ひでみ
はじめまして、にゃん太郎さん。
コメントありがとうございます。
> 私もずっとプログラマで行きたかったのですが、
なにかってーと「おれにもコーディングをさせろーっ!」と叫ぶ同年代のSEは何人か知っています。
なんか、私を見てると腹が立つらしいです(苦笑)。
> 行けるところまでプログラマで頑張って下さい!
がんばって居座ります(笑)。