あるコミュニケーションのカタチ
【Intro】
「コミュニケーション」。この一語には、非常に多くの意味が込められている気がします。まさに十人十色、人によってこの語からイメージするものは異なるでしょう。今回はわたしのごく身近にある「コミュニケーション」のうち、わたしの勤務している会社で行われている、ある「コミュニケーション」をご紹介したいと思います。そんなに目新しいことではないので、同じようなことをやってらっしゃる方がいらっしゃるかもしれませんね。
【ケーキ de お祝い】
その「コミュニケーション」とは、「お祝い事のとき、ケーキをプレゼントする」というものです。誕生日であったり、資格を取得したり、初めて本社の外で仕事をすることになったり、そういったちょっとしたイベントの時によくやります。
典型的な流れは下記の通り。
- 対象者に気付かれないよう、ケーキ等を準備する
- 対象者に気付かれないよう、何か適当な用事をでっち上げて外に誘い出して時間を稼ぎ、その間にケーキ等をセッティングする
- 頃合いを見計らって本社に戻る
- オフィスのドアを開け、対象者がケーキの近くに来たら「おめでとうございまーす!」
これをやるのは誕生日が多いのですが、「対象者に気付かれないようにする」というのがなかなか難しいですね。特に「誕生日」のように必ずあるイベントでは、対象者に気付かれてしまう場合があります。ですので、誕生日当日ではなく、数日ずらしてやるなど、サプライズ度がアップするような工夫が大切です。
この手のイベントは、エスカレートするのが常でしょう。実例を挙げてみますと……
- 大きくなる(カットケーキ → ホールケーキ)
- 個数が増える
といったあたりでしょうか。見た目のインパクトが大きくなる方向にエスカレーションすることが多いようです。常にケーキではなく、たまにタルト類などにするのも結構インパクトがあります。季節ごとにいろいろな果物を使ったタルトが出てたりすると、それを買うことが多いですね。たまに同じものを2つ買うこともありますが、やめておいた方が無難です。
ちなみに弊社では、近くのデパ地下にいろいろなケーキ屋さんがあるので、そこで買ってくることが多いです。結構甘過ぎなくておいしいものもありますので、そういったのを狙うとおすすめです(見た目とギャップがある場合もありますが)。
【これだけは「ダメ、ゼッタイ」】
これをご覧の方は分かっていらっしゃるかと思いますが、念のため。
気をつけなければいけないのは、「いじめにならないようにすること」と「無駄にしないこと」。あくまで「お祝いの気持ち」は忘れてはいけませんし、食べ物を無駄にしてはいけません。あくまで「楽しく」そして「おいしく」行わなければいけません。これは必須事項です。そして、「お祝い」であることをお忘れなきよう。
特に「楽しく」はポイントで、いくらエスカレートしたとしてもシャレで済むレベルにしておかないといけません。そうしないと肝心の「お祝い」にならないですからね。「楽しく」といえば、ケーキにつけるメッセージプレートに1ネタ仕込んでおくのもおすすめです。あ、マジパンでできた「くまさん」とかの類はやめておいた方がいいと思います。
「おいしく」を実現するためのポイントとしては、「みんなで分け合えるようにする」といったあたりでしょうか。弊社では、なんだかんだいって、オフィスにいるみんなで分け合って食べることが多いです。タイミングさえ間違わなければいい休憩にもなりますし、何より仕事の時とは違ったコミュニケーションがとれます。あとは、ヘビーなものは避けた方がよいでしょう。特に対象者が男性の場合、そもそも甘いものがそんなに好きでない場合がありますので。
自制がきかない性分の方はご注意ください。
【オフィスの外でも「お祝い」を】
通常はオフィス内で行うことが多いのですが、ときたま変なタイミングで実施されることがあります。例えば、仕事帰りに呑みに行った居酒屋でお店の人に協力してもらって「お祝い」。そんなパターンもおすすめです。お店の人にはいい迷惑かもしれませんが。
お店の人にお願いしてお皿に移し替えてもらい、ろうそくに火をつけた状態で運んできてもらう……。「オフィス内では何もなかったから、今年はないんだな」と思わせておきながら呑んでる席で「お祝い」すると、油断していることもあり、結構びっくりするものです。
注意点としては、何よりお店の方のご迷惑にならないようにすることが第一でしょう。あとは、いつも誘ったりしないのに急に誘ったりするとかなり怪しまれますので、そのあたりはご注意ください。
【お祝い以外のバリエーション】
こういったことをやりだすと、本来の目的から断線してくるものです。その一例をご紹介しておきましょう。「お祝い」とはちょっと違うのですが、誰かへの「労い」の意味を込めてプレゼントしてみるのもいいかもしれません。
これはわたしが実際に経験したことなのですが、朝出社したら机の上に羊羹やどら焼きが山盛りになっていたことがありました。当時、わたしはコンビニで売っている羊羹やどら焼きを、1日1個食べていました。仕事が忙しかった時期で疲れがたまっていたこともあり、甘いものが食べたかったのです。
ある日、わたしの机の上が羊羹でいっぱいになったことがありました。上司や先輩が「1人1箱ずつ」買ってきてくれたようです。しばらくは羊羹を買う必要がなくなったのはいいのですが、すべて食べ終わるまでに相当時間がかかりました。似たようなシチュエーションで、どら焼きが山盛りになっていたこともありました。
これはやり過ぎとしても、こういったパターンをうまく組み入れてみるのも良いかもしれません。特に仕事が大変なときなどは、いい息抜きになります。……くれぐれも限度を超えないようにご注意を。
【Outro】
この「コミュニケーション」ですが、弊社の外に広がり始めています。もしかしたら、貴方もこの「コミュニケーション」に触れる機会があるかもしれません。先手を打って貴方がこの「コミュニケーション」を使ってみてもよいかもしれませんね。
「おすすめします」とは言いませんが、ひと味違った「コミュニケーション」を楽しんでみるのも意外といいものです。貴方の周りには、どのような「コミュニケーション」がありますか?
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