技と名がつくと深入りしてしまうスキルマニアのエンジニア

視点を変えて物事をみるということ

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 雨が上がった後の曇り空。ザクザクと歩く砂利道。おろしたてのジーパンに泥が跳ねた。桟橋の先にある和室に入る。お約束なので正座してすまし顔をしてみた。ゆったりとしたお茶をいただいた。死ぬなら畳の上で死にたいと言ったのは誰だっただろうか。いま、畳の上で話しているのは生きてきた道だ。

 インタビューなんてガラじゃないなぁと思う。けど、意外としゃべれるている自分がいた。せっかくなので、つれづれに書こう。情報はいろんな角度から眺めてみるべきだ。

■そこに何かがある

 ゴミ漁りの怪人、村崎百朗というヒトがいる。彼はある日、20年前の日記とノートをゴミの山から発見した。ページをめくる。白紙。何も書かれていない。

 まっさらな日記に意味があるのだろうか。実はある。彼はこう読み解いた。日記の持ち主は、20年生きてきて語るべき言葉がなかった。これから先も書くこともないから捨てたのだと。

 ふと思う。もしエンジニアになっていなければ、わたしは何をしていただろうか。何も語ることもない生活をしていたのだろうか。書く言葉も、書くための技も知ることもなく生きてきたのかもしれない。

■書くとい道具の使い方

 わたしはエンジニアだ。ずっと続けていて思うこと、悩むことがいっぱいあった。語るべき言葉、刻むべき文字がたくさんある。

 本棚で整列しているノートたち。Javaの授業を受けていたときのものがあった。ページをめくる。手書きのフローチャート。余白になぐり書き。

 「迷ったら紙に書け」

 先生の言葉だ。プログラムに迷ったら紙に書けと。頭の中で考えていることなんて本当はたいしたことないと。そうですね、先生。でも、迷うのはプログラムだけではありませんでした。

 言葉にすることで気持ちや考えははっきりする。とりとめのない、まとまりのない思考に線が引かれる。迷っているなら迷っている。悩んでいるなら悩んでいる。言葉として書いてみる。じゃあ、次はどこに迷っているのか。何が原因で悩んでいるか。カタチにすることで思考が次へと進む。

■One Step

 アルバムでも、小説でも、1作目が最高傑作で2作目以降はサッパリという作家はたくさんいる。デビュー作ですべてを出し切ってしまうからだ。いや、1つの作品に全力を尽くすのは間違ってはいない。問題はその後だ。次の作品を作るまでに何をしていたか、ということが問われる。

 英語に「差分を教えろ」という表現がある。久しぶりにあった友に投げかける言葉だという。以前あったときと何が違うのか。どれだけ成長したのか知りたい。という意味らしい。

 どこかで次のインタビューがあるとすれば、今日の話を繰り返してしまうのだろうか。だとしたら、未来と現在の差分が何もないことになるだろう。何も変わらない自分でいいのだろうか。否。ページをめくる。新しいページには新しい言葉を。そう思った。

 曇り空が晴れる。インタビュー終わり。

 どこか遠くからレベルアップを告げるアラート音が鳴り響く……。

【本日のスキル】

  • コラムニストスキル:レベル27
  • 自己紹介スキル:レベル1
Comment(2)

コメント

組長

オハヨウゴザイマス。組長です。

インタビュー読みました!20代後半からエンジニアになられたということで、何となく勇気が湧きました。頑張って勉強します。

>英語に「差分を教えろ」という表現がある。久しぶりにあった友に投げかける言葉だという。以前あったときと何が違うのか。どれだけ成長したのか知りたい。という意味らしい。

How have you been? ですかね?英会話では「久しぶりー。どうしてたん?」っていうぐらいの意味で喋ってましたが『どれだけ成長したのか知りたい』っていう観点は面白いですね。そうかー、そういう意味もあったんだ。日本にはない前向きな質問だな、と思いました。

はがねのつるぎ

>組長さん
コンバンワ。

Whst's new なんかもそうゆうニュアンスが含まれているみたいです。
更新し続けなければならない運命にあるのはヒトもWebサイトも同じなのでしょう。

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