シリコンバレーで現役デバッガやってます。

BUG009 - 週明けのNY株式市場はマーティンルーサーキングデーの祝日のため休みですが、シリコンバレーは休みではありません

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 正月早々、休日出勤?いや違います。誰が「休日」って言いました?「祝日」ですよ。そもそも「祝日=休日」っていったい誰が決めたんでしょう?

 こんにちわ。全国のITエンジニアの皆様、今年もよろしくお願いいたします。早速ですが、このコラム専用Twitterアカウント作りました。@elcaminoreal255です。こちらもよろしくです。さて、日本では国民の祝日法という素晴らしい法律のおかげで、普通のITエンジニアにとってカレンダーの赤い日はすべて自動的に「祝日=休日」というのが当たり前です。今年の日本のカレンダーを見ると、「おお、9月に5連休!」なんて嬉しい悲鳴が聞こえてきそうです。一方、アメリカのカレンダーをご覧になった方は気がつくと思いますが、祝日には祝日の名前がちょこっと記されているだけで、決して日曜日のように赤く印刷されてはいません。祝日も平日と同じように黒です。それぞれの祝日を休みとするかどうかは、それぞれの地域や組織、早い話がそれぞれの会社で勝手に決めることなのです。また、あくまで祝日はお祝いする日であって休みかどうかは関係ないので、振り替え休日などというありがたいシステムも存在しません。振り替えにするかどうかは各組織で決めることです。

 下の表はWikipediaにあるアメリカの主な祝日という表を元に、今年のNY証券取引所の休業日、それと私の個人的経験からですが、公立小中学校の休み、デパートの休み、それと典型的なIT企業の休みを並べて作ったものです。(アメリカとお仕事している方には保存版ですよ!)もちろん、学校の場合は他に日本と同じように、夏、冬、春休みがそれぞれあります。◎はほぼすべて休み、△は場所による、×はほぼ通常通り、と読んでください。

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 日本の会社の場合、カレンダーの休日以外にも年末年始とか、お盆とか、ゴールデンウィークの谷間といった、黒いのに休みという日がありますが、アメリカの場合、この表に載っていない日、例えば1月2日とか12月30日とかはどうかというと、建前上ごく普通の日なのです。実際には多くの人が有給休暇をとってどこかへ行ってしまったりしているので、オフィスは閑散としていたりしますが。

 ついでに、実際の日数を数えてみます。2015年の日本のカレンダーでいうと、土日に加えて祝日が15日(春分の日の土曜を除く)、年始が1日、年末が3日、お盆が5日、だとするとこれで合計24日です。一方、この表のIT企業の場合、最も少ないケースでは8日しか休日はありません。「えー!こんだけ?」と思われると思いますが、こうしてみると実際かなり少ないのです。1月1日の次の休日は5月末までほぼ5ヶ月もなかったりします。それゆえ、以前このコラムに書いたように、休日が集中する11月の感謝祭以降、街中が異様な盛り上がりを見せるのも無理はありません。

 さて、一方の有給休暇ですが、これも実はあまり恵まれているとは言えません。私の個人的経験ですが、多くの会社では入社時点で1年あたり10日からせいぜい15日、在籍年数が増えるに従って少しずつ増えていくという、なんとまあ、極めて年功序列的な仕組みを採用しています。「シリコンバレーでは、2年で次々転職してキャリアアップ!」などと言うと聞こえはかっこいいのですが、残念ながらそれでは一向に有給休暇は増えてくれません。ただし、カゼで寝込もうものなら貴重な休暇を減らしてしまいますが、多くの企業では病気やケガは有給休暇と別にある程度まで自由に休みを取れたりします。それでも子供の学校行事とか、免許の書き換えとか、家具の配達があるとか野暮用が重なることがあるのですが、そのへんはあうんの呼吸で、という雰囲気はあります。

 実のところ、年に10日しかない有給休暇にもかかわらず、年に一度、遠い故郷の国へ飛行機を乗り継いで家族連れで帰省しようというのですから、かなり無理があります。実家でゆっくりしようと思えば、ほとんどの有給休暇を一点集中投下して取らざるを得ません。官民上げて有給取得率の向上を図らずとも、みんな残りの有給日数を指折ってカウントしているのにはこういった背景もあるのです。

 それではまた。今年もがんばって働きましょう!

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