休暇はどう過ごしていますか
■皆様はどうですか?
「ワークライフバランス」や「見える化」「個人のブランド化」など、昨今の日本社会やこの業界でも、日々聞かれる言葉。
“楽しく仕事ができているか”
“自分の生活はハッピーなのか”
どちらの割合が多いとか少ないではなく、共に自分にとっていい割合で充実しているということが、良いエンジニアライフだと思います。きっと中には、日曜日のサザエさんを見て、翌日からの1週間が憂鬱になっている方もいらっしゃるかもしれません。情熱大陸(テレビは見ないという方もいるでしょうが)が終わる頃には、感覚的に月曜日の始まりくらいになっているという方も、もしかしたらいらっしゃるでしょう。
世の中が好景気であろうが不景気であろうが、自分の人生や時間は自分が自由に決めて過ごしていいものです。社会人になるまでは時間を自由に使っていたのに、社会人になってからは時間に使われている、というのも悲しい話です。いや、そんなことを考えたりする状況ではないという方も、勿論いらっしゃるのはわかります。
- 日本の雇用状況は著しく悪化の一途を辿り、先行き不透明
- 自分のいる会社も日々混沌としている
- 身の周りでは明るい話が1つもない
- 大手のリストラや大幅な下方修正の影響で、苦境を強いられる
私の所属する会社でも同じようなことが起こっています。そして多くの人がきっと、誰かが景気や雇用が上向きになるきっかけを作ってくれることを、他力本願であるかのごとく祈っています。
では、自分自身はどうでしょうか。上を向いて歩いていますか。最近の自分を思い出してください。自分にいいことをしてますか。もしかしたら、ちょっとご無沙汰ではないでしょうか。
■どう過ごしているか
【写真を撮る】
(私の場合)最近では、週末に写真を撮りに色んな所へ行っています。デジカメではありません。勿論、デジタル一眼レフでもありません。銀塩カメラといわれる、フィルム式の古いカメラを使っています。子供の時に撮った写真を父に褒められて、それ以来です。
名機と言われた一眼のキヤノンFやバルナックライカ、二眼レフのヤシカフレックス。フィルムは、ローライという会社のモノクロフィルムです。オシャレに聞こえるかもしれませんが、正直、重くて地味だと思います。複数台抱えていると、肩や首が間違いなく凝りますし、抱えながら歩き回ると、ビリーズブートキャンプ並の運動をしているようです(消費カロリーは定かではありませんが、疲労は同等のような気がします)。
なぜ、デジタルカメラでないのかというと、3つ理由があります。1つは“現像”まで待っている時間が楽しめること。2つ目は、プリントの出来上がりが自分の思った通りにいかなかったり、逆に想像をはるかに越えて素晴らしいものが出来上がったりする、その楽しみを味わうことができるからです。3つ目は、扱うフィルムの種類や絞り・スピードによって、写真が様々な趣を表現してくれるからです。コストはかかりますが、デジタルには絶対に真似のできない、価値のあるものができます。
先日、井の頭公園に撮影に行きました。パフォーマーがそれぞれ自分の感性のままに表現し、観客を楽しませます。それを囲む人・自然・太陽の角度を、感性のままに捉え、シャッターを押します。それをじっと見ているおじいさん(おじいさんというのは失礼ですね)。カメラという共通の趣味で咲く話。一期一会です。楽しいと思える、充実した時間でした。
【音楽を聴く・音楽について語り合う】
長年続けている音楽。音楽をやっているおかげで、エンジニアでJazzやRockが好きという方が数多くいるということがわかりました。
もう数年も前になりますが、お茶の水に伝説のBarがありました。ITエンジニア、大学の教授、大手レコード会社、とある新聞や大手出版社の編集長・若手の税理士など、階層や年齢を問わず多くの方が集うBarでした。
Queen、山口百恵、南沙織(篠山紀信の奥さん)をこよなく愛する人がいれば、AORやRock、Jazz好きなお客さん、HIPHOPやR&Bが好きなお客さんがいたり。毎週金曜日は色んな人が音楽という共通のものを楽しみ、語りあっていました。人が共通の趣味で繋がっていくきっかけを提供してくれていたのです。
今ではそのような場所はなかなかないですが、1つ思うことといえば
“好きなことをすることによって、様々な人との対話ができた”
ということです。
あくまで自分のことですが、趣味というものは自分だけのぜいたくな時間を過ごすものであると同時に、人の心や繋がりを豊かにするものだと思います。
写真を撮ることによって写真展を開いてみたいという欲が出てきました。それに加えて、今度は余暇を利用して、外国で撮ってみたいと思うようにもなってきました。来週は、どんな場所で写真を撮ろうかと考えています。それを考えるだけでも楽しいです。仕事や職場の悩みも、自然とどこかへ飛んでいってしまいます。
■自分にいいこと、してあげてください
「あ、これは(自分にとって)いいことだ」と思ったら、ほんの少し、やってみませんか。
きっとリリース前だったり、年末業務の詰めで忙しかったりして、「よくここまで頑張ってくれた」という自分自身への労わりを、多くの方が忘れている気がします。
以前は私もそうでした。日曜日の夕方あたりから憂鬱で、自分はこの先どうなるんだろう、このまま進んでいっていいのだろうかと、ゴールの見えないマラソンをしているような感覚でした。
今は、ワークとライフのバランスが取れ、それぞれの到達点(目標)も明確になった気がします。外は寒いですが、人の交流は暖かいと感じる、私的エンジニアライフです。