可能か不可能かは別として、面白いこと中心に書いていきます。

未曾有の危機を「私は」どう乗り切るか

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 昨今の経済状況はみなさまご存じの通りなので省略致しますが、わたしが所属する会社も厳しく、

採用しても案件がない、もしくは配属できない→だから採用できない

という負のスパイラルが起こってます。

 その上、プロパーも案件が終了し、どんどん自社戻り、待機になっている状況です。おそらく同規模のSIerであれば、同じような状況になっているのではないかと思われます。

 また、ここ最近感じるのが、採用媒体の大幅な価格下落に伴う、セールスの“セール”。電話での媒体の売り込みが、悲鳴に聞こえてなりません。そして悲鳴の後、まったく聞こえなくなってしまいます。

 正直、企業の人事採用であっても、辛いです。

■100%の主体

 どの企業も(とは言いませんが)景気が回復するのを、冬眠しながら待っている状況かもしれません。

 国内で景気回復のきっかけが起こるのを期待する反面、毎日のように起こるリストラや倒産のニュースが駆け巡り、“悪化”という支配下に、人も企業も家庭も置かれてしまいそうです。

 「前向きになれ」とか、「こういう時こそ明るくいこうよ」という言葉をかけることが、時には悪のように聞こえ、人と人の間で“コミュニケーション感の相違”が起こります。

 「自分なら」と考えることができれば、幾分かはその人の気持ちの中に灯りが灯るでしょうが、それは現状を受け止め、しっかりと地に足をつけていればこそだと思います。

 今だからこそ発想の転換だったり、逆境がチャンスということもいえるかもしれませんが、それは「ゴールのあるマラソン」をちゃんと走っているといえる状況下でのものでしょうか。

 今をチャンスに変えるというのは、到達や達成が瞬時に描けるからこそ可能ではないかと思います。見えないゴールに向かって走っていたとしても、時には追い風が吹くかもしれませんが、それは“バッファ”と捉えるべきではないかと思います。

 しかし、“今”のこの状況を別の言い方で言うのならば、“制約”なのかもしれません。

 その中でこそ、発想やアイデアが生まれやすいというのを、多くの人が忘れてしまっていると思います。

 そこにさえ気が付けば、自分を取り巻く環境が必然的であるのと、その環境から何が構築できるのかという慎重かつ的確な捉え方、そして、それをもとにしたアイデアが舞い込んできます。

 その時、あえて問います。

 「自分なら」どうしますか。

■「Think」という贈り物

 言葉の通り、“考えろ”です。

 会社が不景気で厳しい状況が続き、自分にも影響があるかもしれないという不安が付きまとう毎日の中で、今だからこそ、自分の振る舞いを考え、実行すべきではないでしょうか。

 それは、

  • より安定したところに転職をするということでしょうか?
  • それとも今は転職よりも勉強ですか?
  • または、別のことをしますか?
  • そもそも、安定とは“会社”に求めるべきことなのでしょうか?

 大手に就職=安定という神話は、サブプライムローンに端を発したこの不景気において崩壊したことが実証されました。

 就職活動をする学生も、昨年にも増してますます安定指向が高まっていますが、その思考こそが、安定からどんどん遠ざかっているように思えてなりません。

 Thinkというのは、ただ考えろということではありません。自分が今まで得てきた経験やスキルをどうメソッドに置き換えて、それをどうセグメンテーション(経験を各項目別に細分化)し、それらをどのゴールに到達させていくかが“Think”です(これらを整理するために、マインドマップなどを使用することお勧めします)。

 これにより価値が生まれ、やがては“自分ブランド”ができていくのではないでしょうか。

■終わりのはじまり

 (今の)自分の状況において、終わりのはじまりが起こるのは前述のThinkが鍵だと思っています。

 今さらながらですが、会社はそもそもスキルを磨く場所ではなく(100%違うとは言いませんが)、スキルを発揮する場所であるといえます。

 “他環境”への依存から早く脱却し、できるだけ自分の仕事を他の人(クライアントなど)に評価してもらうことで、第三者に対しても“見える”スキルを自分のものにして欲しいですし、エンジニアとしての幸福をつかんで欲しいと願ってます。

 もしそれが難しいようであれば、経験と現在のリスクに対し、それを明確にする方法(同時にリスク回避のノウハウにも結びつく)を明確にすることによって、社会もしくは企業のニーズとウォンツに結びつけていければと思います。採用する側としても、そのきっかけになっていけたらと思っています。

 販管費で成り立っている管理部門や事務部門も、自分たちの給与や経費は、エンジニアの方々が働いて稼いだお金から賄われているということを、今一度しっかり感じていかなければならないと思います。

 すべては“考える”からはじめていきたいと思っている今日この頃です。

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 ところで、“未曾有”を“みぞうゆう”と読むのは、それはそれで危機なのでは、と思うのはわたしだけでしょうか(笑)

Comment(4)

コメント

毘政

考えます。
考えて、考えて、道を切り開きます。

SHiN.

■毘政様

コメントありがとうございます。
主体的且つ客観的に考え、又、こういうとき「○○ならどうする」というような
ことも考えつつ、私自身も道を切り開いていきたいと思います。

nzk.mkting

こういう時こそ、技術者の方々に、以下のことを「考えて」もらう機会になるのかもしれませんね。
・自分が行っている仕事がどれだけの売上や利益になるのか?
・また、自分の仕事がどれだけの付加価値を創出できるのか?
・直接売上に結びつかない仕事でも、
 どれだけ会社に貢献して、自分自身の付加価値を高めることができるのか?
資本主義社会における企業活動は、利益の最大化が目的になります。
自分の価値が利益を生み出す、という視点で仕事をしてみるのもポジティブになってよいのではないでしょうか。

■nzk.mkting様

コメントありがとうございます。
そうですね。自身が、会社及び社会や業界に対して、何を生み出し、アウトプットできている
のかということと、自分がどの位、売り上げに貢献しているのかということも含めて「考える」
ということを”考える”機会を(主体的に)持てば、それぞれに対して、新たなきっかけとなるのでは
ないかと思いますし、私自身もそれを実感するために動いてます。

これらを行うことによって、マインドといいますか、気の持ち方や日々の仕事への取り組みが
全然違いますね。加えて、自分の仕事に対する実感が増します。

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