ギャルプログラマの生い立ち
◆自己紹介
はじめまして。森姫(もりひめ)と申します。簡単なプロフィールにもあるとおり、age嬢風味。どこが? と聞かれると「外見」と答えます。
髪を盛り、巻いて、ギャルの服に身を包む、25歳女子(2009/07/10現在)です。よく、アパレル関係のお仕事か、それこそ本当にage嬢に間違われるのですが、これでも一応は業務経歴5年目のプログラマなんです!(注:転職を繰り返しているため、今だSEになれず)
◆好きです
そんなどこにでもいるようなギャルが、プログラマという職種に恋をしたのは今から10年前。15歳の時でした。
理由はどこにでもあるような「憧れ」からスタート。好きな人がプログラマで、自分も同じようになりたい! というなんともお子様的な恋心から、まずはHTMLを勉強。
好きな人に好かれることじゃなくて、好きな人のようになりたいと思うあたりが、当時は若かったと今でも思います。しかし、このHTMLの勉強がわたしの人生を左右してしまったのです。HTMLをプログラミング言語と呼ぶかという議論は別として。
生まれてはじめて「アンカータグを使用して別ページへ移動」という初心者にしては大事を成し遂げた時、わたしの中の赤い実がはじけました。
世の中に、こんな素敵なものがあるの? 自分が作ったものが、動くの? 動いちゃっていいの??
そんなことが起こったら……ほれてまうやろー!!
アンカータグと同時にわたしの恋心もプログラミングにすっかり移動してしまったようです。好きな人のようになる! という目的はすっかり消えて、ただ、プログラミングに恋い焦がれる女子になってしまいました。
◆口を開くとオタクだから、孤独
プログラミングに恋したわたしは、追いかけるに追いかけて、プログラミング授業のある高校へ進学しました。そんな素敵な授業のある学校です。同志はいくらでもいる!! 共通の恋心を持つ友人はたくさんいるのではないだろうか? という期待。期待は高校1年生の春で崩れました。
恋心なんて普通は人間に対して抱くものです。わたしのようなちょっと変わった人は周りにはいませんでした。プログラミング学科があるといっても、中身は普通の女子高生で成り立っているのです。話題と言えば、最近放送されているテレビの話題や、ショッピングの話題。彼氏のことや、恋の話。
「好きな人いるの?」
「え? プログラミングが好きだけど、それ以外はあんまり興味ないな……」
おまえはどこの中学生男子だよ!! などの各種ツッコミが来る以前に、周囲は唖然としております。外見、普通の高校生なのに口を開くとどこかずれているため、周りに溶け込めない。
気がついたら1人。しかし、どうしたものか孤独になればなるほど燃え上がるのが恋です。恋は1人で燃え上がるものです!!(断言)
◆燃えあがって将来の夢へ
燃え上がった恋の炎は一向に消えることなく、そのまま成長したわたしの就職目的はもちろん「プログラマ」でした。
順調にプログラマへの道を駆けのぼり、ITバブルだった当時は就職に困ることなく、プログラマになれました。とうとう、夢がかなった!! 長年の恋が実った感じでした。しかし、現実は……。
◆恋愛感情で仕事ってできるんですか?
ベストアンサー:できませんでした。
以下、その理由。プログラムを組んでいるときは幸せなんです。しかし、就職した会社の業務内容が理解できず……。たまたま物流関係のお仕事だったのですが、発注、納品、受領、それらにあったプログラムをつくらないといけないのです。
学生の時のように「好きなプログラムを好きなように組む」なんてことはできません。物流を理解して、それらにあったプログラム。そして会社から受け継がれている独自の手法による設計。制約されると恋は諦めるか、燃えあがるかどっちかなんですよね。わたしはあきらめてしまったのです。
どうしても、物流が理解できない。勉強しても全く分からない!!
さらにいうと、なんだ、会社独自の設計手法は!!(なんでDBの名前が日本語なのよ……。打ちづらい)
◆そんなことで、恋を諦めるの?
いくらがんばっても物流が理解できないし、それは自分の好きなことではない、と思って、思い切って異業種への転職を考えたこともあります。が、もうプログラミングに恋をして10年近くたっているわけです。
そんな小さな挫折で諦めるのか? 今まで積み上げたものを壊すのか?
となったら、再び燃え上がるまで!!
物流が理解できなくても、理解しようとする心はあるはず。「理解できない……」といいながらも、なんとか同僚に教えてもらいながら組んだプログラムには感動すらします。
そんな感動で恋を続けてもいいんじゃないのか? 夢があっていいじゃない!! わたしは恋を続けます!!(断言)
◆余談
最初にも書いたとおり、わたしは見た目はage嬢を意識したギャルなんですけど、本当に普通のプログラマです。なんで見た目がギャルなのかっていうと、ギャルの格好が好きだから、としかいいようがありません。
プログラマだからスーツ着ないといけない!! っていうことはないと思います。あ、客先にいくときは別ですけど。
◆自己紹介の終わり
以上がわたし、森姫の自己紹介です。長々とありがとうございました。最後になりましたが、今後このコラムでは「プログラムに恋しちゃった女子」の仕事や技術に対する情熱をお届けしたいと思います。
IT初心者エッセイ風ですが、たまーに役に立つことも書くと思いますのでよろしくおねがいします!