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面接の落とし穴

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 これは、最近あった失敗談です。

 転職活動中のA氏。何度も企業に応募しても、書類選考を通過できず……。ようやく面接へ進めたB社。企業研究や志望動機の準備も万端にして、気合を入れて臨んだ面接は、よい調子で進んでいました。

 手ごたえを感じるなか、面接官から最後の問いが。
 “では、Aさんから質問はありますか?”

 特に質問を用意していなかったAさんは、思わず
 “残業はどれくらいありますか?”
 “ …… ”

 後日、当社に届いた面接結果は「不通過」の通知でした。その理由を担当者に聞くと、面接の評価はまずまずでしたが、合否を分けたのは最後の残業を気にする姿勢だったそうです。

 A氏は残業を気にしているのでしょうか? 答えは“いいえ”でした。仕事量を気にしているわけではなく、咄嗟に出た言葉が“残業”だったそうです。

 面接官からすると、候補者から最初に出てきた質問がその人にとって一番の関心ごとだと思うのは当然のこと。関心が「仕事の中身」ではなく、「仕事の時間」に注がれている、と思われてはイメージダウンですよね。

 印象を左右する大切な質問タイムだからこそ、自己PRに活用しない手はありません。残業や手当てなどの質問をする前に、その会社の競合他社や事業環境を調べて「きちんと考えた質問」ができれば、あなたの印象度アップにつながるはずです。

 面接の準備では想定質問の答えをまとめることに専念しがちですが、企業への質問を準備しておくこともくれぐれもお忘れなく。

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