ルールさえ作って守っていれば安全だ! -思考停止のススメ?!
効率よりもルールを守ることが大事
「日本式の考え方に違和感を持つ外国人エンジニア」という記事がありました。
日本人は仕事に対してルールを優先する一方で、非効率で生産性に対する意識が低い、と外国人エンジニアに思われているようです。
ルールさえ作っておけば安心?
私の職場では、何かしらの障害が発生すると、とりあえずは対応します。そしてそのあとで再発防止策を考えて実施することになります。
同じ失敗を繰り返さないようにルールを作るのです。よくあるケースが、「○○をするときにミスに気づかなかった」ので、「二人で二重のチェックを行う」とか「チェックシートを作る」というルールです。ルールができてしまえば一件落着です。こういった経験がありませんか?
ルールさえ作っておけば、みんなそのルールに従うはずだ、従えば同様の障害は起こらないはずだ、だから安心。なのです。そのルールの効果があったかどうかまでは追求されないことが多いのです。
でも、ほんとにそれで大丈夫?
外国人は日本人ほどルールを重視しない
昔、私が初めて海外に行ったとき、思ったことがありました。横断歩道で、信号が赤でも歩行者はみんな道路をわたるのです。日本だとみんな信号を守ることが多いです。交通の少ない道で車が見えなくても、歩行者信号が青になるのをじっと待っているのです。ルールを守るのです。私も、近くに子どもがいて見られているときには青になるまで待ちます。
ルールを守るのは良いことです。でも、信号の目的は何だったでしょうか。車や歩行者がぶつかることなく円滑に通行できるようにすることです。車が走っていなければ、「赤信号のときは待つ」というルールを守らなくても目的は達成できます。
自分の安全を守るのはルールか自分自身か
ルールだから守る。それは良いです。ただ、ルールさえ守っていれば安全は保証される、と考えているとしたら危険です。「法律を守ってまじめにやっていれば、国が自分を守ってくれる」そう考えている日本人が多いように思えます。
信号を無視する外国人は、「自分の安全を信号に託さずに自分の意思で守っている」、そう考えると立派です。単にルールを守らないいいかげんな外国人もいますけど。
ルールだから盲目的に従う、のは考えなくていいので楽です。でもその思考停止によってあとでひどい目に遇うこともあります。「年金さえ払っておけば老後の生活費は安心」と思って生きてきた人たちのように。
ルールだからと盲目的に従ってはいけません。思考停止してはいけません。なぜそのルールがあるのかを常に考えて行動しましょう。
ということで、赤信号でも道をわたりましょう。
って、そっちかよ!
あべっかんでした。
先日案内した、8/10に東京で開催する「あべっかんのふざけたコラムの書き方講座」は申し込みが殺到しています ポツポツ来ています。ぜひお越しください。
コメント
匿名
>信号が赤でも歩行者はみんな道路をわたるのです。
あのですね…。
海外でそれが通用するのは、歩車分離が日本よりも進んでいるのと、ドライバー側の歩行者優先が徹底しているからです。
日本みたいにドライバーが歩行者優先義務も一時停止義務も守らない(それどころか減速すらしない)国でそれやったら、おそらくビタミンKシロップを投与してもらえなかった赤ちゃんが頭蓋内出血を起こすのと同程度の確率で死人が出ますよ。
人の生命に係わることなのに調べもせずに無責任な事を言わんでください。