某大企業のリストラを目の当たりにしてヤケ酒をすする
お茶をすすっている場合ではない
Horusさんの先週のコラム「某大企業の大型リストラを横目に見ながらお茶をすする」で大型企業のリストラについて語っていました。これについて書いてみます。
私が勤める会社と同系列の某大企業でもリストラが行われました。私の友人のRさんがその対象になったので話を聞いてみました。
Rさんは研究職としてある部門でずっと働いてきました。何百人もいる大きな部門です。ところが会社がその部門の技術から撤退することとなりました。その部署にいた社員たちは働く場所がありません。全く別の部門で営業職をやるか会社を辞めるかの選択に迫られました。
技術一本で何十年も働いていたRさん。いまさら営業の部署には行きたくない。ということで退職しました。そして今では職安に通っています。Rさんはお茶をすすっている場合ではなくなりました。その代わりに行きつけの飲み屋でやけ酒をすすっています。
個人の頑張りと大企業の業績は無関係
Rさんがどれだけまじめに働いて会社に貢献してきたのかは私は知りません。でも貢献したしないに関わらずリストラ対象となってしまうのです。なにしろその事業から撤退するのですから。
小さな会社だと、個人の頑張りが会社の成果に反映されます。ですから「リストラされるのは実力がない人だから自業自得だ」ということもあるでしょう。けれども大企業では、個人の頑張りと会社や部署の成果とはあまり関係がありません。おいしい仕事にありつけたかどうかで部署の成果が決まることが多いのです。運が悪ければ、あるいは歳を取れば、リストラ対象になり得るのです。
会社から追い出されても生きていく覚悟を
大企業の社員には「まじめに働いていれば大丈夫だ」と思っている人が多いようです。定年までこのまま働いて、定年になったら再雇用でもう少し働こうと安心しきっているのです。
でもいつまでも大企業が安泰だとは限りません。会社に貢献しているから自分は大丈夫というわけでもありません。生き延びたければ外に行っても通用するスキルを身につけておかなくてはいけません。営業職と違ってエンジニアには世渡りが下手な人が多いです。それだけにリストラされてから慌てるのではなく、会社を辞めても生きていけるように覚悟を決めておきましょう。
最後に、大企業でのほほんとしているエンジニアに、あの人の名言を贈ります。
「ボーっと生きてんじゃねーよ!」(by チコ 5歳)
あべっかんでした。
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コメント
仲澤@失業者
チコちゃんの言葉は企業の経営者に対して言うべきかもしれません。
事業をどうするのかという決断は全体像を把握している経営者にしかできません。
縮小均衡しか手段がなくなるという状態にまでほおっておいた責任をとるべきですね。
破綻したのはボーっとしていた指揮官の頭の悪さが原因だと判定できます(草)。