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ハチ・ヘビ危険回避マニュアルを読んでニョロニョロ技術を開発せよ!

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ハチとヘビの危険回避マニュアル

 先日、「子どもにも教えたい ハチ・ヘビ危険回避マニュアル」(西海太介著)という本を読みました。

 この本はタイトルの通り、ハチに刺されたりヘビに咬まれたりしないようにするための対策が書かれたマニュアル本です。ですがそれだけではありませんでした。ハチとヘビの生態が詳しく面白く書かれています。単なる危険回避マニュアルではなく、読み物としても面白かったので紹介します。

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ヘビはあばら骨でニョロニョロ進む

 ヘビにはあばら骨がたくさんあります。小さなヘビでも180本。多いのになると400本もあるそうです。ヘビは筋肉を利用して、この無数のあばら骨を、まるで足のごとく巧みに動かすこと ができます。このようなヘビの巧みな移動能力は、工学分野でも注目されている例もあるようです。

 そんなヘビの生態もこの本に書いてありました。あばら骨を動かして進んでいるというのは面白いですね。私はうつ伏せになって、手足を動かさずに自分のあばら骨を動かして進むことを想像してみました。するとヘビの気持ちが少し分かった気がしました(笑)。でもあばら骨で木にまで登ってしまうのは驚きです。

 よく考えてみると、あばら骨を筋肉で動かして進むくらいなら、ムカデのように足として外に出してしまったほうが速く動けそうな気がするのですがどうなんでしょうか?

ニョロニョロ技術が被災地を救うかも

 さてここからがエンジニア的なお話(?)になります。

 福島第1原発の原子炉内の調査と後処理のためにいくつものロボットが投入されています。既存のロボットでは到着できなかったため、サソリ型ロボット、クモ型ロボットなどが開発されているようです。しかしなかなかうまくいかないようです。

 サソリやクモがダメならヘビはどうでしょうか。足を動かして進むという発想から、ニョロニョロ進むという発想に切り替えれば状況が打開されるかもしれません。さらにニョロニョロ技術を開発して、ヘビ型の電車でも作ったら楽しそうです。誰か開発してみてください。

 しかし、人間はロボットを作るにしても、サソリ型、クモ型、ヘビ型、と結局は自然界の生き物の動きをパクろうとしています。「自然界には無いような人間のオリジナルな発想」はまだまだ不十分で、「自然界の生き物を作り出した神様の発想」には到底及ばないということですね。はたして人間は自然界の生き物を超えた発想ができるようになるのでしょうか?

 「ハチ・ヘビ危険回避マニュアル」にも、狭い場所でも移動できるヘビの動きに学んだ救助マシンが災害時にがれきの隙間に入って行って活躍するかもしれない、と書かれています。ただ、ヘビロボットが現場に到着できても、見ているだけでヘビだけに「手も足も出ない」という結果にならなければいいのですが。

 あべっかんでした。

 ※私は昔ハチと闘ったことがありました。「ハチ・ヘビ危険回避マニュアルを読んで、もうハチと闘うのはやめます」

Comment(4)

コメント

仲澤@失業者

放射線の多い場所でのロボットに関しては電気的強度(外乱耐性)が重要かもしれませんね。
多量の電子線がゲートに当たれば現在の3.3[v]回路ではひとたまりもありません。
最近ではほとんど見ませんがLS型番などのTTL-ICの動作電圧は5[v]でした。
しかもFETではなくトランジスタで構成されていました。
中には15[v]動作のものもありましたが、これなら我慢強いかもしれませんね。
こういった電圧でのノウハウは失われてしまっているので、大昔のことを知っている人が必要かもしれません。
求む、老人技術者(笑)。

レモンT

>「自然界には無いような人間のオリジナルな発想」はまだまだ不十分で

…え、車輪は?!

abekkan

>仲澤さん

精密で繊細な機械ほどいざと言うときには弱かったりしますね。
人間も、私のように鈍感力が強い方が生き延びられるんじゃないでしょうか!

abekkan

> レモンTさん

え? なんですか?
最近老眼で文字がよく読めなくって!
(見なかったことにします...(笑))

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