技術が進歩すると身体が退化する!
「目は口ほどにものを言う」 という先週のコラムで目で操作できるJINS MEMEに関する話を書いた。それに関係してこんなことを考えた。
■キーボードはいらなくなる?
目だけで操作できるツールが登場し、タッチパネルによるスマホやタブレット端末がもっともっと増えてくると、これまでのキーボードはだんだんなくなっていくのだろうか。キーボードをパチパチ叩くのが当たり前のITエンジニアの仕事も、何年か後にはキーボードなんて使わなくなるかもしれない。
指を動かすと脳を刺激するので良いと言われている。子どもにピアノを習わせる理由の1つにも指を動かすことによる脳の活性化が挙げられている。ということは、キーボードをパチパチと叩きまくっているITエンジニアの脳も無意識のうちに活性化されているはずだ。それがタッチパネルにそっと触るだけだったり、目の操作で仕事が済んでしまうようになると、脳がボケてきてしまうかもしれない。すると今度は、脳を活性化しましょう、とばかりにキーボードを叩くだけの運動を別途やることになる。あれっ、これって何かに似ているゾ。
■ランニングマシン現象
交通網が発達し、自動車やエレベータが増えたことで人間の歩く距離は減った。運動不足を防ぐためにスポーツジムに行ってランニングマシンやエアロバイクで運動する人がいる。歩く量を減らすために技術開発されたのに、それによって不要になった運動をわざわざやっている。古代人がランニングマシンを見たら、
「進まないのに走るなんてバカなことをやってる。回転車のリスかっ!」
と突っ込みを入れることだろう。皮肉なものだ。
キーボードを叩くことが不要になって、代わりにキーボード運動をするようになったらまさしくスポーツジム現象だ。
■技術革新と運動能力のカバーはセット商品?
これからの技術開発ではこういったことが頻繁に起こる気がする。自動車の自動運転が実用化されたら、運転技術に伴う運動神経の退化を防ぐ運動も必要になるだろう。技術が進歩すると身体が退化する。技術革新とそれによって退化する能力をカバーするトレーニング技術の開発がセットで必要になる。そして両者をうまくコントロールして庶民を操った者がビジネスの勝者になるのだろう。技術の進歩はいいけれど、その路線にまんまと乗せられてしまうはなんか悔しい。
と思う私もすでに、自動車でジムに出かけてエアロバイクで汗を流したりしている。自転車を使えば高い会費を払わなくて済むのに(^_^;)。
■お知らせ
5月30日に、キャリア・コンサルタント高橋さんが「ITエンジニアのキャリアデザイン術」という本を出すらしい。これは負けてはいられないゾ。
ってことで、私も電子書籍を出すことにしました! 「忙しいSEも『育児ナシ』を卒業!」 6月に出版予定です。よろしくお願いします!!
abekkanでした。
コメント
仲澤@失業者
以前から思っていたのですが、仮想でも前進しないとやってられません。
ので、
ストリートビューと組み合わせたランニングマシンでかバイクがほしいですね。
ヘッドセットディスプレイもあるし3Dもできるかもしれないし。
簡単に作れると思うのですか・・・どうなんでしょ。
出来上がったら、とりあえずどっかの海沿いとか、知らない町を
を走ってみたいですね(笑)。
abekkan
>仲澤@失業者さん
いつもコメントをありがとうございます。
ストリートビューはありそうですよね。バーチャルゴルフもあることですし。
私が行くスポーツジムでは、個々のランニングマシンに液晶モニターがついていて、好きなテレビやDVDを見ることができます。たまにマラソン中継を見ながら走っている人がいますが、それが一番やる気が出そうですね。(^^♪