カンボジアでスキルと実績を積むという選択肢
実績ないのに仕事が貰えた理由について
「どうしてWEB未経験なのに仕事が貰えたの?」という質問を受けたが、理由は単純。
なぜかというと、そもそもカンボジアのレベルが低いから。この一点に尽きる。
私はカンボジアでサイト制作・修正をいくつかこなして、カンボジア人のソースコードを実際に解析・修正した。その上で言うが、間違いなく全体的なスキルレベルは低い。
そもそもカンボジアは、教育体制が整っていない。内戦時代に知識層を失ってしまったからだ。そのせいで基礎的な学力が低く、労働生産性が高くないという課題に直面している。
基礎学力がどれほどかというと、この記事をご覧頂ければだいたい把握できると思う。カンボジア人の約半数が、自国の位置を知らないという事実。
その他の事例でいうと、とある飲食店が18歳〜30歳のスタッフに100マス足し算を実施した。その結果が、この「カンボジア人の計算力について」という記事。全問正解できたのは約半数。
このような教育水準のためか、「なぜこの数字を目立たせるのか」「なぜこのバグを直さないといけないのか」などの、先進国の人間が当たり前にこなしている『なぜ』を考えるロジック部分が非常に弱い。
仮に日本人がディレクションして、カンボジア人にサイト制作をさせたとしよう。恐らくだが、日本人が言ったことが10伝わることはあり得ない。「そこまで言わねぇと分かんねぇのかよ!!普通言わなくても分かるだろ!」と悪態を吐きたくなるであろうことは、容易に想像できる。
その難点がコーディングや仕事自体の質も現れてしまっているせいで、クライアントから「言ったことが全っ然伝わんないなぁ...」と不満が出る例も少なくない。ここに、私が潜り込める余地があった。
全体的なレベルが低いがゆえに、以下のような僅かな強みだけでも差別化に繋がったからだと思う。
- 日本語ネイティブだから日本人とズレなくコミュニケーションが取れる
- 「どんな理由でその機能が必要なのかな?」「ここはもうちょっと良くできないかな?」のように考えて、提案ができる
平均的なカンボジア人と比べて、私が持っていた強みはたったこれだけ。しかし発注側からすると、「実績・経験・スキルはないけど、話が通じる」と魅力的に映ったようで。
スキルが云々というより、話が通じるか。成熟しきっていないカンボジアにおいては、それだけで仕事を振られるという場合もある...という一例が、私のパターンなのかもしれない。
仕事をあるからスキルが身につく、それがカンボジア
私の場合、スキルがあったから仕事が来たっていうパターンじゃなかった。順序が逆で、 仕事があったからスキルが身についた。
日本だと、キッチリと仕事をこなした人に仕事が集まる傾向があると思う。信頼と実績の何とやら、だ。
カンボジアだとそもそも人的リソース不足な上に、最低限の仕事をこなせる人ですら希少価値がある。
こんな現状をチャンスが多いと見るか、土台が不安定な市場と見るか...意見が分かれるところではある。
私個人の意見としては、チャンスというか、正確に言うとチャレンジしやすい環境ではあると思う。全体的なレベルが低く、求められるハードルの質も低いからだ。
とはいえ、人材が足りないからメンターに恵まれる機会も少ないし、途上国の適当文化に染まってしまって使い物にならなくなる可能性も大いにある。
スキルと言っても独学レベルでしか身につけられないだろうし、カンボジアでの実績なんて誰も評価しないかもしれないし、物価も安いから高い給与も望めないし...と、デメリットを挙げればキリがない。
それでもなお、チャレンジしやすい環境は魅力的だ。
スキルや実績を積みたいと考えている人にとっては、カンボジアは選択肢の一つになり得るポテンシャルを秘めていると思う。
コメント
カンボジアwww
海外好きならいいかもね
おれはぜったいやだけど
6A1U
好き好んで来る人はほぼいないと思います
あ
ウォシュレットないから海外無理っす
ピーマン
初めてコメントさせていただきます。
たまたま記事を見つけたので、1つ目の記事からここまで全部読ませていただきました。
文系である法学部からIT業界に就職した新卒1年目の者です。
色々思うところがあって、何かコメントしようと思ってキーボードをたたいていたのですが、何が言いたいのかわからなくなってきました。
とりあえず、これからも頑張ってください。応援しています。
p.s. Twitterフォローさせていただきました。
6A1U
>> あ 様
手動ウォシュレットならありますよ!衛生面はアレですが...
>> ピーマン 様
ありがとうございます。文系でも環境が整えば何とかなるもんだなーとつくづく思います。
IT業界は良くも悪くも門戸が広いと思いますので、引くことも視野に入れつつ無理をなさらずに頑張っていきましょう。私も頑張ります。