いろいろな仕事を渡り歩き、今はインフラ系エンジニアをやっている。いろんな業種からの視点も交えてコラムを綴らせていただきます。

厨二病とは言わせない

»

■変人は相応にして若い

 「若さとはバカさ。そして活力ゥ!みなぎる間抜けさは原初の輝きッ!その言動が滑っても突っ込む突進力は、いずれ常識の壁を打ち破り、孤高の境地へと精神をいざなうのだッ!!」

 最近、土曜日深夜にテレビアニメ「ジョジョの奇妙な冒険」でツェペリさんがこんな事を言っていたような記憶がある。正確に覚えていればの話だが。そこの君。まさか自宅トイレで一人の時、壁に向かって「二重の極み」の練習をしたりしていないだろうか?会議中にふと極度の眠気に襲われ、スタンド能力に目覚めた気分になったりしてないだろうか?

 いや、私はそれでいいと思う。経験論から言おう。仕事できる奴よりただの変人の方が若々しい。仕事できる奴は、会社の役には立つが人生に潤いは与えない。核戦争が起きたら、間違いなく奴らは滅びる。そう。変人は社会の潤いだ。その変人が許されるということは、社会の若さなのだ。

■そもそも病はおまえらだ!

 よく厨二病というが、おまえらの方が病んでいる。実際どうだろう。毎日のように続く残業に体調を崩す人が続出。慢性的な疲労と度重なる無茶。むしろ身も心も病んでいると断言できる。え?みんなそうだからしょうがないだって?ふざけたことを言ってるんじゃーないっ!みんなまとめて病気なんだよ!

 大人数であれば正常。そう考えるのは現代人の悪い癖だ。変人とは少数派。言ってしまえばゲリラ部隊のように孤独なソルジャーだ。しかし、そこに戦う勇気があるなら立派な戦士だ。真実をその手に、地平線の果てにだって走って行けるさ。

■現実と虚構のはざまで

 そもそも、厨二病と忌み嫌われる理由。それは現実を見ていないという幼さが根拠だろう。しかしそれは全面否定させていただく。何も理解できずにプロジェクトを破綻させるPMなんて山ほどいる。無茶な費用と工数で発注する業者がいる。

 無理とわかっていても、「儲けたい」、「立場上」、「プライド」で実行に移してしまう、そいういう人の方が厨二病よりよっぽど現実が見えていない。そう、一般的な社会人はそういう矛盾を山ほど抱えている。しかも、矛盾を受け入れてごり押しすような人が社会の上部を占めている。だからいくら頑張っても世の中は良くならないんだ。

■厨二病と呼ばさないために

 それしか選択できずに厨二であるならそれは問題だ。確かに、成長が未熟であれば厨二と呼ばれる状況になるからだ。しかし、あえて己の目指す道として、そいう価値観を通す生き方がある。そのような人に"病"と付けるのは、はなはだ失礼な話だ。

 そこで一つ提案したい。そう、厨二病ではない。厨二スタイルだ。人生を駆け抜けるためのフォームなんだよ。敵と向かい合った時、必ず構えるだろ。その構えなんだよ。

 「おまえ、IT系のコラムで、何を厨二病について語ってるんだ?」と思われるかもしれない。それは、俺たちITエンジニアの扱うものは、形のない"システム"というなの概念だ。そいつをソフトウェアという形に変えていく。名前の無いような、データの流から現実という数字をはじき出す。

・・・そういう、現実と虚構のはざまで生きている運命(さだめ)だからさ。

さぁ、己の運命に構えろ。それが、厨二スタイルだ。そして走り抜け。現実という名の戦場を。

 

Comment(0)

コメント

コメントを投稿する