保守・運用からの脱却を目指す、NEさんのためのレシピ
今回のテーマは、ネットワークエンジニア(保守・運用)さんのキャリアアップについて。
とはいえ、わたし自身がネットワーク分野は苦手としておりまして……コンサルタントに、最近の傾向と対策を聞いてみました。
○大規模ネットワークを手がけよう!
ネットワークエンジニアは、さほど業界知識を必要としない代わりに、経験してきたネットワークの「規模」がポイントになるようです。
最近は不況の影響もあって、中小規模ネットワークについては採用を控えている企業が多く、現在も積極的に採用を行っているのは、大規模ネットワークの案件を手がける企業です。
実際に携わる案件は小中規模なネットワークだったとしても、「大規模なネットワークに携わっていた」ことはアピール点になります。特に、お客様のお金を預かる(銀行の基幹系ネットワークなど)ような、重い責任と高い緊張感が必要とされる業務に就いていた人は、評価が高いようです。
○運用・保守なら20代半ばまで
逆に、非常に残念なお知らせなのですが……
- 運用/保守 のみの経験は25~26歳まで
- CCNAは、ほとんど転職の武器にならない
というのが現実のようです。(少し前までは、ネットワークに関する知識があり、意欲の高い人であれば積極的に採用する企業もあったのですが……)
正社員雇用を前提とした場合、手がけてきたネットワークの規模にもよりますが、保守・運用のみの経験で評価を得られるのは25~26歳くらいまでのようです。20代後半になると、設計・構築の経験が<ほぼ必須>となってきます。たとえ求人票で「必須」になっていなくても、他の応募者や既存社員とのレベル感などを考えると、20代後半で「運用しかやったことがありません」では、転職もなかなか難しいようです。 *運用の「企画」に携わっている方は、評価も違ってきます。
○キャリアアップのための武器
では、保守・運用の実務経験しか持たない場合、キャリアアップのための「武器」とは!?
- CCNP取得
- リーダー経験
- 大規模ネットワーク経験
- 自宅サーバーの構築経験
先にも挙げているように、「CCNA」はスキルレベルの証明にはなっても、転職の武器としては頼りない。がんばって「CCNP」の取得を目指してください! CCNPを取得していると、企業側からの評価も高いようです。その他、「リーダー経験者」は開発系エンジニアと同様に、いま求められている人物像といえます。
若い方であれば、「自宅サーバーの構築経験」などもプラス評価となる可能性がありますので、ぜひ挑戦してください。学ぶ意欲の高さや、実行力などの面でもアピールポイントになりますよ!
また、これまでにネットワークエンジニアとして転職に成功された方の記録を掘り返してみたところ、「コミュニケーション力」「勉強意欲」「就業に対する姿勢(正社員として働く心構え)」なども、面接時にはポイントとなってくるようです。
ネットワークエンジニアはお客様先に常駐、半常駐することが多いため、会社に対する帰属意識を気にする企業もあります(そうした企業では、帰社日を設けたり、社内イベントを実施している場合が多いです)。
面接では、エンジニアとしての知識や技術力の追求だけでなく、「会社の一員である」という意識を高くもち、「会社に貢献したい、貢献できる」という点をしっかりアピールすると、面接官の印象UP↑ が狙えそうです。